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<span itemprop="headline">映画「ポランスキーの 欲望の館」(1972)マルチェロ・マストロヤンニ主演。</span>

















ポランスキーの 欲望の館原題:Che?,1972)は、ロマン・ポランスキー監督・脚本で、マルチェロ・マストロヤンニ主演ということで見た。
最近HDリマスター版DVDが登場した。

ベン・ハー」でアカデミー助演男優賞を獲得したヒュー・グリフィス出演しているのだが・・・。原題の「Che?」はイタリア語の「何?」の意味。

この映画は、ポランスキー監督の凡作というのは知っていたが、これといったストーリーもない艶笑(エロティック)コメディで、あまり期待しないでみれば、それなりの映画ではあった。シドニーロームという当時20歳のアメリカ人女優が終始、全裸で画面に登場するのだが・・・。

撮影はポンティの別荘(イタリア・アマルフィ)で行われた。このアマルフィは近年、日本の映画「アマルフィ女神の報酬」という映画の舞台にもなったが、風光明媚で、広大な別荘が豪華絢爛で、その点は見応えがあった。

この映画は低予算だっただろう。
オープニングのタイトルバックは、安っぽいノートに手書きで、出演者の名前や監督が登場する。そのページがめくられていくというシンプルなもの。舞台は別荘を利用。台本にない、やっつけ本番もあったようだ。遊び半分で撮ったような映画だ。

(こんな話)
イタリアのリヴィエラアメリカ人の美しい女性シドニーロームは、ヒッチハイクをしながら旅をしていた。



ところが旅の途中、同乗した男たちに襲われそうになった彼女は、1冊の日記だけを手に慌てて大別荘に逃げ込んだ。



ところがこの別荘に暮らしているのは、老いぼれた卑猥な貴族ヒュー・グリフィスや、ナルシストでサディズムな伯爵マルチェロ・マストロヤンニなど、どこか一風変わった男たち。実はここは異常性癖者が集う奇妙な館だった。やがてこの別荘で、不道徳なやり取りが交わされて・・・



・・・
マルチェロ・マストロヤンニといえば、1970年代「ひまわり」(1970)のようなシリアスな作品もあるが、「ジェラシー」のような二枚目半のとぼけた役柄で人気があった。プライベートでもモテモテだったようで、プレイボーイの印象があるが、どこか憎めないところがあるようだ。

とくにソフィア・ローレンとのコンビの作品は「昨日今日明日」「ああ結婚」「結婚宣言」「ひまわり」など7、8本に及ぶが、どれも見応えがあった。

このポランスキー映画では、大豪邸で、複数の愛人に売春で稼がせて、”ヒモ”の生活を送るという体たらくぶりで、マストロヤンニならでは・・・という気もする。

映画的には、
 だが、お気楽な、ポランスキーの遊び心から作られたような取るに足りない作品かもしれない。ポランスキー監督作品を全制覇するには見ないわけには行かない(笑)。

近年のポランスキー監督作品では、「おとなのけんか」「ゴーストライター」など見ごたえのある作品を残している。

監督作品:
「水の中のナイフ」 Nóz w wodzie (1962年)
「世界詐欺物語」 Le plus belles escroqueries du monde (1964年)
「反撥」 Repulsion (1965年) ☆☆☆
「袋小路Cul-de-sac (1966年)
「吸血鬼」 The Fearless Vampire Killers (1967年)
ローズマリーの赤ちゃん Rosemary's Baby (1968年) ☆☆☆☆
マクベス Macbeth (1971年)
ポランスキーの欲望の館」 What? (1972年) ★
チャイナタウン」 Chinatown (1974年) ☆☆☆☆
「テナント/恐怖を借りた男」 The Tenant / Le Locataire (1976年)
「テス」 Tess (1979年) ☆☆☆
ポランスキーのパイレーツ」Pirates (1986年)
フランティック Frantic (1988年) ☆☆☆
「赤い航路」 Bitter Moon (1992年)
「死と処女」 Death and the Maiden (1994年)
「ナインスゲート」 The Ninth Gate (1999年)
戦場のピアニスト The Pianist (2002年) ☆☆☆☆
オリバー・ツイストOliver Twist (2005年)
「それぞれのシネマ」 To Each His Own Cinema (2007年)
ゴーストライター The Ghost Writer (2010年) ☆☆☆☆
おとなのけんか Carnage (2011年)  ☆☆☆☆
「毛皮のヴィーナス」 La Vénus à la fourrure (2013年)




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