「天国と地獄」が公開されたのは、昭和38年(1963年)、東京オリンピックの前年
でした。当時は、まだ小さかったので、この映画については、知りませんでしたが、
この映画の誘拐の手口を真似て、凶悪な「吉展(よしのぶ)ちゃん」誘拐・殺人
事件があったのは、よく覚えています。戦後最大の事件(当時)といわれ、
連日、犯人探しの報道がなされていました。
でした。当時は、まだ小さかったので、この映画については、知りませんでしたが、
この映画の誘拐の手口を真似て、凶悪な「吉展(よしのぶ)ちゃん」誘拐・殺人
事件があったのは、よく覚えています。戦後最大の事件(当時)といわれ、
連日、犯人探しの報道がなされていました。
靴の会社の重役に佐藤浩市(オリジナルは、三船敏郎)、犯人を追う警部に
阿部寛(仲代達矢)、そのほか、「華麗なる一族」で愛人として存在感を
示した鈴木京香などが出演する。テレビ朝日の今秋のテレビドラマとなる。
阿部寛(仲代達矢)、そのほか、「華麗なる一族」で愛人として存在感を
示した鈴木京香などが出演する。テレビ朝日の今秋のテレビドラマとなる。
簡単なあらすじ:
身代金目的の誘拐を描いたサスペンス。靴メーカーの重役の子供と間違われ、
運転手の子供が誘拐される。重役は、全財産を投げ出して身代金を肩代わり。
子供を取り戻すが、犯人は金を奪い逃走。この、手渡しの方法が、意表をついている。
身代金目的の誘拐を描いたサスペンス。靴メーカーの重役の子供と間違われ、
運転手の子供が誘拐される。重役は、全財産を投げ出して身代金を肩代わり。
子供を取り戻すが、犯人は金を奪い逃走。この、手渡しの方法が、意表をついている。
警察は、威信を懸けて捜査するのだが・・・。
↑オリジナルの「天国と地獄」
全編、息の詰まる展開。とくに特急(当時は、こだま)からの身代金受け
渡しシーンは有名。今回も実際の特急を使って再現するという。
渡しシーンは有名。今回も実際の特急を使って再現するという。
犯人の動機は、安アパートから見上げると高台の豪邸が目に入る。
下町から見上げるうちに、憎悪が次第に募ってくる。高度経済成長が始まり、
徐々に貧富の差がつき始めた当時だけでなく、現代につながるテーマも
描いているという。
下町から見上げるうちに、憎悪が次第に募ってくる。高度経済成長が始まり、
徐々に貧富の差がつき始めた当時だけでなく、現代につながるテーマも
描いているという。
鶴橋監督は、格差社会と言われる現代にこそリメークするべき作品と強調。
「お互い上を見たり下を見たりしているが、結局みんな一緒。財産を失った
重役も逮捕された犯人も本当は同じ場所に立っていたんだと思う」と主張した。
「お互い上を見たり下を見たりしているが、結局みんな一緒。財産を失った
重役も逮捕された犯人も本当は同じ場所に立っていたんだと思う」と主張した。
監督は、お得意の男と女の色気を醸し出した演出も加味したという。
黒澤版にはない、誘拐された子供が共犯者の女性に恋心を抱くといった
エピソードも盛り込まれているようだ。
黒澤版にはない、誘拐された子供が共犯者の女性に恋心を抱くといった
エピソードも盛り込まれているようだ。
オリジナル作品を超えるとは到底思えないが、かつて感動した作品が、
どのように新たに、料理されているか、今から楽しみではある。
どのように新たに、料理されているか、今から楽しみではある。