銀行勤務の半沢は、不正に立ち向かう正義感の強さがあり、天保年間の猪山直之も、几帳面で、武家の経理担当だが、帳尻合わせを発見し、上に進言するという、まっすぐな”そろばん侍“。名前まで似ている。「直樹」と「直之」。
また、どちらも、剣道をたしなむシーンがある。半沢は剣道が得意だが、直之は、からきしダメという違いはあるが。どちらも、組織からは、”目障り“と疎んじられ、「左遷」(出向)の内示まで受けるところもそっくりだ。
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加賀藩の「御算用者」を担っていた猪山家。その8代目・猪山直之のもと、膨大に膨れ上がった猪山家の借金返済に一家を挙げて奔走する姿と彼らの家族模様、そして藩内の政争や幕末維新の動乱に否応なく巻き込まれながらもそれを乗り越えてゆく直之と息子・成之や家族の姿を描く。
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会計処理の専門家、御算用者として代々加賀藩の財政に携わってきた猪山家八代目の直之(堺雅人)。江戸時代後期、加賀百万石とうたわれた藩も財政状況は厳しく、加えて武家社会には身分が高くなるにつれ出費も増えるという構造的な問題があった。
直之は、家財道具を処分し借金の返済にあてることを決断し、猪山家の人々は一丸となって倹約生活を実行していく (Yahoo映画より)。
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直之のそろばんバカと言われようが、それまでの武士の「体面」や「恥」よりも、生きるため、家族を守るための固い決意がすごい。質素、倹約を実行し、子供のお披露目でも、高級な鯛を膳に出さずに、妻が描いた鯛の絵を食膳にだし、おかずは質素。しかし、子供が、「鯛じゃ、鯛じゃ」と喜ぶ姿に、家族一同も一緒になって喜ぶ姿が印象的だ。妻の手作り弁当も、次第に質素になり同僚の下級武士たちも、うわさにするほどになっていく。
やがて上級武士の不正が暴かれることになり、コメの横流しなどにかかわっていたものは一斉に配置換えなどで追放され、直之は異例の出世を遂げることになる。
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戦後しばらく「読み書き・そろばん」ができれば、食えなくなることはないといわれたものだ。fpdも、高校は商業高校(質実剛健の男子校)であり、高校1年の時にはクラブ活動で「商業簿記部」に所属していた。珠算(そろばん)3級・簿記2級は、卒業の条件で、1年の終わりのころにはどちらも資格を取ることができた。
高2になるときに、全11クラスのうち、2クラスが、進学クラスであることが分かり、簿記部は退部して、「進学に進路を取れ!」に変更したのだが・・・。
その時には、だれも「fpd、部活やめるってよ」とは言わなかったようだ。
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