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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">1970年代(128)「ファイブ・イージー・ピーセス」(1970)</span>





「ファイブ・イージー・ピーセス」(1970)は、アメリカン・ニューシネマの傑作といわれた
イージー・ライダー」の続編のような作品。「イージー・ライダー」でも強烈な個性を発揮した
ジャック・ニコルソン主演。共演は、当時ニューシネマに多く出演した女優カレン・ブラック。

ロバート“ボビー"(ジャック・ニコルソン)は、今はカリフォルニア南部の石油採掘現場で
働く労働者。もともと音楽一家の裕福な家庭の出身だった。

ところが、ボビーは、そういう平穏な暮らしへの反発心からなのか、生来の性格なのか、その日その日をしのげる稼ぎがあればそれでよいという投げやりの仕事をつづけていた。

気が向いたら相棒のエルトン(ビリー・グリーン・ブッシュ)と朝から酒を飲み、仕事は
休んでしまうといった具合。レイティー“レイ"(カレン・ブラック)というウェイトレスと同棲しているが結婚の約束をしているわけでもない。

何に対しても積極的な姿勢を示さず、適当に拾った女といいかげんに遊んだり、仕事も適当に、といった怠惰な毎日。

ボーリング場で拾った女と一晩中遊んで帰ると、レイが仕事にも行かず泣いていた。

ボビーは不愉快になり家を飛び出す。
レイは妊娠していた。
そして正式な結婚を望んでいたが、ボビーにはまったくその意志はなかった。

ボビーは町の放送局へ姉のティタ(ロイス・スミス)を訪ねる。

彼女はクラシック・ピアニストであった。
彼女は父が卒中で倒れたから見舞いに家に帰ってきてほしいと告げる。
ボビーはもう3年も家に帰っていなかった。

翌日、現場でエルトンから、妊娠した女と結婚して家庭をもつのは男の責任だと説教されるが・・・。

ベトナム戦争の後遺症の残る当時のアメリカ。
無気力が蔓延。
長髪のヒッピー族が、続出。

そんな時代を背景に生まれたアメリカン・ニューシネマ。

主なアメリカン・ニューシネマは、「俺たちに明日はない」に始まり、
「卒業」「イージー・ライダー
真夜中のカーボーイ」「明日に向かって撃て!」
などの名作があった。

「ファイブ・イージー・ピーセス」は、アカデミー賞の作品賞、主演男優賞、
助演女優賞など4部門にノミネートされた。

ちなみに「ファイブ・イージー・ピーセス」とは、ピアノで簡単に弾ける5つの曲のこと。
映画は、無目的のアンチ・ヒーロー像を描いていた。遅れてきた「青春」を描いたものか。

ニコルソンの髪はふさふさ(笑)
もみ上げもばっちり(笑)。

時の流れを感じる。

余談だがジャック・ニコルソンジーン・ハックマンとダスティン・ホフマン
の三人は息が長い俳優だ。