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<span itemprop="headline">映画「ポセイドン・アドベンチャー2」(1979)</span>





1972年に大ヒットした海洋パニック・デザスター映画「ポセイドン・アドベンチャー」の正式な続編という触れ込みだったので「ポセイドン・アドベンチャー2」(原題:Beyond the Poseidon Adventure, 1979)を見た。2006年公開の「ポセイドン」は、オリジナルのリメイク作品だ。

ポセイドン・アドベンチャー2」は、豪華客船の大津波による転覆を描いた前作「ポセイドン・アドベンチャー」のラストで沈没しつつある客船のその後として、客船に積みこまれていた謎の貨物をめぐっての人間ドラマを描いている。

製作・監督はアーウィン・アレン。ポール・ギャリコの原作をネルソン・ギディングが脚色。撮影はジョセフ・バイロック、音楽はジェリー・フィールディング

出演は「探偵スルース」のマイケル・ケイン、「ノーマ・レイ」のサリー・フィールド、「女王陛下の007」「戦略大作戦」のテリー・サバラス、「ヤング・フランケンシュタイン」「タクシー・ドライバー」のピーター・ボイル、「十二人の怒れる男」「大統領の陰謀」のジャック・ウォーデン、「ジャガーノート」のシャーリー・ナイト、「エルマー・ガントリー/魅せられた男」のシャーリー・ジョーンズ、「欲望という名の電車」のカール・マルデン、「爆走!キャノンボール」のベロニカ・ハメル、「ダンディー少佐」「ウィル・ペニー」のスリム・ピケンズ、「サウンド・オブ・ミュージック」の子役の一人だったアンジェラ・カートライトなど。

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地中海を航海中の豪華客船ポセイドン号が、地底地震によって生まれた大津波を受けて転覆した。出口を求めて這いまわった生存者たちのうち、かろうじて、穴から脱出して命をとりとめたのはほんの数人。

サルベージ(海難救助)業に命を賭ける海の男マイク(マイケル・ケイン)とウィルバー(カール・マルデン)、セレステサリー・フィールド)の3人が、マイクの曵き船ジェニー号を駆ってポセイドン号に近づいてきた。



実は謎の貨物が秘密裡に積みこまれていたことがわかり、沈没する前にそれを船の中から運び出そうというのが彼らの任務であった。

しかし、彼らが現場に到着した時、一隻のヨットが姿を現した。
乗っていたのは、スベボ(テリー・サバラス)、キャストーブ、ドイル、カートといった医療チームで、生き残っているかもしれない人たちを救いに来たというのだ。

彼らの想像はあたり、浴室に閉じこめられていた3人、フランク(ピーター・ボイル)、看護婦のジーナ(シャーリー・ジョーンズ)、スザンヌベロニカ・ハメル)がさらに救い出された。


一方、マイクらは、事務長の部屋で、金庫の中からあふれ出て一階下に転げ落ちた宝石や金を見つけた。

その貯蔵室の入口を探していた彼らは、途中・でデューイ(スリム・ピケンズ)ラリー、フランクの娘テレサアンジェラ・カートライト)たちが生きているのを発見し、無事宝石類をかき集めてから出口に向かった。

が、いつのまにかスザンヌが消えていた。
彼女は事務長の部屋でひそかに積荷目録を探しあて、それをスベボにとどけるべく、皆から離れていたのだった。

スベボたちの目的は、実はプラトニウムを積荷の中から探し出して持ち去ることだったのだ。しかし、それをマイクたちに知られることを恐れたスベボは、秘密を知るスザンヌが、マイクたちのところへ戻る前に、彼女を殺そうと企んだ。

マイクたちは、そのころ世界的に有名な小説家夫婦ハロルド(ジャック・ウォーデン)とハンナ(シャーリー・ナイト)のメレディス夫妻が生存していることをつきとめ救出していた。


マイク派とスベボ派の戦いが続き、激しい銃弾戦が、開始された。やがて、スベボ派は船上に逃げのび、プラトニウムを引き上げる作業にかかり、マイク派は、ハンナ、ウィルバーなどの犠牲者を出しながらも必死の脱出を試み、遂に銃弾戦の末、スベボ一派を倒すのだった(MovieWalker)。

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ヒットした前作の二匹目のドジョウをを狙ったのが見え見えのような作品で、無理やり継ぎ合わせたような印象で不自然さも目立つ。

まず第一に、前作では、ヘリで救助隊が来て、生存者数名を助け出して終わったのだが、船内にはまだ数名の生存者がいたということ。サルベージ船の乗組員たちが、豪華客船の中に金品が残っているはずと”海賊”さながらに探し出すというのだ。沈没しかかった船が、途中何度も爆発するものの海底に数時間以上も沈まない状態でいるというのも考えにくい。

別の目的で、中型船の何者かが、医療チームと偽って、核原料となるプラトニウムが船内に残っているはずだからと奪いに来るが、二つのグループの攻防戦を描いている。このグループは、船の金品などよりも、プルタリウムを(アメリカでない外国に)売ってひと儲けしようと企てていたのだ。

今も現役で活躍するマイケル・ケイン(撮影当時46歳)と、ダンゴ鼻が特徴の名わき役カール・マルデン(当時67歳)が、同じ映画に出演しているというのもすごい。

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この映画は昨日、BS-TBSで放送されていたのだが、「この映画は、フイルムの保存状態の関係で、”一部は日本語吹き替え”になっております」という注釈があった。

映画ではほとんど、吹き替え部分が多かったが、途中で突然、オリジナル(英語)になり字幕が出たと思ったら、また、吹き替えに戻るといった繰り返しだった。声質も違うし、見ている視聴者は戸惑ったことだろう。全編吹き替えか、オリジナルで字幕にするか、ではなく中途半端な放送だった。安直に、手元にあるフィルムを流したという印象はぬぐえない。

映画そのものも、続編の宿命だが、前作には遠く及ばない代物だった。
ポセイドン・アドベンチャー2」という作品が存在することも番組表を見るまで知らなかった(笑)。カート・ラッセル主演のリメイク版「ポセイドン」(2006)のほうが、まだ迫力があった。

★★

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