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<span itemprop="headline">映画「スキヤキ・ウエスタン・ジャンゴ」(2007)</span>


「スキヤキ・ウエスタン・ジャンゴ」(2007)は、2年半ほど前に公開されたときには見逃していた。

気になっていた映画で、香川照之佐藤浩市桃井かおり木村佳乃伊藤英明伊勢谷友介などそうそうたる役者がでているので、きょう見てみた。クエンティン・タランティーノ香取慎吾なども出演している。

日本製の“マカロニ・ウエスタン”ということでタイトルは“スキヤキ・ウエスタン・ジャンゴ”。

”ジャンゴ“は、マカロニ・ウエスタンのヒーローの一人で、ジャンゴの名を冠したマカロニ映画が何本か製作されている。

「スキヤキ・ウエスタン・ジャンゴ」のラストシーンで、少年が、赤と白のバラの前で、殺された母親を想うシーンがあり、ナレーションでは、「数年後、少年はイタリアに渡り”ジャンゴ“と呼ばれるようになる」とあった・・・。言ってみれば、イタリア・ジャンゴの「ビギン映画」。


マカロニ・ウエスタンがあるならスキヤキ・ウエスタンがあっても・・・と製作されたらしい。

この映画のすごいところは、海外の観客も意識したのか、せりふはすべて英語。

完璧にネイティブ並みに話す伊勢谷友介
他の役者とはぜんぜん違うな思ったら、経歴を見て納得(12歳から英語教室に通い、大学4年時に英語を学ぶためにニューヨーク大学に短期留学していた!)、堪能なわけだ(笑)。


源氏と平家の“源平合戦”の行く末と、西部劇がミックスされた、不思議な映画である。

マカロニ・ウエスタンならクリント・イーストウッドに相当するような寡黙なガンマンに伊藤英明が扮し、華麗なガンさばきを見せる。

対する残忍な義経役の伊勢谷友介佐藤浩市は、卑怯者の清盛、香川照之は壊れゆく保安官を演じるなど、登場人物のキャラクターがユニーク。クエンティン・タランティーノは、映画の中で「アニメオタク」と称したり、時代もなにもあったものではない(笑)。

桃井かおりは、この映画のために、かなり鍛えた様子で、動きもてきぱき。

SAYURI」では、英語のシーンが多かったが、やや舞台的な大げさな話し方が気になる。

無国籍のような映画だが、映画の最初に「スキヤキ」のシーンが出てきて、まぎれもなく、日本発のウエスタンだ。北島三郎の主題歌が、最後に聞こえてくる。

マカロニ・ウエスタンの傑作「ウエスタン」(セルジオ・レオーネ監督、ヘンリー・フォンダチャールズ・ブロンソン主演)のような残酷シーンも多いが、娯楽活劇として、しっかりした映画だった。


壇ノ浦の戦いから数百年後、平家の落人が拓いた山あいの寒村“湯田”は、埋蔵金の噂を聞きつけ押し寄せたよそ者たちに荒らされ放題だった。そして今、平清盛の平家ギャングと源義経率いる源氏ギャングの果て無き抗争の真っ只中に、さすらいのガンマンが流れ着く・・・。

清盛も義経も凄腕のガンマンを用心棒にしようと画策するが、寡黙な男が目を留めたのは、清盛への復讐心に燃え、義経の元に身を寄せる女・静だった・・・。

監督:三池崇史


☆☆☆ 一見の価値あり。



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