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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

’00年代(54)「大いなる陰謀」(2008)

GWが始まった。
この期間に見たいと思っている映画はノーカントリー」「ゼア・ウイル・ビー・ブラッド」「つぐない」「フィクサーなどである。

第1弾が「大いなる陰謀」だったが、期待ほどではなかった。
いろいろとコメントを読むと、否定的な意見が多い。

だからというわけではないが、映画の90分は短かった。
まだ続くだろうと思っていたら、最後のクレジットが出てきてしまった(笑)。
「あれあれ」状態で、劇場を出てきた。

映画の原題は「Lions For Lambs」(子羊のためのライオン)。
この言葉は、第一次大戦中にドイツの将校が、イギリスの兵士を評して、こんな愚鈍な
軍上層部(子羊)につかえる勇気ある兵士たち(ライオン)はみたことがない、と語ったところからきているという。

ロバート・レッドフォード扮する大学教授が、面談中の学生に、この言葉を話す場面があった。

映画は、対テロ戦争を利用して、大統領選を戦おうと思っている上院議員トム・クルーズ)とその報道に関して、依頼する女性TV記者(メリル・ストリープ)との会話から始まる。

女性記者は、議員からアフガンでのある秘密作戦の情報をもらうが、プロパガンダに利用されると感じ苦悩する。一方、カリフォルニアの大学教授(ロバート・レッドフォード)は自分の教え子が国のためを思い、志願してアフガン戦争へ行くがそのことを誇りに思うと同時に疑問に思ってる。

ワシントンは午前10時、カリフォルニアは午前7時、アフガニスタンは午後6時半。
その時間から約90分、同時進行でストーリーが展開する。

トム・クルーズが出資した新興ユナイテッド・アーティスト社の第一回作品
道理で、トム・クルーズが張り切っているわけだ。
監督はロバート・レッドフォード
・・・と豪華なのだが、映画自体は、単調に推移していく。
盛り上がりにかけたまま、終わり。
・・・「それで?」

メリル・ストリープは抑えた演技がいい。
社に戻っての苦悩などもみどころ。
この人は、ダスティン・ホフマン(夫)と子供を残して家を飛び出したり(「クレーマー・クレーマー」)、わずか4日間でカメラマン(クリント・イーストウッド)につかの間のときめきを覚えたり(「マディソン郡の橋」)、有名雑誌の鬼編集長(「プラダを着た悪魔」)になったり、さまざまな顔を見せる、現代の演技派トップ女優の一人である。


★★ (やや期待外れ)