「レディ・オア・ノット」(原題:Ready or Not、2019、劇場未公開)を見る。「ローズマリーの赤ちゃん」などのような悪魔の亡霊に憑りつかれた一族(全員が狂った極悪人!)の恐ろしい儀式に巻きこまれた新婦の生死を賭けたサバイバルを描く。
タイトルは「準備できたか?(まだか?)」の意味だが、気の利いた邦題はなかったのか残念なタイトル。
監督はホラー映画を得意とする製作集団「ラジオ・サイレンス」の一員でもあるマット・ベティネッリ=オルピンとタイラー・ジレット。ということで、完全なホラー映画といっていいリベンジ(復讐)アクション。
主人公グレース役は「スリー・ビルボード」のサマラ・ウィービング。共演は「セックスと嘘とビデオテープ」「恋はデ・ジャブ」などのアンディ・マクダウェル、「フロントランナー」「マリッジ・ストーリー」のマーク・オブライエン、「エンド・オブ・ザ・ワールド」のアダム・ブロディほか。
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グレース(サマラ・ウィーヴィング)は名家の御曹司、アレックス・ル・ドマス(マーク・オブライエン)と結婚式を挙げ、ル・ドマス家へ嫁入りする。
一族の面々はどこかエキセントリックなところが多かったが、幸せ一杯のグレースはあまり気にしなかった。
その日の夜、グレースはル・ドマス家代々の伝統に従ってゲームに参加することになり、くじ引きの結果、一同は「かくれんぼ」を行うことになった。一族全員の顔がこわばる。アレックスでさえ「困った」といった表情。なぜなら、「かくれんぼ」は最悪のハンティング殺人ゲームだったからだ。
当初、グレースは「かくれんぼ」と聞いて、「鬼は誰?」などと普通のかくれんぼだと思って参加したが、ル・ドマス家の人々は一夜のうちに隠れたグレースを探し出し殺すことができるかというゲームだった。
アレックスも逡巡する。本来ならグレースを殺す側に回らなければならなかったが、アレックスは愛する人を見捨てることができず、グレースに身の危険が迫っていることをグレースに知らせるのだった。
グレースは、生き延びるために必死で逃げ回っていたが、幾度も襲撃を受けているうちに「言いようのない怒り」が込み上げてきた。そして、グレースは、武器を手に取り、逆にル・ドマス家の人々を殺そうと反撃をする構えをみせるのだった。
ル・ドマス家の人々は想定外の反撃に狼狽えたが、彼らには「どうしてもグレースを殺さなければならない理由」があったのだ。
いかれた一族の面々。
グロいシーンが多い。
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アレックスが5歳のころのゲームから始まり、その30年後が描かれるが、一族に伝わるゲームなるものは今も続いていて、ターゲット、犠牲になるのはいつも花嫁。過去の亡霊に支配された狂信的なサイコ一族と、嫁入りした妻の攻防を描いた、いかれた人々のホラーコメディ。
<キャスト>
サマラ・ウィーヴィング:グレース…財閥一族のアレックスの妻となり、一族のしきたりであるゲームに参加する。
アダム・ブロディ:ダニエル・ル・ドマス…アレックスの兄。一族の中では唯一まとも?
エチエンヌ・ケリーチ:子供時代のダニエル・ル・ドマス
マーク・オブライエン:アレックス・ル・ドマス…グレースと結婚するが、一族の詳細については語っていなかった。調子よくあまり信用できない人物。
チェイス・チャーチル:子供時代のアレックス
ヘンリー・ツェーニー:トニー・ル・ドマス…アレックス、ダニエルの父。
アンディ・マクダウェル:ベッキー・ル・ドマス…アレックス、ダニエルの母。
ケイト・ジーグラー:若い頃のベッキー
ニッキー・グァダーニ:ヘレン・ル・ドマス
エラナ・ダンケルマン:若い頃のヘレン
メラニー・スクロファーノ:エミリー・ル・ドマス
エリス・レヴェスク:チャリティ・ル・ドマス
クリスチャン・ブルーン:フィッチ・ブラッドリー
ジョン・ラルストン:スティーヴンス
イーサン・タヴァレス:ゲイブ
リアム・マクドーマンド:ジョージー
ナット・ファクソン:ジャスティン
※Netflixで配信中。
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