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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「ダイヤルMを廻せ!」(1954)・・・ヒッチコックの名作。</span>

 
ダイヤルMを廻せ!」(1954)は、ヒッチコック映画の中では「北北西に進路を取れ」「裏窓」「サイコ」などと並んで、お気に入りのサスペンス映画。
 
ヒッチコックダイヤルMを廻せ!」は、過去にTVで2度ほど見ていたが、今回3度目。見るたびに、新たな発見がある。グレース・ケリーは、正統派美人だが、この時点ではヒッチコック初出演であり、演技的には、まだういうししさがあって、いまいちの印象だが、その後のヒッチ作品で、その美貌はさらに輝いていったようだ。
 
ストーリーは舞台がほとんどアパートの一室のみで、密室劇といっていい。殺人に至るまでのプロセスが細かく描かれ、最後まで、息もつけないサスペンス。
 
小道具がいつものように生きていた。とくに、ドアの鍵が、この映画の「カギ」(笑)。
後はもちろん電話、ストッキング、白い手袋、コート、カバン、ポシェットそしてハサミ・・・。
 
主演は、レイ・ミランド。「ある愛の詩」では、ライアン・オニールの厳格な父親を演じて貫禄たっぷりだったが、「ダイヤルM」のころは、精悍なハリウッド俳優という印象だ。
 

元テニス選手のトニー(レイ・ミラ ンド)は、資産家の娘で妻のマー ゴ(グレース・ケリー)が推理作家 のマークと恋仲になっていること を知り、離婚されて財産を失うこ  とを恐れたトニーは旧友のレズ  ゲイトに妻の殺害を依頼。計画  は完璧だったが、首を絞められ  て殺されそうになったマーゴは  手にしたハサミでレズゲイドを   刺殺。
 
トニーはこの殺人を正当防衛ではなく、動機のある殺人に仕立ててマーゴを陥れようとするのだが・・・。もともとブロードウェイのヒット戯曲。 ニューヨークで舞台を見たことがあるが、密室劇の面白さがあって、舞台には見事におさまっていた。
 
これをサスペンスの神様アルフレッド・ヒッチコックが映画化し、かなり知的で、わくわくするほどのスリラーにしている。

妻の殺害を計画するトニー役のレイ・ミランドは、落ち着いて、受け(目の演技など)の演技が素晴らしいが、それにもまして、ハバード警部役ジョン・ウィリアムズがいい。ひょうひょうとしているようなおじさんかと思ったら、嗅覚が鋭く、鋭く真犯人に迫っていく。まるでアガサ・クリスティーの作品に登場するポワロ名探偵か、コロンボ刑事のようだ!
 
ヒロインのマーゴ役に、当時新人女優だったグレース・ケリーヒッチコックは大抜擢、成功をおさめた。
 
ヒッチコックMのダイヤルをまわす手のクローズ・アップを撮りたいと考え、巨大な電話のダイヤルと巨大な木製の指が作られたという。
 
撮影時、ケリーは当時49歳で妻子ある共演者のミランドと恋に落ちるが、二人の関係はミランドの妻の知るところとなった。ケリーは家庭破壊者としてマスコミから非難され、ミランドは妻と別れてケリーとの結婚を考えていた。しかし、考えを改めたミランドが妻の元に戻ったということで・・・それ以上のスキャンダルには発展しなかった(よくありそうなどうでもいい話だが・・・笑)。

1998年にはアンドリュー・デイビス監督が、マイケル・ダグラスグウィネス・パルトローを主演に迎えて現代的な味付けを施した「ダイヤルM」としてリメイクした。
 
「ダイヤルM」とは、電話機に刻まれたMの文字。つまりは主人公の家の電話を象徴した符号。
 
ところで、アメリカの電話は、ダイヤル式でも、プッシュ式でも、数字とともにアルファベットが書いてある。一般的には2-ABC 3-DEF 4-GHI 5-JKL6-MNO 7-PQRS 8-TUV 9-WXYZ。 
広告などで、電話は「1234-EXPRESS」などと表現しているようだ。数字では覚えにくいが、社名を入れたりして、使っているのは、日本の
CMの「電話は、良い風呂(4126)」などと同じか(違うな=爆)。
 
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