「旅路の果て」(1939年、日本公開1948年)
フランスの巨匠、ジュリアン・デヴィヴィエ監督の傑作映画。
フランスの巨匠、ジュリアン・デヴィヴィエ監督の傑作映画。
南フランスの養老院が舞台。
かつて俳優として脚光を浴びた者たちがいた。
自分の老いを認めず、それがゆえに悲劇を生み出す姿を描いている。
かつて俳優として脚光を浴びた者たちがいた。
自分の老いを認めず、それがゆえに悲劇を生み出す姿を描いている。
明日のない老優たちの姿をリアルに描いていたが、なかでもエゴイストの
サンクレール(ルイ・ジューベ)や、「代役」専門だが、一度も舞台に立たずに
死んでいくカプリサード(ミシェル・シモン)などの名演が光った。
サンクレール(ルイ・ジューベ)や、「代役」専門だが、一度も舞台に立たずに
死んでいくカプリサード(ミシェル・シモン)などの名演が光った。
カプリサードは、舞台を踏む機会がなくなり、だんだん自分が冷たい人間に
なっていくことを感じるが、自分の葬式の時には、このように読んでくれと
手紙を残す。その中味は、その才能をほめたものだった。
なっていくことを感じるが、自分の葬式の時には、このように読んでくれと
手紙を残す。その中味は、その才能をほめたものだった。
しかし、代読するサンクレールは、その通りに読むことができず「彼は、
才能のない人間だった」と語り、「わが友よ、安らかに眠れ」と語りかける。
この荘厳なラストシーンは、印象的だった。
才能のない人間だった」と語り、「わが友よ、安らかに眠れ」と語りかける。
この荘厳なラストシーンは、印象的だった。
ルイ・ジューべは、発狂して、精神病院へ。すさまじい演技だった。
フランス映画が全盛の頃の戦前の名作の1本だ。
フランス映画が全盛の頃の戦前の名作の1本だ。