異星人がパックマンやドンキー・コングといったレトロゲームのキャラクターのドット絵を立体にした姿で地球を侵略してくる映画「ピクセル」(原題:Pixels, 2015)を劇場試写会で見た。一般公開は、9月12日。
アメリカの軍隊も動員して、宇宙からの異星人相手に立ち向かうのは、1982年のゲームコンテストで優勝した往年のゲームチャンピオンたちだった。
ゲーマーなどゲームオタク向けの映画かと思ってあまり期待しないでみたが、著名な戦争映画の鬼軍曹のパロディと思われるシーンや、過去の米国大統領なども登場し、おもしろかった。
なによりCGとわかっていても、その技術水準の高さに驚かされる。しかも、「3D」での鑑賞だったので、臨場感も抜群だ。
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1970年代の後半に登場したテーブル/アーケードゲームの草分けであるタイトーの「スペースインベーダー」ゲームは、大変な人気だった。そして1980年代に入ると、任天堂の「ドンキーコング」、ナムコの「パックマン」や「ギャラガ」、アタリの「センチピード」といったゲームが登場した。
映画には、これらのキャラが登場する。パリ、ニューヨークなど、世界の大都市に、異なったキャラが現れる。待ち構えるゲームオタクや軍隊などとの攻防戦が繰り広げられる。
映画は、1982年にゲーマーのチャンピョンを決める「ゲーム世界選手権」から始まり、そのゲームの模様は映像として収められ、NASA(アメリカ航空宇宙局)は、地球外生命体に向けて、その映像などを友好目的として宇宙に送った。だが、それを見た異星人はメッセージを地球からの”果たし状”と誤解してしまう。
そして2015年、異星人たちは映像を基にゲームのキャラクターを兵器として再現し、地球に送り込んできたのだ。物質をブロック(ピクセル)に変える能力で兵器が世界のあらゆるものをバラバラに分解していく中、かつての最強オタクゲーマーが立ち上がるのだが・・・。
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半ズボンの冴えない主人公の男が、太っちょのアメリカ大統領とツーカーの友達という設定などあり得ない話だが、そこは映画。フリーで大統領執務室に入ったり、シングルマザーに心惹かれたと思ったら、その女性が、アメリカ政府の軍関係の幹部(中佐)で、このふたりのやり取り、会話も洒落ていて面白い。
「パックマン」開発者本人の岩谷徹教授(デニス・アキヤマ)も登場するが、本人もエンジニアの役で映画に出演している。パックマンに対して「私は父だ」と叫び、悪者ではないと信じていたが、パックマンに攻撃されてしまう。飼い犬になんとか・・・。
後々まで残る作品ではないが、気分転換に、スカッとする映画を見たいときには、最適かも知れない。
☆☆☆(1個はおまけ)
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