今年の「日本アカデミー賞」は、かなり混戦が予想されていたが、結果から見ると、
だいたい落ち着くところに収まったと言えるのではないかと思う。
受賞者たちの言葉で印象に残った一言を紹介したい。
「この女優の道に入った50年前に、(ベテラン女優の)杉村春子さんに、女優には定年がないのよと言われた。それがうれしい。(今回の受賞は)晴天のへきれき」
「俳優やっているが、賞を頂くのはそういう作品に巡り合わなければ頂けない。素晴らしい脚本、共演者、監督、スタッフの巡り会わせがある。(李相日監督は)しつこい監督だ。本当にしつこい監督だ。そういう監督の存在を待ち望んでいた僕がいた」
最優秀主演男優賞の妻夫木聡:
「本当に嬉しい。自分が12年間役者をやってきた中で全身全霊を注いで演じた作品。クセがないと言われて悩んだ時期もあったし、自分らしさってなんだろうと自問しながら、自分を信じてやってきた集大成の作品で受賞できた」と声を震わせた。
最優秀主演女優賞の深津絵里:
「まだ実感ない。ここまで喜べる日は、もう来るとは思えないほど。楽な撮影ではなかったが、いまだと喜びで全てが吹っ飛んでしまった感じだ。ギリギリまで追い込んでくれる監督には出会ったことで、貴重な体験ができた。監督が芝居をしっかり見ていてくれて、もらうことができた賞」
最優秀助演女優賞は逃したものの助演女優賞を受賞した寺島しのぶは、「(「キャタピラー」は)小さなプロダクションでスタートし、このような”バブリーな”会場に立っていること自体が不思議だ」と語った。寺島しのぶは、ベルリン国際映画祭の最優秀主演女優賞を受賞している。
最優秀助演女優賞は逃したものの助演女優賞を受賞した寺島しのぶは、「(「キャタピラー」は)小さなプロダクションでスタートし、このような”バブリーな”会場に立っていること自体が不思議だ」と語った。寺島しのぶは、ベルリン国際映画祭の最優秀主演女優賞を受賞している。
司会とプレゼンターをこなした松たか子は、自らの
最優秀女優賞は逃したが、「告白」が最優秀作品賞を受賞したことに大きな喜びを表現していた。映画では、自分が関わっていないシーンを見て、映像に驚いたという。「告白」はすでにハリウッドからリメイクのオファーがあると言われ、松たか子が演じた役は、ニコール・キッドマンが取りざたされているという。
このほか、各賞の候補に挙がったチームがそれぞれ登壇して、撮影現場などについて語っていた。