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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「特別な一日」(1977)”ソフィア・ローレン&マルチェロ・マストロヤンニ”の黄金コンビ!</span>

 

 
イタリアを代表する大女優、ソフィア・ローレンと「ひまわり」など7作品で名コンビを組んだマルチェロ・マストロヤンニ共演の「特別な一日」(1977)を見た。
 
監督はエットーレ・スコラで、限定された背景・状況を映画的なドラマに作り替える名人といわれるように、密室劇に近いような内容で、アパートの外観の取り入れ方や、こちらのアパートから、離れたアパートの建物の人物の動きなどが目に入る展開はヒッチコックの「裏窓」を連想させる映画である。
 
スコラ監督は、大のお気に入り映画「ル・バル」(1984)では、34ベルリン国際映画祭銀熊賞 (監督賞)を受賞している。セリフが一切ない絶妙の群像劇ミュージカルで、記事では、数回以上紹介した。
 

 
特別な一日」は、第2次大戦の影がしのびよる1938年、ローマが舞台。
ドイツの権力者、ヒトラーがローマにやって来るという記念すべき日。
 
式典が行なわれるその日は市民の殆どが広場ヘと赴いた。
アントニエッタ(ソフィア・ローレン)は、6人の子供を持つ主婦。
夫のエマヌエレ(ジョン・ヴァーノン)は、ムーソリーニの信奉者。
悪い人間ではないが、妻に子供たちの面倒をまかせ、自分は友だちづき合いに忙しい。夫や子供たちを見送るアントニエッタ。
 
静まりかえったアパートに一人残された彼女は、まだ残された山ほどある仕事を、うんざりしたような表情でやりはじめた。九官鳥のロスモンドにエサをやるのも仕事の一つだ。
 
そのロスモンドが鳥かごから飛び出し向かいの階段にとまった。
そのすぐそばの部屋に男の背中が見え、彼女は大急ぎでその男の部屋を訪ねた。彼の助けをかりて、ロスモンドをつかまえた。
 
男はガブリエレ(マルチェロ・マストロヤンニ)と名のり、陽気に彼女に話しかけてきた。コーヒーの誘いをことわったアントニエッタにダンスを誘い、二人はルンバを踊った・・・。
 
・・・
当時のイタリアでは、ムッソリーニによるファシスト政治が行われ、アントニエッタも、当然のように、ムッソリーニを支持していた。ところが、ガブリエレは、反ファシストで、身を潜めていたのだ。しかも、ある秘密を抱えていた。ガブリエレは、そのことをアントニエッタに伝えた。同じ秘密を抱えたガブリエレの友人は、そのことで、「島流し」の刑が課せられた。
 
しかし、この特別な日に、アントニエッタとガブリエレの二人は特別の時を過ごすことができた。夜、家族とのいつもの夕食を済ませた後、窓辺に立つアントニエッタ。
 
外には、連行されてゆくガブリエレの姿があった。
アントニエッタは、ガブリエレが島流しされるということは知らずに・・・。
 
ヒトラーの訪問式典に参加して戻ってきた、アントニエッタの夫は、アントニエッタが食事の準備が不十分だったことを咎めたが、アントニエッタの心の内の変化などわかろうはずもなく、「(すでに6人も子供がいるが)7人目は、アドルフ(ヒトラーのファースト・ネーム)だ。早くベッドに来い」だった(笑)。
 
映画の冒頭、朝6時に、子供たちに「時間だ。起きなさい」と次々にアントニエッタが、子供を起こすシーンがあったが、上の女の子供は、口紅をつけてメイクをするハイティーンで、小さい子供は、まだ4,5歳といったところ。子供6人と夫の食事の準備、洗濯などで忙しく「同じ人間(自分)が3人ほしい。一人は、ゆっくり休みたい」とつぶやくアントニエッタだった。テーブルの上には、飲みかけのミルクのカップが、2つ、3つあり、それらを一つにまとめて口にいれるアントニエッタ。手際よくテーブルを片付け、屋上の洗濯物干し場へ・・・。
 
・・・
日常に疲れ切って、倦怠期にある主婦だが、思わなかったような体験(情事)する一日をソフィア・ローレンが見事に演じている。マルチェロ・マストロヤンニも味わい深い演技を見せている。
 
マストロヤンニは、自身の回想録で、この映画の中の電話のシーンの重要性について触れているという。アントニエッタと会話中に電話があるのだが、その相手は、さらりと聞く限り、恋人のようなのだが、相手は男で、ガブリエレは、実は同性愛者であり、イタリアの法律では、発覚すると、島流しということだったのだ。監督には、あまり誇張した表現は避け、電話のシーンもカメラは後ろからだけ撮るようにと注文を付け、監督も納得したということのようだ。
 
・・・
映画での黄金コンビというと、アメリカではキャサリン・ヘプバーンとスペンサー・トレーシーが有名だが、イタリアでは、ソフィア・ローレンマルチェロ・マストロヤンニ
のコンビはまさに黄金コンビだったろう。
 
このコンビの作品は最初にリアルタイムで劇場で「ひまわり」(1970)を見てから「結婚宣言」(1970)を見て、過去にさかのぼって「昨日・今日・明日」(1963)「あゝ結婚」(1964)と、今回の「特別な一日」(1977、日本公開は1984年)を見たことになる。
 
コンビの未見作品は、初のコンビ作品である「こんなに悪い女とは」(1954)と「ガンモール/おかしなギャングと可愛い女」(1975)の2本となった。
 
特別な一日」は、様々な意味で、特別な日として描かれている。
 
 ※この映画、実は、無料動画「Gyao」で配信中。
 
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