映画「闇金ウシジマくん」予告編
ドラマが面白く、全話ほぼ一気に見たが、映画版は見逃していたので、見た。
闇社会を描いて、好みが分かれる映画だが、ヤクザ映画「アウトレイジ」などと同様、おもしろい。
借金の回収のためにセレブたちのホームパーティに訪れた丑嶋は、イベント系サークル代表のジュン(林遣郎)と出会う。ジュンはチャラ男といわれ、イベントのオーガナイザーのようなことを取り仕切り、携帯電話3台に3,000人のリストがあり、その「人脈」を生かして、セレブの世界に這い上がりたいという野心を抱いている。
数日後、資金、支払いのひっ迫から、丑嶋の経営する「カウカウ・ファイナンス」に現れたジュンは、資金調達のための借金を懇願するが・・・。
映画版のヒロインで、母親の借金を肩代わりしたことで追い詰められていく女性・鈴木未來を「AKB48」の大島優子が演じる。この母親・鈴木文江(黒沢あすか)というのが、ひどい女で、50がらみのオバさんだが、昼はパチンコ、家に男を連れ込み売春行為を繰り返していて、娘にも「3P」を迫るなどのぐうたら。そんな家・母親に愛想を尽かし家を出た鈴木未來(大島優子)が取った行動は・・・。
ドラマでも、眼光鋭くウシジマ役になりきっていた山田孝之が、瞬きひとつせずに、にらむ姿は恐ろしいほど。何を考えているかわからないような性格だが、ちょっとしたところで、わずかに人間的な面も見せる。
鈴木未來は、援交に近いようなバイトをしていたが、やがて、自身の体たらくに気づき、780円の時給でファミレスの店員になり、母親が背負っていた闇金からの利息の借金を返済する。
闇金はもちろん違法で、取り締まり強化や、法改正で、表面的には姿を消したことになっているが、人間の欲望、カネ、などのスキをついてうごめいているようだ。
「裏街道を生きる人間は誰も守ってくれない。自分で守るしかない」「10日で、5割。それは、保証人もなし、いつとんづらされるかわからないリスクがあるからだ」というウシジマ。
ドラマの中で登場したウシジマの会社「カウカウファイナンス」の事務員だった千秋(片瀬那奈)が、新しい職に就いたと挨拶に来たが、拘留中のウシジマに差し入れの「オムライス」を出したのには、にやりだった。ドラマで、ウシジマが、おいしそうに食べていて大好物だったからだ。
チャラ男の周りには、不良、ヤクザ、セレブもどき、わけのわからない人物が多数登場。こういった輩にはかかわらないこと、という映画(笑)。