fpdの映画スクラップ貼

「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「サラブレッド」(原題:Thoroughbreds、2017)を見る。スリラー。

f:id:fpd:20210818170620j:plain

サラブレッド」(原題:Thoroughbreds、2017)を見る(Netflix)。

出演は「レディ・プレイヤー1」(2018)のリビア・クック、「ウィッチ」(2015)「スプリット」(2017)のアニヤ・テイラー=ジョイの人気若手女優が共演したサスペンス映画。サンダンス映画際では観客賞、インディペンデント・スピリット賞では新人脚本賞にそれぞれノミネート。こんな豪邸があるのかという大邸宅が舞台で、そこだけが見どころのB級スリラー。

・・・

コネティカット州郊外のとある豪邸。

アマンダ(リビア・クック)は長年疎遠になっていた子供時代の友人、リリー(アニャ・テイラー=ジョイ)と再会した。リリーの母は金持ちの男と再婚し、豪邸に住んでいた。

その豪邸に驚くアマンダ。アマンダはなぜか、馬上のリリーの写真や侍の刀に興味をもつ。リリーは洗練された女子学生に成長しており、名門校に通いながら一流企業でのインターンシップに精を出していた。

一方のアマンダは鋭い知性を有していたが、個性的すぎるために上手く周囲と馴染めずにいた。

f:id:fpd:20210818080955j:plain

f:id:fpd:20210818081026j:plain

アマンダはリリーの継父マーク(ポール・スパークス)に会うが、アマンダはすぐさまリリーがマークを嫌っていることを確信する。アマンダはリリーが自分とは縁遠い存在になったと思っていたが、リリーが抑圧的な継父に悩まされていることを知り、力になりたいと思うようになった。

2人はどんどん親密になっていったが、それと同時に、2人の内に秘められた凶暴性が明るみに出てきた。

f:id:fpd:20210818081528j:plain

やがて、2人はドラッグの売人ティム(アントン・イェルチン)を雇ってリリーの継父を殺害することを計画するに至る。だが、その計画が失敗に終わったとき、事態はとんでもない方向へ転がっていくのだった。

f:id:fpd:20210818080636j:plain

・・・

性格が全く異なる二人の少女が、隠されていた狂暴性を発揮するという話。アマンドは非社交的な性格で、アマンダの母親が、アマンダのかつての友達であったリリーを家庭教師に雇い、心を開かせようとしたが、リリーも悩みを抱えていた。その悩みというのが、継父マークの存在。短絡といえば短絡だが、アマンダがさり気なく「消してしまえば」という提案を行う。

あれこれ考えた末に、ドラッグ売人に、強盗を装って殺す計画を練るが、失敗に終わり、リリー自身が手を下すことになる。

元々舞台用にかかれた原作のようで、舞台を見ているような印象。

f:id:fpd:20210818080702j:plain

映画の冒頭で競走馬(サラブレッド)が登場する。ラストシーンで「町にはサラブレッドしかいないわ」というアマンダの最後の言葉があり、町にあふれる美しく気高いサラブレッドの群れ。だが、真の姿は、感情的で凶悪な悪魔なのかもしれないというオチ。

監督は新人で、展開もサスペンスに欠けて起伏にも乏しく、平凡でB級以下のスリラーとなっている。

 

主要人物:

■リリー・レイノルズ(アニャ・テイラー=ジョイ

お金持ちの家庭に生まれ育ったお嬢様。一見クールだが、実際は感情的でわがまま。アマンダの母から相談され秘かに報酬を貰い、彼女に勉強を教える。15歳の時に実父が亡くなり、新しくやってきた母の再婚相手は、人を見下す高圧的な態度で自分と接するため折り合いがつかない。

■アマンダ(オリヴィア・クック

風呂にもまともに入らないほど自分の見た目には無頓着だが、自他分析に長けており冷静沈着。他者に共感できず、感情の動きが一切ない障害を抱えている。リリーが母から金を受け取って自分に勉強を教えていることや、彼女が実際は学校を退学させられており、インターンシップをしていると嘘を吐いていることを見抜いている。

■ティム(アントン・イェルチン

未成年相手に麻薬を売りつける売人。大きな夢を語ってはいるが、実際には大した挑戦もせず介護施設で皿洗いのバイトをしている。23歳の時に高校生をレイプした罪がある。

■マーク(ポール・スパークス

母の再婚相手でリリーの継父。リリーを問題のある特殊学校にいれて追いだそうとする。

■シンシア(フランシー・スウィフト

■カレン(ケイリー・ヴァーノフ

 

f:id:fpd:20210818081552j:plain