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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「ミロクローゼ」(2012)</span>


 

 
ミロクローゼ」という聞きなれないタイトルの映画だが、女優のマイコが演じる神々しい美女の名前のことで、映画は「アメり」のファンタジーを思わせる世界から始まり、一人三役を演じる山田孝之の時空を超えたハチャメチャ・ドタバタの奇想天外なラブ・ストーリーである。

タイトルバックは、出演者などすべて英語だったが、「スーパーマン」のように瞬時に流れてしまうので、わかりにくい(笑)。
 
山田孝之といえば「電車男」で小心オタク男を演じて話題になって以降、「指輪をはめたい」「シーサイドモーテル」「十三人の刺客」をはじめ、非情で強面の「闇金ウシジマくん」最近の「凶悪」まで幅広いカメレオンのような役者ぶりで注目されている。

その山田が、ミュージカルのように踊ったり、スピード感ある殺陣を演じたり、金髪で少年のような役に挑んでいるのが「ミロクローゼ」である。
 
 

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ある日、少年のような姿の不思議な男性オブレネリ ブレネリギャー(山田孝之)が、公園のベンチに座って暇をつぶしていたところ、神々しい美女“偉大なミロクローゼ”(マイコ)がやって来る。

一瞬にして胸がトキめいたオブレネリ ブレネリギャーは、これまでのサエない人生が一変。ミロクローゼのために必死に働き、一緒に住むために家まで購入する。幸せな生活を手にいれて心躍るが、それもつかの間、関係がギクシャクしはじめ、さらに“偉大なミロクローゼ”が別の男と仲良く歩いているところを目撃してしまう。
 
恋に破れたオブレネリ ブレネリギャーはショックで心にぽっかり穴が空き、鍋ぶたでそれを塞ぎながら孤独に生きることになる。
 

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一方、青春相談員・熊谷ベッソン(山田孝之)は、毒舌、白のタキシード、小太り、奇抜なヘアスタイルで異彩を放ち、狙った女は必ず落とすというダンディな男であった。「半年付き合っている彼女がいるのですが、本当に自分に気があるのか確かめたい」「新幹線の販売員に夢中になったのですが、どうしたらいいですか」「女の子に積極的に行動を起こす勇気がないのですが」そんなセンチメンタルでピュアな悩みを抱えた青年たちも、ベッソンにかかれば瞬時にプレイボーイへと大変身。
 
上から目線、失礼極まりない罵倒に次ぐ罵倒、さらに秘書のネーチャンと激しく踊りながら、めくるめくように問題を解決に導く。事務所にいる時はもちろんのこと、車に乗っている時も、彼のもとには相談の電話がひっきりなしに飛びこんでくる。
 
そんな中、ハイテンションの彼の車は、人を撥ねても気がつかず走り去っていく。撥ねられたのは、恋人・ユリ(石橋杏奈)の行方を探す片目の浪人・タモン(山田孝之)。
 
花屋で働くユリに惚れ、身長2メートルの彼氏との激闘の末に見事ハートを射止めるも、謎の盗賊団に彼女をさらわれてしまった悲劇の青年だ。タモンは、ユリを取り戻すため時空までも超えてあらゆる危険な場所で彼女を探し求める。
 
それから数年の流浪を経て、ついに刺青師・蛾禅(鈴木清順)から重要な手がかりを入手。情報をもとにたどり着いたのは、絶世の女郎たちが在籍する遊郭“天柘楼”だった。果たしてタモンは、ユリを見つけだすことができるのか・・・。

遊郭には、何百人も女郎がいたが、そこでユリを探し出すには、相当のお金が必要で、遊郭内の丁半賭博に加わることになる。賭博を仕切っている女(原田美枝子)が八百長をしているのではないかと気づいたタモンは・・・。
 

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最初の十数分間は、つまらないおとぎ話に付き合わされるのかと思ったが、途中から、博徒との殺陣シーンは、スローモーションとスピーディな早回しの緩急を駆使した美しい映像にうならされる。このシーンを見るだけでもこの映画を見る価値がありそうだ。
 
山田孝之の役柄の広さに驚かされる作品だった。
共演は、岩佐真悠子佐藤めぐみなど。
 
★★
 
 
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