バート・ランカスター(1913-1995)は、大作、戦争映画などで、ひと際、存在感を示す。「大反撃」では、黒の眼帯(アイ・パッチ)をつけて、登場。
劇場公開の年に見た。洋画を最初に見た年(1969年)だった。
舞台は、1944年冬のアルデンヌ。バルジ決戦の前夜だ。
フランス国境近くベルギーの小村にある中世紀の城に、
アメリカ歩兵小団の1つがやって来た。
一行のリーダーはファルコナー少佐(バート・ランカスター)。
一行は、長い戦闘で疲れきっていた。
城主マルドレー伯爵(ジャン・P・オーモン)は、一行を温かく迎え入れた。
小隊のメンバーは美術が好きなベックマン大尉(パトリック・オニール)、
宣教師志望のアンバージャック中尉(トニー・ビル)、
車に夢中のクレアボーイ伍長(スコット・ウィルソン)、
パン屋あがりのロッシ軍曹(ピーター・フォーク)など。
(俳優が個性派ぞろい)。
城は一行のおかげで平穏を保っていたのだが・・・。
ファルコナー少佐は、伯爵の目を盗んでは奥さんのテレーズ(アストリッド・ヒーレン)とベッドを共にしていた。
ファルコナー少佐は、ドイツ軍が反撃してくる時、かならずこの城を狙うことを
予期していた。部下たちも、娼婦やコニャックで疲れをいやしていた。
ドイツ軍の反撃が始まる。
敵は戦車を中心にした機甲部隊だ。
ファルコナーは部下のベンジャミンにテレーズを
連れて逃げるように命じた。
激戦の末、城は落ち、ファルコナーの小隊は全滅していった・・・。
古城の篭城戦を描いた、異色の戦争映画だった。
監督は、社会派のシドニー・ポラック。
音楽は、ミシェル・ルグラン(映画音楽の名作が多いですね)。
見所は、珍しい戦車の運転シーンや最後の古城での攻防戦など。
「大反撃」(原題:Castle Keep、1969)
監督: シドニー・ポラック
撮影: アンリ・ドカエ
音楽: ミシェル・ルグラン
出演: バート・ランカスター
ピーター・フォーク
ジャン=ピエール・オーモン
アストレッド・ヒーレン
パトリック・オニール
スコット・ウィルソン
ブルース・ダーン
トニー・ビル
マイケル・コンラッド
カテリーナ・ボラット