2006年公開の映画では個人的にナンバー1の洋画だった「クイーン」でアカデミー賞主演女優賞を獲得したヘレン・ミレンが「カレンダー・ガール」(Calendar Girls, 2003年製作)に出ていたので、見たいと思いつつも、ようやく今日見ることができました。
英国全土にネットワークを持つ「女性連盟」のある地方支部の女性たちは、普段は控えめだったが、まだまだいろいろ挑戦できることがある、と「あっと驚く変身を遂げる」お話。
パワーあふれる、それでいてしんみりとさせるストーリー。「女性連盟」は、女性の自己啓発、病院や地域への貢献などを目ざしていたが、その支部の定期の催しでは、毎月講師を招いて「ブロッコリの知識」などの話ばかりで、硬すぎて面白くない内容。料理の腕を競うイベントなども行われていたが、グループの調整役のような役割を担っているクリス(ヘレン・ミレン)は、出来合いのケーキをデパートから買ってきたものを出品して、優勝してしまう。
翌年の企画を検討しているとき、クリスからでた提案とは・・・。
仲間のだんなさんが亡くなった病院のソファーやイスの購入などの資金集めに考えたのが、なんと、毎月、月替わりで妙齢のご婦人がたが、小道具アイテムを背景にして、ヌード・カレンダーを作るというものだった。「ミロのビーナスと私たちでどこがちがう」と、それはアーティスト(芸術家)しだいというわけで、写真家を探すことになる。
抵抗もある人が多かったが、「これは、”裸”とは違う。芸術のヌードなの」という言葉に説得されて、55歳の女性も「いま、やらなくていつやるの」と積極参加するところなど面白い。ほとんどが、50代、60代前後で「それはみたくない(爆)」と思いましたが、ヘンないやらしさは一切なしで、意外とチャーミングだったりする・・・爆。
会話の端々にジョージ・クルーニーの名前や、サダム・フセインなど時の話題の人物の名前もぽんぽん飛び出してくる。アメリカからの招待に喜んで参加する6人の女性たち。空港カウンターで「どこでも言いといわれてきた」といえば、航空会社が言うにはファースト・クラスで、皆驚き。
ロサンゼルスについてみれば、ホテルのロビー・ラウンジのような場所をボーイに案内されて「お部屋はどこ」といえば、これすべてが、お一人様のスイートルームだ!
アメリカでは、成功はしなかったようだが、結局イギリスに戻り、それぞれの人生を見直し、明るく元気になり、希望を持つようになったのだった。
イギリスの小高い広大な丘での太極拳を行うご婦人方。
イギリスのお堅いイメージの「女性連盟」も大きく様変わりして、活気のあるものに変貌した様子。
なかなか面白い映画でした。
☆☆☆