北野武監督の映画は、賛否両論あるようですが、私は正直なところ、苦手（爆）。
北野監督がフランスで熱狂的な人気があるのは、ゴダールのような破滅的な、時に難解で、時に暴力的な映画を好むファンに強く支持されているものなのか・・・。
「座頭市」は、勝新太郎の主演と違って、ミュージカルシーンもあったり、それなりに楽しめ、異色だったが、どうもビートたけし自体が、どの映画も孤独なヒーローを気取っているようなワンパターンのような気がして・・・（笑）。「アキレスと亀」は、ついていけなかった。
映画は、ほとんどが、暴力が中心。ストーリーらしいストーリーはない。この「ＨＡＮＡ－ＢＩ」もしかり。
元刑事が、銀行強盗をしたり、やくざから高利で金を借りたり、あげくには、チンピラやくざを簡単に、無表情で殺してしまう。病気の妻に対しては、人一倍の気配りをする。余命いくばくもないとみられる薄幸の妻（岸本加代子）と過ごす最後のわずかな幸せの日々も・・・。映画全体が暗い。日本が生んだフイルム・ノワールということなのか。
日本映画というよりも、無国籍な印象。
全編に流れる音楽は、哀調を帯びて、フランス映画の雰囲気。
映像は、静止画を見るように、固定された映像がしばらく続く。
セリフも少ない。これが独特の北野ワールドか（爆）。
ラストシーンの、2発の銃声で終わるエンディングは、衝撃的。
北野作品では、数々の賞を獲得した「ＨＡＮA－ＢＩ」で代表作の１本といわれているが、うーん、いまいちか。
★★
