↑ 上:台湾大学校舎 下:憧れのベンツは台湾も同じ
日本では、30-40年前の大学進学率は、15-20%前後だったと思います。
最近では、大学進学率は、39%になったと聞いています。
台湾はどうかと聞いてみたら、なんと50%が大学に進学するというのです。
驚きました。そういうことですから、並みの大学を出たくらいでは、
就職は、希望するところにいけないというわけです。
大学間の格差が広がる一方のようです。
超エリート大学の台湾大学(日本の東大に相当)をでて大学院で博士号をとれば、
まず、将来は保証されたようなものだとか。
IT先進国の台湾では、ハイテク企業を訪問すると、「うちの会社では、マスター
(修士号)を取得しているのが全体の20%、ドクター(博士号)が10%」などと
自慢げに説明する会社もあります。
なぜ、そのようになったかは、台湾の過去20-30年の歴史を見れば明らかです。
小さい島国に人口2,000万人。資源があるわけではなく、人材しかなく、しかも
輸出立国で生き残るしか道はありません。最初は、技術もありませんので、
日本から技術導入したり、いわゆる下請け業ともいえる、生産面の請負に特化
してきました。専門的な言葉ではOEM(相手先のブランドによる生産)といわれるもので、
発展してきたのですね。
そこから、だんだん力をつけてきましたし、米国に若い人がどんどん留学するようになり、
国の政策で、そういう人たちを、台湾に呼び戻して、産業育成に注力してきました。
今では、多くの技術者が誕生し、国の技術発展に貢献しています。
かつては、「コピーの国」といわれた台湾ですが、技術のレベルも向上し、
AV製品、コンピューター関連の製品は、台湾製(一部、台湾企業の中国生産
含む)が大半といってもいいくらいです。
一時期、日本は、アジア諸国を低く見る傾向があったのは事実です。
とんでもない時代錯誤といえるかもしれません。
生活レベルも全体的に向上し、ベンツの所有国では、ドイツを除き、外国での人口当たりの
ベンツ所有率は世界一ということもあまり知られていません。台湾人のベンツ志向は
高いのです。
山口百恵の歌のように「馬鹿にしないでよ~」は、まさに台湾のためにあることば
かも知れません(笑)。