fpdの映画スクラップ貼

「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「影踏み」(2019)を見る。

f:id:fpd:20220120212319j:plain

影踏み」(2019)を見る。原作は「64 ロクヨン」「クライマーズ・ハイ」などで知られる作家・横山秀夫の小説。歌手の山崎まさよしが「8月のクリスマス」以来14年ぶりの主演を務めて映画化。

監督は、山崎の映画俳優デビュー作「月とキャベツ」も手がけた篠原哲雄。共演は、尾野真千子滝藤賢一鶴見辰吾北村匠海竹原ピストル中村ゆり大竹しのぶ田中要次など。

f:id:fpd:20220120213559j:plain

f:id:fpd:20220120213615j:plain

・・・

住人が寝静まった深夜の民家に侵入して盗みを働く、通称「ノビ師」と呼ばれる泥棒の真壁修一(山崎まさよし)。ただの「空き巣」とは違い、深夜に人のいる住宅に忍び込み、現金を持ち去る凄腕の「ノビ師」で、証拠も残さず、取り調べにも決して口を割らない。

高く強固な壁を思わせるそのしたたかさで、地元警察からは「ノビカベ」の異名で呼ばれていた。 

ある日の深夜、修一が忍び込んだ県議会議員・稲村道夫の家では灯油がまかれ、道夫の妻・葉子(中村ゆり)が二階で今まさに火をつけようとしていた。修一はそれを止めたが、待ち伏せしていたように、その場で警察に逮捕されてしまった。

それから二年。
保育士をしている安西久子(尾野真千子)は、出入りの文具店店主・久能次朗(滝藤賢一)に見初められ、デートしたあとプロポーズされるがそれを断る。久子は、修一の出所を待っていたのだった。

f:id:fpd:20220120212432j:plain

翌日。刑務所から出てきた修一を出迎えたのは、彼を「修兄(しゅうにい)」と呼んで慕う若者、啓二(北村匠海)。

修一は自分が捕まった事件のことを調べ、葉子の通報によって捕まったと記録されていることを知る。しかし実際は、葉子が火をつけるのを止めた後、なぜか階下にいた幼なじみの刑事・吉川聡介(竹原ピストル)に逮捕されてしまうのだった。 

なぜあの夜、自分は警察に捕捉されていたのか。あのとき夫を殺そうとしていた葉子(中村ゆり)という女の行方は?

恋仲の久子(尾野真千子)が懸命に止めるのを振り切り、自らの流儀で真実に迫っていく真壁。裏社会を結ぶ細い線が見えてきた矢先、新たな事件が起こって…。

f:id:fpd:20220120212359j:plain

・・・

現在と20年前が並行して描かれる。

主人公の真壁修一は双子であり、弟は母とともに焼死している。また、安西久子にプロポーズする久能次朗も双子。

この映画のひとつのキーとなっているような”双子”という現実。同じものを好きになるという面もあるが、なにかと比べられるという悩みというのもあるようだ。映画の中で「2人は1人になれない」というセリフがあった。

20年前の母と弟の焼死の真相も明らかになるが、登場する場面は少ないが大竹しのぶの鬼気迫る演技はさすが大女優という印象だった。

尾野真千子は「ヤクザと家族」でも、恋人がヤクザであり、教師の職を追われるが「影踏み」でも恋人が泥棒の前科者で、保育士の職を辞めるといった役が続いているが、どちらも存在感がある。どちらも男が刑期の後自分の前に現れなければ、平和な生活が送れただろうにという、男運のない女性を演じている。

いくら泥棒で忍び足といっても、夜中に家に忍び込んで寝室で家人が寝ている横で、小型懐中電灯で引き出しから通帳などを取り出すって…ハイリスクすぎる(笑)

 

■「にほんブログ村」にポチッとお願いします。

https://movie.blogmura.com/ranking/in

https://movie.blogmura.com/moviereview/ranking/in

映画「ゴッドファーザー<最終章>:マイケル・コルレオーネの最期」(「GF PARTIII」再編集版、2020)日本初公開!

f:id:fpd:20220120142047p:plain

映画史に残る傑作「ゴッドファーザー」(1972)が公開されて今年50周年を迎える。

公開50周年を記念し「ゴッドファーザー」(1972)と「ゴッドファーザーPART II」(1974)そして「ゴッドファーザー<最終章>:マイケル・コルレオーネの最期」(2020)が「4K」映像で、2/25(金)、2/26(土)、2/27(日)の3日間限定で、それぞれ1日1作品ずつ、TOHOシネマズ日比谷, TOHOシネマズ梅田で公開する。最終章は日本初の劇場公開となる。

www.youtube.com

実はゴッドファーザー<最終章>:マイケル・コルレオーネの最期」はゴッドファーザー PARTIII」の公開30周年を記念し、フランシス・フォード・コッポラ監督本人により再編集された作品。

1979年、老境にさしかかったマイケル・コルレオーネ(アル・パチーノ)は、家族を犯罪から守るために組織の合法化、また自らの後継者選びに動いていた。

しかしマイケルが望む合法ビジネスは新たな抗争の火種となり、やがて病に倒れたマイケルは再び血なまぐさい戦いに巻き込まれていくのであった。

映像と音声の再編集制作はアメリカン・ゾエトロープとパラマウント・ピクチャーズの監修のもと作業が進められ、オープニングとエンディングには新たなシーンが追加されたほか、音楽も再編集されている。

本作は原作者マリオ・プーゾコッポラが「ゴッドファーザーPARTIII」で当初描こうとしていた内容に沿って再編集されたものであり、コッポラは“前2作に続くふさわしい完結編”と語っている。

・・・

www.youtube.com 

ゴッドファーザー<最終章>:マイケル・コルレオーネの最期」予告編 

ゴッドファーザーPARTIII」は、前2作が大傑作であったのに対して、評価はイマイチだったようで、原作者、監督が完結編として納得できるような作品にするため新しいシーンの追加や音声も含めて再編集した。

ブルーレイ(BD)が昨年12月に発売されている

f:id:fpd:20220120143509j:plain

■「にほんブログ村」にポチッとお願いします。

https://movie.blogmura.com/ranking/in

https://movie.blogmura.com/moviereview/ranking/in

映画「ナイル殺人事件」(原題:Death  on the Nile,2021)2月25日公開。

f:id:fpd:20220120090917j:plain

f:id:fpd:20220120092034j:plain

ナイル殺人事件」(原題:Death on the Nile)が2月25日公開される。「ウエスト・サイド・ストーリー」公開延期等により、こちらもその影響で延期されていたが、ようやく公開日が決定。

1978年の映画と2004年のテレビシリーズ「名探偵ポワロ」のエピソードに続く3度目の映像化。主演・監督はケネス・ブラナー、脚本はマイケル・グリーン

オリエント急行殺人事件(2017)の続編となる。

ケネス・ブラナーエルキュール・ポアロを再演するほか、トム・ベイトマンアネット・ベニングラッセル・ブランドアリ・ファザルドーン・フレンチガル・ガドットアーミー・ハマーらが出演する。

・・・

f:id:fpd:20220120091250j:plain

■エルキュール・ポワロ:ケネス・ブラナー。トレードマークの独特な口ヒゲはそのままに、彼の眼光はいつになく険しい。明晰な頭脳と鋭い洞察力を持ち、数々の難事件を解決してきたが、ポアロ自身が今回の難事件について「多くの事件を解決してきたが、これは私の人生を変えた」と語っている通り、本作の事件が彼の今後に大きな影響を与えることになりそう。 

■リネット・リッジウェイ・ドイル:ガル・ガドット。莫大な資産を相続した大富豪の娘。“美しき花嫁”で、夫サイモンとクルーズ船の新婚旅行に訪れる。その美貌と巨万の富から人目を惹く存在であったリネットは、ある晩何者かに殺されてしまい、第一の殺人事件の被害者となる。

f:id:fpd:20220120091340j:plain

■サイモン・ドイル:アーミー・ハマー。リネットの夫。

■ジャクリーン・ド・ベルフォールエマ・マッキー。リネットの親友でサイモンの元婚約者の“謎めいた恋人”。親友に婚約者を奪われ、嫉妬とも妬みともとれる複雑な表情が見られる。真っ先に犯人と疑われてもおかしくないはずだが、ジャクリーンには決定的なアリバイがあった。 

■ブーク:トム・ベイトマンポアロの盟友。

ユーフェミアアネット・ベニング。名高き画家で、ブークの“過保護な母親”。

■ロザリー・オッタボーン:レティーシャ・ライト。結婚式でパフォーマンスするために雇われた華麗なるシンガー サロメの姪。“敏腕マネージャー”。

■ミセス・バウアーズ: ドーン・フレンチ

■ドクター・ベスナー: ラッセル・ブランド

■アンドリュー・カチャドーリアン: アリ・ファザル

f:id:fpd:20220120092111j:plain

監督と主演を務めるケネス・ブラナーによると、「ある女性が別の女性の男を奪ったことにより、“宿命”が生まれ、そこから感情の爆発が起こる。つまりドツボにハマったこの三角関係こそが、死を呼ぶ休暇の中心据えられた腐った果実なのです」と語り、本作のミステリーの核について明かしている。 

映画「ナイル殺人事件」は、2月25日(金)より全国公開。

 

■「にほんブログ村」にポチッとお願いします。

https://movie.blogmura.com/ranking/in

https://movie.blogmura.com/moviereview/ranking/in

【オンライン映画祭情報】「食」がテーマの映画13本がオンライン無料視聴できる。

f:id:fpd:20220119220147j:plain

アジアの「食」をテーマにした映画計13本が今月21日(金)~2月3日(木)まで(無料)オンラインで視聴できる(登録必要)。無料登録はこちらから:

crosscutonline.jfac.jp

■主催:東京国際映画祭(TIFF)と国際交流基金アジアセンターの共催。

■名称:「食」にまつわるアジア映画と東京国際映画祭「CROSSCUT ASIA」部門のアンコール特集「CROSSCUT ASIA おいしい!オンライン映画祭」

■内容:オンラインで2部構成。

■オンライン配信作品:東南アジアを代表する映画監督たちによるをメイントピックとした映画7作。加えて、これまでのTIFF「CROSSCUT ASIA」部門で上映され好評を博した作品6本計13プログラム。 

■追加イベント:「国際交流基金東南アジア拠点のスタッフのリアルなランチ報告の各国ランチレポート 」「在日の各国大使館での料理にまつわる大使館インタビュー」「各作品監督とのオンライントーク」「東南アジア各国の食文化を掘り下げた記事」などを「スペシャルメニュー」として動画やテキストの記事で公開。

■映画「アルナとその好物

【内容】鳥インフルエンザの調査旅行に出かけることになったアルナが、友人らとインドネシア各地の名物料理の食べ歩きを計画する男女4人のロードムービー

f:id:fpd:20220119220847j:plain

■映画「バロットの大地」 

【内容】亡父の遺言で広大なアヒル農場を相続することになった息子。家を出て都会でミュージシャン暮らしの彼は売却するつもりで農場を訪れるが、雄大な風景の中で心が揺れはじめる。タイトルの「バロット」とは、孵化しかけたアヒルの卵を茹でて食べるフィリピンのソウルフード。 

f:id:fpd:20220119221054j:plain

■映画「カンパイ!日本酒に恋した女たち」 

【内容】長らく「女人禁制」と言われてきた日本酒の世界。そんな伝統的かつミステリアスな世界で新しい世代の女性たちが輝く姿を通じて、観る者たちに今を生きる勇気と、さわやかな感動を与えてくれるドキュメンタリー。「カンパイ!世界が恋する日本酒」に続く第二弾。 

f:id:fpd:20220119221332j:plain

■「愛のスープ」 

【内容】料理が苦手であるにもかかわらず、高級レストランで働くことになったミニー。自分のミスで下げてしまった店の評価を挽回するため、宮廷料理人だった曾祖父の秘伝のスープのレシピを求めて奔走する。レストランの厨房事情も覗ける、ハートフルコメディ。日本初上映作品。 

f:id:fpd:20220119221805j:plain

■映画「デリシャス!」 

【内容】フィリピンのネグロス島・バコロドにて、借金のカタとしてイタリアンレストランが郷土料理の店に転身。鮮やかなプレゼンテーションのネグロス料理にグルメも唸る、目にも美味しいロマンティックコメディー。日本初上映作品。 

■映画「川は流れを変える」 

【内容】カンボジアの3人の若者の暮らしを追うドキュメンタリー。漁村での魚の乱獲、借金と貧困、森林破壊といった社会問題をあぶり出しながら、人々が日々食べ、働き、生活を紡いでいく姿を映し出す。 

■映画「ワンタンミー」 

【内容】中年料理評論家が、食の取材を通じてシンガポールの伝統と発展、そして自身のキャリアや人生も見つめ直す。ワンタン麺、ラクサ等の多様な麺料理、フィッシュヘッドカレーやナシレマといった多民族性が垣間見える料理等ストリートフードの数々を、ドキュフィクションとして描く意欲作。日本初上映作品。

f:id:fpd:20220119224437j:plain

■映画「カンボジアの失われたロックンロール」 

【内容】クメール・ルージュによって弾圧されるまでのカンボジアのポピュラー音楽史を1950~70年代まで辿った貴重な音楽ドキュメンタリー。 

f:id:fpd:20220119215943j:plain

■映画「インビジブル」 

【内容】真冬の福岡と旭川でロケを敢行し、日本滞在の4人のフィリピン人(日本人と結婚したリンダ、不法滞在労働者のベンジー、ホストのマヌエル、建設作業員のロデル)を描いた話題作。 

■「ピート・テオ特集」 

15 Malaysia」は、ピート・テオが企画・統括した、15人の監督たちによるオムニバス作品。ヤスミン・アフマドの遺作「チョコレート」をはじめ、マレーシア社会をさまざまな角度から切り取った短編が並ぶ。ピート・テオが関わった短編なども併映。

 

f:id:fpd:20220119222046j:plain

■映画「タン・ウォン~願掛けのダンス」:神様に願掛けをした4人の高校生が、チームを組んでタイ伝統舞踊を舞うことに。素人ダンサーたちが猛練習の果てに掴んだものは‥‥。

 

f:id:fpd:20220119224816j:plain

■映画「三人姉妹 」(2016年版):Netflixの「恋に落ちない世界」の女性監督ニア・ディナタが、1956年の名作「三人姉妹」を現代に置きかえて描く華麗なミュージカル。個性の異なる美しい三姉妹の結婚話が快活に展開する。 

f:id:fpd:20220119222303j:plain

■映画「罠(わな)~被災地に生きる」: 2013年11月、巨大台風ヨランダがフィリピンを直撃して大災害をもたらした。被災地に生きる人々に寄り添い、人間の尊厳を問う作品。 

f:id:fpd:20220119222512j:plain

簡単に登録できたので、あとは好みの「映画」を見るだけ(笑)。

f:id:fpd:20220119223345j:plain

■「にほんブログ村」にポチッとお願いします。

https://movie.blogmura.com/ranking/in

https://movie.blogmura.com/moviereview/ranking/in

【映画公開情報】「東京国際映画祭」出品作品が続々一般公開。

f:id:fpd:20220119210715j:plain

第34回TIFF東京国際映画祭出品作品はすでに公開された作品もあるが、これから公開される作品は以下のとおり。

■2022/1/22(土)~
三度目の、正直
(野原 位監督・第34回(2021)TIFF コンペティション出品)
東京・シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー

【内容】兵庫・神戸を舞台として、偶然知り合った記憶喪失の青年を神からの贈り物と信じる女性・月島春の姿が描かれる。

f:id:fpd:20220119201908j:plain


■2022/1/28(金)~
フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊
ウェス・アンダーソン監督・第34回(2021)TIFF ガラ・セレクション出品)
全国ロードショー
 【内容】フランスの架空の街にある米国新聞社の支局で働く個性豊かな編集者たちの活躍を描く。 

f:id:fpd:20220119202337j:plain

■2022/1/28(金)~
名付けようのない踊り
犬童一心監督・第34回(2021)TIFF Nippon Cinema Now出品)
全国ロードショー

【内容】ダンサーで俳優の田中泯の独特の踊りを描く。

f:id:fpd:20220119202833j:plain

■2022/1/29(土)~

誰かの花
(奥田裕介監督・第34回(2021)TIFF アジアの未来出品)
横浜シネマ・ジャック&ベティほか全国順次ロードショー
 【内容】団地のベランダから落ちた植木鉢を巡る偽りと真実の数々を描いた人間ドラマ。

f:id:fpd:20220119203015j:plain
■2022/2/4(金)~
鈴木さん
(佐々木想監督・第33回(2020)TIFF TOKYOプレミア2020)
東京・K2、池袋シネマ・ロサほか全国順次ロードショー
 【内容】国家元首 “カミサマ” のもと、美しく輝く某島国の某町。少子化にあえぐその町では市民投票により、未婚者は市民権を失うという条例が制定される。廃ラブホテルで介護施設を営むよしこは、迷い込んできた中年男性と結婚しようとするが・・・。

f:id:fpd:20220119203431j:plain


■2022/2/4(金)~ [2022/1/28~ 奈良県にて先行上映]
再会の奈良
(ポンフェイ監督・第33回(2020)TIFF 特別上映)
東京・シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー

【内容】河瀬直美ジャ・ジャンクーがプロデュース。中国残留孤児の家族の絆を描いた日中合作映画。2005年、中国に暮らす陳ばあちゃんが、孫娘のような存在のシャオザーを頼って単身奈良にやって来た。1994年に日本に帰した中国残留孤児の養女・麗華からの連絡が数年前から途絶え、それを心配してやって来たというのだが…。
 

f:id:fpd:20220119203715j:plain

■2022/2/11(金・祝)~
ちょっと思い出しただけ
(松居大悟監督・第34回(2021)TIFF コンペティション出品・観客賞受賞、スペシャルメンション作品)
【内容】怪我でダンサーの道を諦めた照生(てるお)とタクシードライバーの葉(よう)。2人を中心に関わる登場人物たちとの会話を通じて、都会の夜に無数に輝く人生たちの機微を繊細かつユーモラスに描写。

f:id:fpd:20220119204157j:plain


■2022/2/18(金)~
グッバイ、ドン・グリーズ!
(いしづかあつこ監督・第34回(2021)TIFF ジャパニーズ・アニメーション出品)全国ロードショー
【内容】東京から少し離れた田舎町に暮らす少年・ロウマ。周囲と上手く馴染むことができないロウマは、同じように浮いた存在であったトトと二人だけのチーム"ドン・グリーズ"を結成する。

f:id:fpd:20220119204402j:plain


■2022/2月~
国境の夜想曲
TIFF上映タイトル:『ノットゥルノ/夜』)
(ジャンフランコ・ロージ監督・第32回(2019)TIFF ワールド・フォーカス出品)東京・Bunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー

【内容】イラククルディスタン、シリア、レバノンの国境地帯を舞台に、9.11米同時多発テロ、「アラブの春」に端を発し、侵略、圧政、テロリズムに翻弄されながらも、希望を見出して生きようとする人々の姿を捉えたドキュメンタリー。

f:id:fpd:20220119204825j:plain


■2022/3/4(金)~
ポゼッサー
(ブランドン・クローネンバーグ監督・第32回(2019)TIFF TOKYOプレミア2020出品)東京・ヒューマントラストシネマ渋谷アップリンク吉祥寺ほか全国順次ロードショー

【内容】第三者の脳に入り込み所有者<ポゼッサー>として殺人を行う完全無欠の遠隔殺人システム。人格を乗っ取られた男の生死を賭けた攻防。

f:id:fpd:20220119205112j:plain


■2022/3/11(金)~
林檎とポラロイド
TIFF上映タイトル:『アップル』)
クリストス・ニク監督・第32回(2019)TIFF TOKYOプレミア2020出品)
東京・ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー

 【内容】記憶喪失を引き起こす奇病が蔓延する世界を舞台に描いたドラマ。

f:id:fpd:20220119205339j:plain


■2022年5月~
どうしようもない僕のちっぽけな世界は、
(倉本朋幸監督・第32回(2019)TIFF 日本映画スプラッシュ)
東京・ユーロスペースにて公開

【内容】夫婦は児童相談所に娘の虐待を疑われ、娘のひいろは養護施設に入所させられている。ネグレクトや幼児虐待、現代社会の暗部にフォーカスしながら親と子のつながり、家族の絆を問う物語。

f:id:fpd:20220119205559j:plain

・・・
※公開中:
■2022/1/14(金)~
クライ・マッチョ
クリント・イーストウッド監督・第34回(2021)TIFF オープニング作品)
全国ロードショー

【内容】アメリカ、テキサス。ロデオ界のスターだったマイクは落馬事故以来、数々の試練を乗り越えながら、孤独な独り暮らしをおくっていた。そんなある日、元雇い主から、別れた妻に引き取られている十代の息子ラフォをメキシコから連れ戻してくれと依頼される。

f:id:fpd:20220119210121j:plain

 

■「にほんブログ村」にポチッとお願いします。

https://movie.blogmura.com/ranking/in

https://movie.blogmura.com/moviereview/ranking/in

映画「ヤクザと家族」(2021)を見る。藤井道人監督(「新聞記者」)。

f:id:fpd:20220119153614j:plain

ヤクザと家族」(2021)を見る。日本アカデミー賞最優秀作品賞に輝いた「新聞記者」の藤井道人監督と制作スタッフが再集結した新作。変わりゆく3つの時代に、ヤクザとして生きるしかなかった男と、彼を取り巻く人々を、抗争ではなく家族という視点で描いたヒューマンドラマ

出演は”藤井組”の常連といっていい綾野剛寺島しのぶ岩松了などの他、舘ひろし尾野真千子豊原功補、北村有起哉、市原隼人磯村勇斗駿河太郎など。

・・・

1999 年、父親を覚せい剤で失った”ケン坊”こと山本賢治綾野剛)は、柴咲組組長・柴咲博(舘ひろし)の危機を救う。その日暮らしの生活を送り、自暴自棄になっていた山本に柴崎は手を差し伸べ、2人は父子の契りを結ぶ。

2005年、短気ながら一本気な性格の山本は、ヤクザの世界で男を上げ、さまざまな出会いと別れの中で、自分の「家族」「ファミリー」を守るためにある決断をする。2019年、14年の刑期を終え出所した山本が直面したのは、暴対法の影響でかつての隆盛の影もなくなった柴咲組の姿だった。

2019年。時代が大きく変わり、浦島太郎状態となった山本が待っていたのは、ヤクザを排除する社会があった。警察もヤクザから賄賂を受け取っていたが・・・。

f:id:fpd:20220119154207j:plain

f:id:fpd:20220119155922j:plain

f:id:fpd:20220119155947j:plain

f:id:fpd:20220119160006j:plain

f:id:fpd:20220119160024j:plain

f:id:fpd:20220119160045j:plain

f:id:fpd:20220119160422j:plain

・・・

SNSの時代となり、ヤクザに基本的人権すらなくなって凋落する組を描き、その年代のヤクザの栄枯盛衰も描いている。

1970年代のヤクザ映画「仁義なき戦い」などに見られたような義理と人情はもはや通用しない時代になり、組員もだんだん去っていく。

ただ、ヤクザ(反社)のレッテルが貼られ続け、まともに社会で暮らしていくには5年はかかるという言葉もあった。職場で、過去が知られると、職を辞さなけらばならなくなる。

しかもSNSが引き金になって、拡散し徹底的に排除されるのだ。

・・・

f:id:fpd:20220119154103j:plain

f:id:fpd:20220119160955j:plain

f:id:fpd:20220119161034p:plain

舘ひろしが昔ながらのヤクザの親分・柴咲を貫禄たっぷりに演じている。

一旦手打ち式を交わしたライバル・ヤクザの加藤(豊原功補)が時代は変わっていると凄むと・・・。

やれるもんならやってみろ!このチンピラが!

とド迫力で叫ぶシーンは圧巻。

山本賢治がバーのホステス(尾野真千子)と知り合い、尾野が「なぜヤクザになったのか」と聞くと「家族だからだ」という答えが返ってくる。「本物の家族は?」「そんなものはいない」「私もいない」といった会話が続く。

f:id:fpd:20220119153848j:plain

f:id:fpd:20220119154433j:plain

尾野真千子の圧倒する演技も見応えがあった。

ほんの僅かな期間だったが、賢治(綾野剛)は、本物の家族の時間を過ごせたことに感謝して、非業の最期を遂げるが表情は穏やかだった。

f:id:fpd:20220119153924j:plain

ヤクザ同士の抗争などを描いた「アウトレイジ」「狐狼の血」などとは異なり、「家族」といったヒューマンな部分に重点が置かれている。

藤井道人監督に進路を取れ! 次はあの作品。

 

■「にほんブログ村」にポチッとお願いします。

https://movie.blogmura.com/ranking/in

https://movie.blogmura.com/moviereview/ranking/in

【ドラマ「新聞記者」】(全6話)見る。国・官僚機構の不正の闇を暴く。

f:id:fpd:20220118211834j:plain

2019年に映画化されて、日本の映画賞を総なめにした「新聞記者」のNetflix版オリジナルドラマ「新聞記者 The Journalist」(全6話)は、ダイナミックかつリアルにマスコミと官僚機構の攻防を描いている。

東都新聞東京新聞であり、関西財務局が中部財務局に変更されるなどしているが、基本は森友学園問題(ドラマでは栄新学園)の真相を暴いている。いわゆる「モリカケ」や「財務省の公文書改ざん事件」をモチーフにしている。

それぞれの思惑や苦悩などと共に、夫が自殺に追い込まれた真相を、残された妻と新聞記者の中でも異端視される女性記者・松田(米倉涼子)が立ち上がる姿が重厚に描かれていく。また、2-3年前に連日国会を賑わせた官僚の紋切り型の答弁などを再現している。

内閣情報調査室」(略称:内調)では、マスコミへの圧力攻勢が凄まじい。各マスコミのトップの私生活までも追いかけて、弱点を見つけるように指示するのだ。

新聞社のデスクレベルでは、気骨のある記者がスクープネタを持ってきても、上からの圧力で押しつぶされるので、待ったがかかってしまう。

そんな東都新聞のデスクも、自己保身からか、のらりくらりだったが、敏腕社会部記者の松田杏奈(米倉涼子)が持ち込んだ決定的な事実には…こう言うしかなかった。

 「明日の朝刊の一面に載せるぞ!」

社会部記者たちは、記事執筆に奮い立つのだ。輪転機が回り、印刷され、新聞が取扱店に配送される。大学生で就活中の新聞配達バイトをしている横浜流星も紙面に目をやり、バイクで配達中にも、こみ上げるものがあった。自分の叔父にあたる人物が自殺に追い込まれた中部財務局の人物だったのだから。

f:id:fpd:20220118212052j:plain

f:id:fpd:20220118212114j:plain

官邸サイドの面々の憎たらしさといったらない。筋金入りの3悪党とも言える人物をユースケ・サンタマリア田中哲司佐野史郎が演じている。脅しなどやり口はヤクザも真っ青だ。

こうした上級官僚による上からの圧力で苦しむことになるのが正義感を持ち合わせている若手官僚の綾野剛や、上からの指示で苦渋の選択で後輩を自殺に追い込んでしまった中部理財局の幹部(田口トモロウ)や、中部検察の大倉孝二などだ。

新型コロナが登場し、コロナのニュースで「改ざん問題」などに目が向けられなくなるだろうといった官僚もいる。また、それにより企業の新卒の内定取り消し問題、就活などの厳しい現実が描かれている。

www.youtube.com

この「新聞記者」はこれで終わらないだろう。「ここから」がはじまり・・・といったエンディングだった。

 

■にほんブログ村」にポチッとお願いします。

https://movie.blogmura.com/ranking/in

https://movie.blogmura.com/moviereview/ranking/in