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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「デッドリー・イリュージョン」(2021、Netflix)を見る。スリラー。

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デッドリー・イリュージョン」(2020、Netflix)を見る。タイトルは、致命的な幻想あるいは悪夢といった意味か。女性作家が、原稿を執筆しているうちに現実と幻想の境界線がわからなくなるという、最後はホラー的なスリラー。

出演は映画「セックス・アンド・ザ・シティ」のクリスティン・デイヴィス、「アバウト・シュミット」のダーモット・マローニー、「ハイジャック・ゲーム」のグリア・グラマーほか。

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スランプに苦しむベストセラー作家のメアリー・モリソン(クリスティン・デイヴィス)は、夫トム(ダーモット・マローニー)と双子の子供とプール付きの豪邸で暮らしている。メアリーは出版社の担当者から、新作の依頼を受ける。

いまは気が進まないと、条件などを記した提案書を見ずに、追い返してしまう。トムが帰宅して、封筒の中身の提案書を見て、前金で200万ドルと書いてあり、これまでとケタ違いなのになぜ断ったと責める口調でいう。

メアリーが、よく見ていなかったというと、トムは、真剣に考えてという。

トムが実は話があると切り出す。知人に勧められて、株取引で大損をしたというのだ。メアリーがいつ、金額はいくらと問い詰めると、時期は半年前で、額は資産の約半分だというのだ。メアリーはなぜ今まで黙っていたのかとキレる。

以前にも失敗したことがあり、二度と取引には手を出さないと約束をしていたからだった。

メアリーの女友達が、新しい本を書くべきだと勧める。メアリーは「私はモノを書くと異常になる。人格が変わってしまう」(これがあとあとの伏線になる)のだという。

女友達は、自分の知り合いに「シッター(子供の世話係)」を紹介してくれる会社があるという。シッターといっても、子守だけでなく、食事からクリーニング、掃除まで家事全般を任せられるというのだ。

メアリーは、女友達からもらった会社の名刺「ハンツマン社」を訪問し、保育教室の現場を見せられる。セキュリティも万全という。

その後、ハンツマン社から、何人かのシッター候補者と面談した。みな明るく、性格もよさそうだったが、いまひとつピンとくるものがなく全員断ってしまう。やはり、なかなか適任者がいないと思っていた時に、清楚で控えめな印象の若い女性が自転車でやってきた。

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コーヒーの準備をしながら、その女性が本を読んでいる姿などを見て、関心が高まっていく。その女性はグレース(グリア・グラマー)と名乗り、本が好きで、読んでいた本は三度めだという。話をしているうちに、メアリーはグレースが子供たちのためにもなると判断し、シッターとして来てもらうことにした。

その後、グレースは、すべてにおいて完璧に仕事をこなし、メアリーは、グレースと親しくなり、自宅のプールで一緒に泳いだりするのだが、あるとき、「ハンツマン社」当てに支払い小切手を送っても、小切手が換金されないので、会社に電話してみる。

すると、会社に登録している人物でグレースという名の人物はいないという。では、このシッターのグレースとは、いったい何者なのか疑心暗鬼になり、やがて、悪夢のような恐ろしい事態が待ち構えていた。

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前半は、静かに淡々と物語が進むが後半のラスト20分くらいは、まったく別の映画のような展開だった。内気でナイーブに見えたグレースの本性が現われる。これは、メアリーの妄想なのか悪夢なのか、グレースの過去が最後に暴かれる。

グレースを演じているグリア・グラマーという女優は、一見するとケイト・ウインスレットのようなルックスだが、ラスト近くでは、まったく別の顔を見せる。

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深夜の2時間ドラマ・サスペンスのような映画