今日初日を迎えた映画「HERO」を、MOVIXさいたまの初回(9:40~)に見た。
9:30分の回は、売り切れで、9:40~の回を新たに増やしたようだ。12のスクリーンが有り、常に全スクリーンを使っているわけではなく、夕方のみとか、夜だけとか午前10時とか、使い分けているようだ。
チケットを購入した時に、係員が「終了後、舞台挨拶が12時からあります」というので、”ラッキー!”と思ったら、お台場シネマメディアージュ(東京のフジテレビのお膝元)の劇場でのリアルの中継を全国167館で同時ライブ配信するというものだった。
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2001年にドラマシリーズで始まった「HERO」も、その後映画化され(2007年)、さらに昨年は、吉田羊、北川景子などが加わって、ドラマの第2シーズンが放送された。
今回、夏の目玉映画として再び映画が帰ってきた。ちょっと不思議に思ったのは、タイトルのこと。前回の映画もドラマも、常にタイトルは「HERO」であって、「HERO2」でもサブタイトルがあるわけでもない。
このことについて、舞台挨拶で、久利生検事を演じる木村拓哉が説明していた。
「気持を込めて作らせていただいた作品を受け取ってくれてありがとう」と感謝を述べ「14年前、2001年にテレビシリーズから今日に至るまでサブタイトルも付かず『HERO』というタイトルに変更がないのは、物語に出てくる人たちがいっさいブレていないから。特定の人がヒーローなのではなく、壇上のキャストや客席のみんながヒーローなんです」と胸の内を語った。「昨日までは、HEROは、キャストや監督のものでしたが、今日からは、観客のみなさんのものです」と木村拓哉。
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あらすじ:
いきなり、スリラー映画かと思わせるような展開。なにかから逃れようとする不安そうな女性。ネウストリア大使館の裏手の路上で、突然道に飛び出してきたパーティーコンパニオンのその女性が車に跳ねられるという事故が起こり、不幸なことに女性は亡くなってしまう。
突然の雨宮の来訪に驚く城西支部の面々。
東京地検城西支部の久利生公平検事(41)(木村拓哉)がその事故の捜査を担当することになる。事務官の麻木千佳(29)(北川景子)と共に事故を起こした車の運転手を取り調べていたところ、かつて久利生とコンビを組んでいた元城西支部事務官・雨宮舞子(38)(松たか子)が現れる。
久利生の担当する事件は単なる交通事故ではない可能性が出てきたため、久利生と雨宮の因縁の二人による合同捜査になることに。
現場主義の久利生は事故現場を調べると、ネウストリア公国の大使館に行き当たる。事故当時の状況を知りたいから大使館員に話を聞かせてほしいと頼むが、あっさりと大使館側に断られてしまう。
現場主義の久利生は事故現場を調べると、ネウストリア公国の大使館に行き当たる。事故当時の状況を知りたいから大使館員に話を聞かせてほしいと頼むが、あっさりと大使館側に断られてしまう。
ネウストリア公国の大使館の荘厳な門構え。
大使館の中には日本の司法が全く及ばない、治外法権という権利が存在しているのだ。しかし、捜査の過程でネウストリア大使館が事件に間接的な関係があるのではと思った久利生は、あきらめずに大使館にアプローチするも、当然の事ながら、大使館は全く応じない。
さらには日本とネウストリア公国の外交問題にも影響を及ぼし始め、外務省からの圧力も受けてしまう。さすがの久利生も、立ちはだかる“治外法権の大きな壁”の前になす術なく、捜査が進展せず暗礁に乗り上げてしまう・・・。
果たして、久利生はその強大な壁の向こうにある真実にたどり着けることが出来るのか? (参考:映画サイトより)。
果たして、久利生はその強大な壁の向こうにある真実にたどり着けることが出来るのか? (参考:映画サイトより)。
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大使館というだけで、大使館関係者の捜査や、大使館内への立ち入りヒアリングなどの難しさや、日本の法務省であっても、手がつけられないという状況が映画を観るとわかってくる。そんな中で、やはり久利生の目の付け所は、違っていた。
「HERO」は、ドラマでも映画でも、主役の久利生に、気の利いたメッセージやもっともなセリフを言わせるが、今回は、「国によって宗教、考え方が違っても、国境を越えた音楽、料理、スポーツなどがあるはずだ」という信念のもと、ある行動を起こして、相手の懐に飛び込んでいくのである。
官僚などは、杓子定規の固定観念に支配されているので、久利生のような素朴な行動が案外解決の糸口を引き寄せることになる。
この映画を見ると、フランクフルト・ソーセージを2-3倍大きくしたようなソーセージが登場する。ネウストリア人は、このジャイアント・ソーセージを一日何本食べるというのか?(笑)。ネウストリア人なら誰でも好んでする独特の遊びというかスポーツは何か?
この映画を見ていて、あの「2001年宇宙の旅」の音楽と映像を彷彿とさせるシーンが出てきた時には、思わず笑ってしまった。
エンディングは、続きの余韻を残しており、おそらく、みたび映画「HERO」が登場することになりそうだ。
木村拓哉は「この次があるかどうかは、観客のみなさん次第です」と語っていたが、フジテレビにしても、このドル箱シリーズをこれでおしまい、ということはありえないだろう。
久利生(木村拓哉)の、元事務官・雨宮(松たか子)と現在の事務官・麻木(北川景子)とのベタベタしない距離感がいい。麻木は自分と同じ事務官から検事になった雨宮に対して憧れもあり、久利生に、麻木についていろいろ聞くが、「ヒトと比べるな。いまのパートナーはお前だ」とクール。
雨宮は、城西支部の面々との飲み会で、「商社勤務の人からプロポーズされている。」と語り、いよいよかと思ったが、やはり・・・だった。そうは問屋が卸さない。
舞台挨拶の司会は「めざましテレビ」のアナウンサー・軽部真一で、キャストに「ドSは誰か?」「NGが多いのは誰か?」などをキャスト同士で、指差しをさせていた。北川景子のスラリとしたクールな美貌が目立った。
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