題名がまぎらわしい。
「死刑台のエレベーター」+「地下室のメロディ」を足して2で割ったような(笑)。
力強いジョーン・バエズの歌声が印象的だ。
1920年のアメリカ・マサチューセッツ州で実際にあったサッコとバンゼッティ事件を正面から描いた硬派の社会派ドラマである。無実の罪で電気椅子で処刑されたアメリカ史の汚点的冤罪事件として語られる事件をジュリアーノ・モンタルドが映画化。イタリア移民のサッコとバンゼッティがいわれなき死刑を受けるまでを描いている。
映画は、マカロニ・ウエスタンや「仁義」などで知られるジャン・マリア・ボロンテが主演。史実に基づいた映画で、やや硬い政治・社会派映画だったが、音楽はエンニオ・モリコーネが担当し、テーマ曲”勝利への賛歌”(Here's To You)を、人気歌手だったジョーン・バエズが歌っている。この音楽は当時ヒットした。
主題歌の原題は「Here’s To You」(あなたがここにいる:あなたを祝福)で、日本では「勝利への讃歌」と訳されたが、誰も「勝利」せず、喜び讃えたものでもなかった。
「疑わしきは罰せず」の裁判の基本から逸脱し、証拠や証言の不確実さ、あるいはでっちあげがありながら、マサチューセッツ州とボストン裁判所は、国内および国際社会からの抗議を受け入れず、判決は確定し、ふたりを電気椅子で死刑。
ジョーン・バエズは、ふたりに寄せる想いとふたりの生前のステートメントの語句を引用してこの詩を作った。エンニオ・モリコーネの演奏で歌うジョーン・バエズの声は、美しく、力強く、そして悲しく、人々に呼びかけるように歌っている。
Here’s To You (Ennio Morricone & Joan Baez)勝利への讃歌:
歌詞
Here’s to you, Nicola and Bart
Rest forever here in our hearts
The last and final moment is yours
That agony is your triumph
Rest forever here in our hearts
The last and final moment is yours
That agony is your triumph
勝利への讃歌(訳詩)
あなたたちを祝福する、ニコラとバート
わたしたちの心の中で永遠のやすらぎを
最後の最期の瞬間はあなたたちのもの
受難があなたたちの勝利となるとき
わたしたちの心の中で永遠のやすらぎを
最後の最期の瞬間はあなたたちのもの
受難があなたたちの勝利となるとき
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