「シンプル・フェイバー」(原題:A Simple Favor、2018)を見た。主演は「マイレージ、マイライフ」のアナ・ケンドリックと「アデライン、100年目の恋」のブレイク・ライヴリー。178センチと長身のブレイク・ライヴリーは見たことがあると思ったらテレビドラマ「ゴシップ・ガール」で大ブレイクした女優。
原題は「ささやかな願い」で、ちょっとしたことから、保険金詐欺事件にいたるサスペンス。狂言失踪の「ゴーン・ガール」のような雰囲気の映画だが、切れ味は劣る。
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ステファニー・スマザース(アナ・ケンドリック)は夫を事故で亡くし、女手一つで息子のマイルズを育てている。そのかたわら家事や育児の問題を扱ったビデオブログを運営。
エミリー・ネルソン(ブレイク・ライヴリー)はアパレル会社でPRディレクター。エミリーの息子のニッキーはマイルズと同じ小学校に通っていた。マイルズとニッキーを一緒に遊ばせるうちに、ステファニーとエミリーは親友になり、酒を交わしながらお互いの秘密を告白する。
エミリーは英語教師の夫のショーンと、そのティーチングアシスタントを交えた3Pに興じたこと、ショーンの稼ぎが悪いことへの不満と家計が破産寸前だという事実を明かした。
一方、ステファニーは義兄のクリスとセックスをした経験があると告白した。ステファニーの亡くなった夫は、ステファニーと義兄の関係を疑っており、男同士の話し合いと称して2人で車で出かけた際に事故死してしまった。
そんなある日、エミリーはステファニーに「ニッキーを学校まで迎えに行ってほしい」と「ちょっとしたお願い」(Simple Favor=原題)をした。
エミリー(ブレイク・ライヴリー)
ステファニーはその頼みを快く引き受けたが、その後エミリーと連絡がつかなくなってしまった。
ステファニーはロンドンで母親を見舞っていたショーンに連絡、ショーンは警察に捜索願を出したが、「エミリーがレンタカーを借りた」以外の情報は入ってこなかった。
しばらくして、ステファニーのビデオブログの視聴者から「エミリーをミシガン州で目撃した」との連絡があった。現地の警察が付近を捜索したところ、湖でエミリーの溺死体が発見された。
その知らせを聞き悲しみにくれるステファニーとショーンであったが、お互いに慰め合っているうちに2人の距離は急接近していった。ほどなくして、ステファニーとショーンは同棲することになった。
しかし、その後からステファニーの周辺で、エミリーの影を感じるような出来事が頻発するようになる。
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タイトルの「ちょっとしたお願い」は、決してちょっとした、ではなく、すべてが計算づくだったということがあとからわかる。死んだはずのエミリーが実は生きていた・・・。「え、まさか」だが、実は○○(双子)だった、というのだが、よくあるストーリー。ブレイク・ライヴリーは、エミリーのほか一人3役も演じている。
主人公のステファニーは、ダンナを亡くし、孤独がちだったので、ママ友から声をかけられて、ちょっとしたお願いを、親切心から引き受けたが、頼んだ人物(女)は、すべて計画的に近づいてきたというところが怖い。
良かれと思って安請け合いをすると、とんでもない事件に巻き込まれるということも示している。下手をすると犯罪に巻き込まれて、共犯扱いにされる。実際、ステファニーも刑事(上の写真右)から、親友だからエミリーのことをよく知っているだろうと、参考人として付きまとわれるハメになる。
安請け合いは要注意という映画でもあった(笑)。
★★