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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

★「Hi! EVERY VALLEY」って何?

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Hi Everybody!(ハイ、みなさん!)に引っ掛けた言葉であるに違いない。

Hi! Every Valley(ハイ!エブリバレー)」って何?。

後楽園ドームシティ内にあるコンテナを用いた複数の飲食店を中心に、緑やアートなどに囲われた“憩い”“賑わう”フード&コミュニティ空間とのこと。

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              後楽園ドームシティ

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この空間は、しばらく前(1年前)までは、東京シティ競馬(TCK)の場外馬券売り場(OTB=Off Track Betting)だった。TCKJRA日本中央競馬会)が協力関係にあることから、TCKJRAの場外馬券売り場(WINS)の6・7階に移動した。

その空いた空間では、人々が集い、「Hi!」とあいさつを交わしたくなるような緑溢れるガーデン空間の中には気軽に利用できる個性的な飲食店に加え、ワクワクするような仕掛けが満載なのだという。

とは言っても、ここに来て、立ち寄るのはOTBの方が多く、たまに後楽園サウナに行くこともある。

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ところで、10日(月)朝8時30分~WOWOWで、「アカデミー賞」授賞式の模様が独占放送される。英国アカデミー賞の結果(作品賞は「1917」)を見ると、作品賞は「1917」が俄然リードしているような気がする。

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アイリッシュマン」「2人のローマ教皇」などのNetflix作品は、劇場を通さないので、劇場関係者などのアカデミー会員は心情的に投票したくないという声も聞こえる。これまでの前哨戦といわれる賞レースでほとんど名前が挙がっていない。

本命◎「1917」対抗〇「ジョーカー」単穴▲「ワンス・アポン・ハリ~」で、まさかの大穴(ありえない?)が「パラサイト」(国際映画賞=外国語映画賞が有力)か。

第33回「東京国際映画祭」の開催が、10月31日(土)~11月9日(月)(10日間)に決定。

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第33回「東京国際映画祭」の開催日が、今年は10月31日(土)~11月9日(月)(10日間)に決まった。会場は、例年と同じ六本木ヒルズ、日比谷エリアほか。あわせてアジアの映画&テレビのマーケット(ビジネス展示商談会)「TIFFCOM2020」(会場:ザ・プリンスパークタワー東京)も同時開催される。

↓以下、ニュースリリース

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東京国際映画祭のサイトはこちら:https://2019.tiff-jp.net/ja/ 

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            2019年の会場で。

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同じ時期に「アラン・ドロン生誕85年祭」シネマライブが11月8日(日)に銀座で開催されるので、地方から参加する人は両方に参加できる♪(←何気なくPR)。九州(熊本)・四国・関西・東北・北海道(札幌)に住んでいる人もこの際、参加してはいかが。

★訃報:米俳優カーク・ダグラス(「OK牧場の決斗」「スパルタカス」)死去。103歳。

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米映画「OK牧場の決斗」(1957)など多くの名作に出演した米俳優カーク・ダグラスが5日、死去した。103歳だった。息子で俳優のマイケル・ダグラスが発表。死因は不明。

1916年、ユダヤ系ロシア移民の子として米ニューヨーク州に生まれた。職業を転々としながら舞台俳優を目指した。ブロードウェーの舞台で端役を務めた後、第2次世界大戦に召集。戦後の1946年、「呪いの血」で映画デビュー。

その後、ボクサーを演じた「チャンピオン」や画家を演じた「炎の人ゴッホ」などで米アカデミー主演男優賞候補になり「OK牧場の決斗」(決闘の表記もある)では、バート・ランカスターが演じる保安官ワイアット・アープを支えるガンマン、ドク・ホリデー役を好演。1950~1960年代を代表するハリウッドスターの座を不動にした。

とがった(割れた)アゴに特徴がある独特な顔立ち。それまでのハリウッドの俳優とは異なる、野性味あふれる個性的なキャラクターで、新しい時代を代表するスターとなった。

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主演したスタンリー・キューブリック監督の歴史大作「スパルタカス」(1960)では、製作総指揮も務めた。他の代表作に「海底2万マイル」(1954)、「パリは燃えているか」(1966)など。 1981年に米大統領自由勲章を受章。このほかアカデミー名誉賞を受賞した。

2003年の「グロムバーグ家の人々」(It Runs in the Family)が遺作となった。

それにしても103歳とは驚き。チャールトン・ヘストン(1923年生まれ)よりも7歳上。

 

■「スパルタカス」:

映画「スパルタカス」(1960)カーク・ダグラス主演。 - fpdの映画スクラップ貼

 ■「海底2万マイル」:

映画「海底2万マイル」(1954)カーク・ダグラス主演。 - fpdの映画スクラップ貼

ご冥福を祈ります。

 

★「第93回 キネマ旬報ベスト・テン」第1位映画鑑賞会と表彰式が11日開催。fpdも参加。

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2019年「第93回 キネマ旬報ベスト・テン」第1位映画鑑賞会と表彰式が2月11日(火・祝)、東京・文京シビックホール・大ホールで開催される。

映画「グリーンブック」(5位)「i-新聞記者ドキュメント-」(ドキュメンタリー1位)の上映。

■2019年 第93回 キネマ旬報ベスト・テン表彰式:【司会=襟川クロ(映画パーソナリティー)】など。 出席予定:白石和彌阪本順治トッド・フィリップス瀧内公美池松壮亮池脇千鶴成田凌ほか。

映画「火口のふたり」上映(日本映画ベスト・テン第1位)。

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        主演女優賞の瀧内公美(たきうち・くみ)

およそ1年前に次の(=今年の)「キネマ旬報ベスト・テン表彰式」に参加したい、とブログ友TKさんから話があり、昨年授賞式に参加したぴくちゃあさんに聞いたところ、いくつか方法があるというアドバイスがあり「最も確実な方法の一つ」(詳細は企業秘密。笑)をきょう実行して「表彰式」(ベスト1映画上映付き)の招待状をゲットできた。

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2人分ゲットしたので、1枚はTKさんに郵送した。

11日は一日がかりのイベントになり、映画3本(約6時間)、授賞式2時間と長期戦になるが、途中、休憩も入るので、軽食、コーヒーなどで、楽しく行きたいものだ。

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午前中、日比谷界隈にいたが、TOHO系列の「日比谷シャンテ・合歓の広場」には「ゴジラ」があるが、今日は赤いマントを翻していた。

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某スポーツ紙の前面カラーの記事もあった。ファン向けにゴジラグッズも販売しているようだ。きょうは午前中はぽかぽか陽気だった。ただ、あす以降は、関東は寒波か、雪の予想もある。いずれにしても春も近い。

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東京オリンピック開幕もあと「170日」という。東京オリンピックパラリンピック競技大会では、埼玉県でオリンピック4競技(バスケットボール、サッカー、ゴルフ、射撃)とパラリンピック1競技(射撃)が開催される。JR大宮駅東口には、ようこそ大宮区さいたま市)へと呼びかけの看板があった。

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★「キネマ旬報ベスト・テン」の1位は荒井晴彦監督の「火口のふたり」。外国映画は「ジョーカー」。

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2019年を代表する映画を表彰する「キネマ旬報ベスト・テン」で荒井晴彦監督の「火口のふたり」が1位になった。

「火口のふたり」は白石一文の小説が原作。                                    結婚式を控えた女性が昔の恋人と再会し、葛藤しながらもつかの間の関係を持つ物語。この作品に出演した瀧内公美が主演女優賞に選ばれ「いろんな世代の方に、この映画が伝わったことが何よりです」などとコメントしている。  

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白石氏が11年の東日本大震災を受け、改めて“生きること”を見つめ直し、男と女の不確実な愛を描いた物語。作品はかなり衝撃的でR-18となっている。                                       一方、外国映画ではトッド・フィリップス監督の「ジョーカー」が1位。外国映画監督賞もフィリップス監督が受賞した。                                                個人賞のうち、日本映画監督賞は「ひとよ」や「凪待ち(なぎまち)」などの白石和彌監督、日本映画脚本賞は「半世界」の阪本順治監督がそれぞれ選ばれた。

この賞は大正8年に創刊された映画専門誌「キネマ旬報」が主催し、1年を代表する映画を映画評論家などが投票によって選ぶ日本で最も歴史がある映画賞で、今回で93回を数える。

■本映画ベスト・テン第1位「火口のふたり」                                    ■外国映画ベスト・テン第1位「ジョーカー」                                      ■文化映画ベスト・テン第1位「i-新聞記者ドキュメント-」                              ■読者選出日本映画ベスト・テン第1位「半世界」                                      ■読者選出外国映画ベスト・テン第1位「ジョーカー」

個人賞

■日本映画監督賞:白石和彌「ひとよ」「凪待ち」「麻雀放浪記2020」        ■日本映画脚本賞阪本順治「半世界」                      ■外国映画監督賞:トッド・フィリップス「ジョーカー」                           ■主演女優賞:瀧内公美「火口のふたり」                                     ■主演男優賞:池松壮亮「宮本から君へ」                                    ■助演女優賞池脇千鶴「半世界」                                            ■ 助演男優賞成田凌「愛がなんだ」「さよならくちびる」ほかにより                         ■新人女優賞:関水渚町田くんの世界」                                      ■新人男優賞:鈴鹿央士蜜蜂と遠雷」「決算!忠臣蔵」                            ■読者選出日本映画監督賞:阪本順治「半世界」                                 ■読者選出外国映画監督賞:トッド・フィリップス「ジョーカー」                           ■読者賞:宇多丸RHYMESTER)/ 三沢和子 連載「2018年の森田芳光」                       ■特別賞:和田誠

2月11日には東京・文京シビックホールで「2019年 第93回 キネマ旬報ベスト・テン」の表彰式が行われる。また現在、動画配信サービス・GYAO!にて過去の「キネマ旬報ベスト・テン」受賞作が無料配信中。

映画「疑惑」(1982)原作松本清張、監督野村芳太郎。”女の対決”。再見。

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松本清張原作の「疑惑」(1982)を再見した。監督は野村芳太郎、撮影は川又昂、音楽は芥川也寸志など、「砂の器」などの野村組が集結している。所見の時の印象は、桃井かおりが法廷で大暴れするシーンや、岩下志麻の弁護士が凛としてクールだったといった程度だったが、見直してみると、桃井かおりの、体に染みついた人を馬鹿にした態度と根っからの”ワル”ぶりが圧巻というほかはなかった。

桃井かおりは、1971年に映画「愛ふたたび」(市川崑監督)で浅丘ルリ子の妹役でデビュー。同年、ATG映画「あらかじめ失われた恋人たちよ」(田原総一朗監督)でヒロインを演じ、本格的に映画デビュー。1975年、倉本聰脚本によるる日本テレビ系列「前略おふくろ様」の海役で、人気に火が付いた。

1977年の「幸福の黄色いハンカチ」で第1回日本アカデミー賞で除年女優賞を受賞し、1979年公開の「もう頬づえはつかない」で映画初主演。「疑惑」での悪女のイメージの主人公・須磨子の役を演じることに対して事務所は全員が反対したが「等身大の桃井ネタは尽きたと思っていたので、いっそすごく嫌な人とかダメな人を少し作って演じてみたい、とにかく演じたいという気持ちが強かった。球磨子のような人だと思われてこそ大成功くらいの気持ちで思いっきりやってみようと思った」と語っている。この役への気合は凄まじかったことが伺える。とにかく自己中。「あの人(=夫)60近いのよ。あたしだって将来のことを考えるわよ」。その考えが”3億円の保険金詐欺”か(笑)。

 

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富山県新港湾埠頭で車が海中に転落、乗っていた地元の財閥、白河福太郎(仲谷昇)は死亡したが、後妻の球磨子(桃井かおり)はかすり傷ひとつ負わなかった。しかも、球磨子は過去に情夫と共謀して数数の犯罪を起こしていたことが判明。彼女は夫に三億円の保険金をかけており、この事故も、泳げない福太郎を殺すための擬装ではないかと誰もが疑った。

北陸日日新聞の秋谷(柄本明)が積極的に報道を始めた。物的証拠がないまま球磨子は逮捕された。強気の球磨子は弁護士の原山(松村達雄)を通じて、東京の花形弁護士、岡村(丹波哲郎)に弁護を依頼するが、彼女の不利な立場に拒否され、原山も健康を理由に辞退。

そして、女弁護士の佐原律子岩下志麻)が国選弁護人として選ばれた。球磨子は同性でありながら自分とは違いすぎる立場にいる律子に反感を待った。律子も同じ気持だったが、ふとした偶然の事故から福太郎が自殺(無理心中)を企みようとしたことをつきとめた。球磨子は無罪となるが保険金は手に入らなかった。律子は真実をつきとめたが、球磨子を許すことは出来なかった。

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車が海に突っ込むシーンの実地検分では、乗用車3台を使って3回も実験が行われるのには驚かされる。何しろ保険金3億円がかかっているとあって、車の内部にはカメラが据え付けられ、車の前面ガラスの損傷具合や、助手席にあったペンチなどの状況証拠が積み上げられていく。

球磨子が夫に「1億や2億じゃダメだからね。保険には全部入って!」と責め立てるシーンがフラッシュバックされるが、裁判での判決は「無罪」。なぜか?

弁護士を引き受けた国選弁護人の佐原律子岩下志麻)に対しても「あんた、国選弁護人だと思って手を抜かないでよ」とハッパをかける。

佐原弁護人も、球磨子に負けていない。拘置所で球磨子に「あんたに同情はしないわよ。仕事をするだけ」とクール。

亡くなった福太郎の息子(中学生)が事故の前日に父福太郎と会っていて、しかも手紙を受け取っていたことが裁判で証言されたことで、事態は大逆転となった。

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裁判の後、球磨子が勤めるクラブに佐原を呼ぶが、無罪になっても保険金が降りないことから、罵倒合戦が始まる。球磨子がワインを佐原の洋服にかけると、しばらくして、佐原が自分のワインを球磨子の顔にぶちかけ、黙って去っていくのだ。

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球磨子が列車に乗ると、ホームにいた乗客などは、すでに新聞などで騒がれている球磨子を興味本位で眺める。球磨子は、そんな野次馬に「あかんべー」をして、前を向き、思いを巡らす。そんな中、一瞬ニヤつく球磨子。

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コロコロと証言を変える小心者の豊崎鹿賀丈史)がなんともおかしい。球磨子の元彼だが、自分の証言で球磨子が死刑になるかもしれないと国選弁護人から言われると、それまでと真逆のことを言うのだ。”大御所”の丹波哲郎などワンカットしか出ていないのがもったいない(笑)。自動車の事故の目撃者として、今西警部(「砂の器」)でコンビを組んだ森田健作も出演。

第6回日本アカデミー賞優秀作品賞、優秀監督賞野村芳太郎)、優秀脚本賞古田求野村芳太郎)、優秀主演女優賞桃井かおり(『青春の門 自立篇』と併せての受賞))、優秀助演男優賞柄本明(『セーラー服と機関銃』等と併せての受賞)、鹿賀丈史)、優秀音楽賞芥川也寸志(『幻の湖』と併せての受賞))、撮影賞(川又昂(『道頓堀川』と併せての受賞))、照明賞(小力松太郎(『道頓堀川』と併せての受賞))、録音賞(原田真一(『道頓堀川』と併せての受賞))などこの年の賞を総なめ。

松本清張の小説は「テレビ局XX周年記念」などでなんどもテレビ放送されるが「疑惑」も例外ではない。これまで桃井かおりが演じた前科4犯の悪女・ 球磨子を演じたのは、いしだあゆみ(1992年)・余貴美子(2003年)・沢口靖子(2009年)・尾野真千子(2012年)・黒木華(2019)など。沢口靖子黒木華(はる)などの悪女役のイメージがわかない(笑)。

■「尾野真千子」版:

ドラマ「疑惑」(松本清張没後20年特別企画) - fpdの映画スクラップ貼