主演は市川雷蔵。15年間の映画人生で159本の映画に出演するも37歳でこの世を去った昭和の代表的な映画スターの一人だ。
「眠狂四郎 円月斬り」は、シリーズ3作目。
実は記事を書いたのだが、アップする直前で、手違いで記事が消えてしまったのだった。あらためて書く気が起こらず、短く。
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将軍家斉の庶子・片桐高之(成田純一郎)は、母・松女の野望に駆り立てられ次期将軍の座を狙っていた。ある日高之は新刀の試(ためし)斬りに川原で飢饉で地方から避難して来た百姓の老人を斬り殺した。首が転がる。
ちょうどそこを通りかかった狂四郎(市川雷蔵)は、それを目撃するが、老人の仲間からは誤解されて憎しみを受け、また高之からも狙われることになった。
そんな狂四郎はある日、高之の使の腰元小波の迎えを受け川舟へ案内された。そこで狂四郎は仕官をすすめられ、さらに愛刀無想正宗を所望されたが、狂四郎はこれを拒絶し、高之側近の剣客戸田の右腕を斬り落して立去った。
小波は豪商・山崎屋伝右衛門(水原浩一)の娘で、伝右衛門は小波(東京子)に未来の将軍御台所の夢を托し、高之に経済的な援助を与えていた。そんな小波を高之も愛し、妻に迎える約束を交していた・・・(HPより)。
狂四郎に犯され憎悪に燃える小波は片桐家に恩義をこうむる剣客・寄居勘兵衛を狂四郎の許へ送った。しかし狂四郎は勘兵衛の人物を惜しみながらもこれを斬り倒した。
一方、高之のために試斬りにされた老人の忰(せがれ)・太十(丸井太郎)は、復讐のために小波をさらったが、それを知った高之のために逆に捕われの身となってしまった。
駆けつけた狂四郎は太十の命と引換えに無想正宗を高之に与え、自ら捕われの身となった。しかし狂四郎を憎みながらも女として愛すようになっていた小波に刀をもらった狂四郎は牢を脱出して向柳原の橋上で高之と対決した。
狂四郎の剣が円を描き、その足下に高之はくずれ落ちた。
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「だましたつもりがだまされる。歌の文句にもある」というセリフがあったりする。
また、侍同士の戦いが肩透かしになったときに、狂四郎は百姓たちに向かって
「気の毒だったな。(首をはねたりの)見世物にならなくて」と語る。
「江戸一と褒めておこう」「(話だけは)聞いておこう」といったセリフも・・・。
ニヒルさはそれほどなかったが、セリフはクール。また、狂四郎は007のボンドのように、この映画の小波という美人とはちゃっかり関係を持ってしまうのだから、清廉潔白という侍ではなかった。居合抜きや、円月斬りといった殺陣では、その切れ味を見せてくれる。
この映画を見たのは、市川雷蔵の映画(「ぼんち」「ある殺し屋」など)を見た時に、
GH字幕さん)からあったからだ。とりあえず狂四郎を眠らずに見た!
☆☆☆
ところで、今年は市川雷蔵の映画デビュー60周年という。
60周年を記念して「雷蔵祭 初恋」という企画で、8月9日から角川シネマ新宿で、雷蔵の主演作品など46本が、一挙に公開されるという。デジタル化しての上映ということで、昔からのファンのほか、初めて雷蔵を知るファンなどの関心を集めそうだ。
こういう企画は、シネコンではないので価値がある。
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