千代の富士は、「ウルフ(狼)」と呼ばれた大横綱だった。強い横綱だったが、好敵手(ライバル)がいなかった。その異名である「ウルフ」については、ちゃんこ番として魚を捌いているところを見た先代・九重親方が「狼みたいだな」と言ったことから付けられた。当初は狼と呼ばれていたものがいつしか変化したといい、これを聞いた春日野理事長は「動物の名前で呼ばれる力士は強くなる。ワシは『マムシ』だった。狼は若乃花の昔のあだ名だ」と言ったという。
・・・
九重親方の略歴は以下の通り。
1955年(昭30)6月1日、北海道松前郡福島町生まれ。
1991年夏場所限りで引退後、年寄陣幕襲名。1992年4月に九重を襲名し部屋の師匠に。2008年2月に理事初当選。広報部長、審判部長、巡業部長などを経て、2012年2月から事業部長。2015年名古屋場所を休場し、膵臓(すいぞう)がんの手術を受けていた。現役時代は183センチ、127キロ。
・・・
「昭和」の時代が遠くなっていることを実感させるように、次々に昭和を彩った人物が亡くなっていくのは寂しい限り。
千代の富士の通算成績がすごい。
・1045勝437敗159休(通算勝ち星は歴代2位)
・勝率.705 幕内成績:807勝253敗144休(幕内勝ち星は歴代3位) 勝率.761
・ 通算在位:125場所
・幕内在位:81場所(引退当時歴代3位、現在10位)
ご冥福を祈ります。
「にほん映画村」に参加しています:ついでにクリック・ポン♪。