異色性格俳優、ジョン・マルコヴィッチの名前を冠した映画のタイトルが奇抜(笑)。
クレイグ・シュワルツ(ジョン・キューザック)は、ペットショップに勤める妻ロッテ(キャメロン・ディアス)と貧乏な二人暮らし。ある日、彼は定職に就こうと新聞の求人欄を広げ、マンハッタンのビルの71/2階にある会社、レスター社の職を得る。そこで美人OLのマキシン(キャスリーン・キーナー)に一目惚れした彼は、彼女を追いかけるが相手にしてもらえない。そんな時、会社の一室で、有名俳優ジョン・マルコヴィッチの頭の中に15分間だけ入れる穴を見つけてしまう・・・(Gooより)。
1999年制作のアメリカ映画で、2000年9月に日本公開。
タイトルは、公開時から知っていたが、実際の俳優の名前を冠した不思議なタイトルだなという程度の印象で、気になってはいたが、10年経ってようやく見ることができた。今から思うと、ずいぶんと有名俳優がでているのに驚く。ブラッド・ピットが突然ワン・カット出てきたり、本人役で監督・俳優ショーン・ペンも出てくるし、主役の一人は、キャメロン・ディアス。主演は、ジョン・キューザックと本人役のジョン・マルコヴィッチ。このほか、チャーリー・シーン、キャサリン・キーナーなど。
脚本が奇想天外。映画賞で、脚本賞はあちこち受賞しているよう。
“200ドルで誰でもマルコヴィッチになれる”という話で、女性もマルコヴィッチ(男)になった時に、(本来同性の)女性を好きになったりと、複雑な展開になってしまうが・・(爆)。
人形使いのクレイグは、人形使いとしては天才的で、もてない男だったが、ジョン・マルコヴィッチを操れるようになってからは、事態は一変。映画の原題が「Being John Malkovich(マルコヴィッチになる)」で、疑似体験をビジネスにした話ともとれるが、舞台となっているのが、エレベーターで7階と1/2という中途半端な、天井が低い階で、みな、中腰で歩くという空間。マルコヴィッチになると、本人がマルコヴィッチの視線でものを見るようになる。ただ、意識まではコントロールできないようだ。
マルコヴィッチ本人が、「自分は誰かに操られている」とわかってからは、その「穴」のある現場に行って、その仕組みを知ってしまう。人形が生き生きしていて、名人芸なところは見どころも、空想的、心理的映画で、アイディアがおもしろい。こんなのもありかと思わせる映画。
マルコヴィッチというのは、あのてかてかのはげ頭!が印象的で、これまで映画では「ザ・シークレット・サービス」の大統領暗殺犯が強烈な印象。クリント・イーストウッド(シークレット・サービス:大統領護衛官)との対決が見所だった。最近では、「チェンジリング」で、正義感あふれる教会牧師役を演じていた(かつら出演で、一見気がつかない。爆)。
お勧め度は、好みが分かれるところで「★★」・・・。