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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「サイドウエイ」(2005)</span>


最近、日本人役者でリメイクされた映画のオリジナル版「サイドウエイ」(2005)を昨日見ました。

洋画が日本映画にアレンジされたオリジナルとはどんなものか興味があったので。


この映画を見ていて、昔みた「おかしな二人」を思い出しました。二人のさえない中年男の悲喜劇だったが、「サイドウエイ」は、マイナス思考で堅物のバツイチ男と、1週間後に自身の結婚式を控えた男が、独身最後に、遊びまくろうと、ワイナリー巡りの旅に出る話。


ワイン通で、小説家志望でネクラのマイルスは、大学時代の同窓で親友のジャックと二人で、車でカリフォルニア州のワイナリー巡りに出かけるが、二人の目的は食い違っていた・・・。


独身最後のひと時を極上のワインとゴルフを楽しもうというマイルスに対して、ジャックは、女をひっかけることしか頭にない。ジャック(アカデミー賞助演男優賞にノミネートされたトーマス・ヘイデン・チャーチ)も、元昼メロ俳優だったが、いまはたまにCMの声の役くらいしかない落ちぶれよう。


ジャックは、「本能のままに生きる」というように、旅先でであったステファニーに夢中になり、すぐに関係を持つが、ステファニーは、まもなくジャックが、結婚することを知り、ものすごい剣幕で、暴力を振るい、バイクで去っていく。


マイルスは、「負け犬根性が染み付いている」ため、ステファニーの女友達、マヤと互いに好意を感じつつも、思うようにことが運ばない。ジャックは、ステファニーに散々な目にあっても、懲りるどころか、1週間の旅行もあとのこり少なくなっても、本人曰く「スケこましの大悪党」の本質は変わらず、別な女の自宅に・・・。夜勤の夫が早く帰宅したため、素っ裸で追い出されることに。


婚約者からの指輪を、現場に置き忘れ、「指輪をなくしたら殺される」というので、ジャックとマイルスは、なんと、情事を持った女の家に、指輪をとりに引き返すが、そこでは・・・。


指輪を持ち帰ることには成功したが、女の夫が素っ裸で車を追いかけてくるのは、笑わせた。「アバウト・シュミット」と同じ監督。醜い太ったおじさんの裸体(爆。「アバウト~」では、キャッシー・ベイツだったが!)を「フルに?」だして・・・。よくやる。


ステファニーの暴行で、鼻の怪我を自動車事故に見せかけようと、わざと木に車をぶつけるなど、涙ぐましい努力?で、なんとか結婚式を執り行うジャック。マイルスは、自動車で無傷。「安全シートベルトを締めていた」といえばいいとジャック。

確かに、安全ベルトのような人生を歩むマイルスを象徴するようで、「うまいことを言うな」というマイルスがおかしい。式場でマイルスは、元・妻と顔を合わせるが、元・妻は再婚して幸せそう。ひとり取り残された気持ちになり落ち込むマイルス。



中年の悲哀ぷんぷんの映画でした(笑)。案外、人間の本質は、洋の東西同じかも(爆)。

それにしても、アメリカの家庭の風景というと豪華なアパート、一戸建てを連想するが、部屋などは、散らかり放題で、古今東西、そうかわりはないことを示している。

原題のSidewaysとは、「人生の寄り道」といった意味のようです。
ワインと同様、熟成していくほどに味わいがあるということか。

ということは、まだこれから・・・だれでも一花、二花、咲かせられるぞ、と励ましている映画?(爆)。

配役:

ポール・ジアマッティ:(マイルス) - ワインをこよなく愛する小説家志望のダメ男。
トーマス・ヘイデン・チャーチ:(ジャック) - マイルスの友達の売れない俳優。もうすぐ結婚。
ヴァージニア・マドセン:(マヤ) - マイルスが思いを寄せる女性。ワイン好き。
サンドラ・オー:(ステファニー) - マヤの友人。ワイナリーで働く。