↑ 軍の幹部に「告訴」を告げる予審判事(トランティニャン)
ジャン・ルイ・トランティニャン(1930.12~)といえば、まず「Z」(1968、日本公開1970)の
予審判事役。横暴な政府軍事勢力に対して、果敢に正義を貫き、上層部を刑事告訴する姿が目に
焼きつく。勲章をいくつも身につけた軍の幹部を次々に呼びつけ、「~罪で告訴します!」
が、圧巻! ラストでは、とんでもない事態になるのだが・・・。
「Z」については、一度紹介している→http://blogs.yahoo.co.jp/fpdxw092/31186756.html?p=5&pm=l
(相当肩に力が入った紹介となっている。笑)。トランティニャンを見るために、初公開当時、
日比谷の劇場(みゆき座)で、終わっても感動して、席を立てず、2度続けて見てしまいました。
入れ替え制ではなかった。その後も数回は見ている、もっともお気に入りの映画の1本だ。
トランティニャンは、この映画でカンヌ国際映画賞の主演男優賞を受賞。
なぜ、「Z」が魅力的だったか。
①ミキス・テオドラキスの打楽器の音楽・・・映画の冒頭から引き込まれる。
②俳優陣のパフォーマンス・・・最大はJ.L.トランティニャンだが、そのほかにも・・・。
イブ・モンタン・・・主演で、タイトル・ロールの「Z氏」。政府の陰謀で、暴漢により
暗殺される。登場シーンがかっこいい。
ジャック・ぺラン・・・新聞記者。軍部のZ氏暗殺の真相を暴くため、聞き込みを行う。
まだ若いが、ひげをたくわえ好感持てる。この映画の製作もかねた。
フランソワ・ペリエ・・・検事で重厚な役。予審判事(トランティニャン)の先輩格。
イレーネ・パパス・・・Z氏の奥さん。
レナート・サルバトーレ・・・チンピラで、Z氏を襲う。ふて腐れた面構えで、いかにも
悪そう(笑)。
マルセル・ボズフィ・・・チンピラ。Z氏を襲うが、にたにたと悪人を演じる。
③ストーリー・・・実際にギリシャで起こった革新政治家暗殺事件がモデルで、リアル。
スリル、サスペンスにあふれる。
・・・ときりがない。
映画として、すべてにおいて ”すばらしい”。
トランティニャンは、ブリジット・バルドーと共演した「素直な悪女」が印象にあるが、
バルドーのお色気のほうに目が行ってしまったかもしれない(爆)。代表作は「男と女」。
アヌーク・エーメと共演、オトナの男女を演じた(なにしろ、リバイバルで見たときも学生だったので
”ダダダ、ダバダバダ~の音楽が印象に残る)。そのほか「暗殺の森」「流れ者」「刑事キャレラ10+
1の追撃」など、たてつづけにみた映画で光る。
ジャン・ルイ・トランティニャンの出演映画:
1955年「空と海の間に」
1956年「街の仁義」
「素直な悪女」
「乙女の館」
1959年「危険な関係」
「激しい季節」
1960年「アトランタイド」
1961年「新・7つの大罪」
1962年「追い越し野郎」
1963年「スエーデンの城」
1964年「七人目に賭ける男」
「マタ・ハリ」
「アンジェリク/裸の女侯爵」
1965年「パリは燃えているか」
1966年「男と女」
「殺人プロデューサー」
1967年「恋びと」
「危険な恋人」
「殺しを呼ぶ卵」
「女鹿」
「消される男」
1968年「女性上位時代」
「Z」
「殺しが静かにやってくる」
1969年「孤独なアメリカ人」
「モード家の一夜」
1970年「流れ者」
「暗殺の森」
1971年「刑事キャレラ/10+1の追撃」
1972年「狼は天使の匂い」
「影の暗殺者/フランスの陰謀」
1973年「離愁」
「パリから来た殺し屋」
「暗殺の詩/知りすぎた男どもは、抹殺せよ」
1974年「避暑地の異常な夜」
1975年「フリック・ストーリー」
「サンチャゴに雨が降る」
「危険な戯れ」
「特攻要塞都市」
1978年「銀行」
1979年「メランコリー・ベビー」
1980年「パッション・ダモーレ」
「華麗なる女銀行家」
「ジュ・ヴ・ゼーム」
1983年「日曜日が待ち遠しい」
「アンダー・ファイア」
1984年「ヴィバラディ」
1985年「遠い日の家族」
「ランデヴー」
1986年「男と女Ⅱ」
「悲しみのヴァイオリン」
1987年「幻の谷間」「幻の女」
1989年「バンカー・パレス・ホテル」
1991年「メルシー・ラ・ヴィ」
1994年「トリコロール/赤の愛」
「天使が隣で眠る街」
1997年「ティコ・ムーン」
1998年「愛する者よ、列車に乗れ」
2003年「歌え!ジャニス・ジョプリンのように」
2012年「愛、アムール」
個人ベスト5:
①「Z」
②「暗殺の森」
③「男と女」
④「流れ者」
⑤「刑事キャレラ/10+1の追撃」
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