映画「テルマエ・ロマエ」予告編
出演者が日本語を話しているので、洋画の吹き替え版を見ているようで、やや違和感はある。イタリアの現地人とのセリフのやりとり(オリジナル)はイタリア語なのか気になる。
イタリアでの撮影は、ローマにある欧州屈指の映画撮影所・チネチッタで撮影され、すでにある古代ローマの巨大なオープンセットを利用したという。「テルマエ・ロマエ」のためにセットを作るとしたら莫大な費用がかかっただろうが・・・。
ほとんど古代ローマ人?
浴場設計技師のルシウスを演じる主演の阿部寛は、太い眉、ひげと大きなギョロ目で長身(189センチ)であり、チャールトン・ヘストン(188センチ)と比べても負けていない。
このほか、市村正親(ハドリアヌス、第14代ローマ皇帝)、宍戸開(アントニウス)、勝矢(マルクス)なども、濃い役者だ。ミュージカルの大御所・市村などは、日本人離れしている(笑)。上戸彩と笹野高史が、親子役を演じている。
古代ローマ時代
エキストラ1,000人! 阿部寛が背景に違和感なく溶け込んでいる。
ラスト・シーンで、ルシウスがひょっこりと、上戸彩の目の前に再び現れたところで終わったところをみると、案外続編も?と思わせるエンディングだった。
劇中の漫画家を目指す上戸彩(実は原作者を投影している)も古代ローマにタイム・スリップするのだが、「古代ローマ」について、いろいろな書物を勉強しており、第14代ローマ皇帝のあとには、歴史では、アントニウスということになっているが、タイム・スリップで行ってみると、ケイオ二ウスになろうとしている。「そんなばかな?」と盛んにそうならないように奮闘する上戸彩がおかしい。
これと同じようなタイム・スリップ映画で、キャスリーン・ターナーとニコラス・ケイジ主演の「ペギー・スーの結婚」があった。これも別の方向にいきそうになるが、あわやというところで、現代につながることができた。
「テルマエ・ロマエ」は、初公開以来1週間で100万人の動員を突破して、記録を伸ばしているようだ。何も考えずに気楽に見られる映画だ。
☆☆☆
チネチッタの名前は、日本でも神奈川県川崎市の映画街「川崎ミスタウン」が、「チネチッタ」シネマコンプレックスとなって有名だ。旧川崎ミスタウンでは、黒沢明監督作品のオールナイト5本立て映画を見たこともある。
ローマというところは、ヨーロッパの都市の中でも、歴史を感じる場所である。
最初に訪れたときは、「ローマの休日」の舞台となった名所を数か所訪問して、なにもない古い街だなと思った程度だったが、その後、”カラカラ浴場”や劇場跡などを見て、ますますその深さに驚いた。訪問のたびに(と言っても3度だが)新しい発見があある。
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