世界最大のおとぎ話が、「千夜一夜物語」。
手塚治が、アニメ化して、1969年に公開されました。
大人のためのアニメという触れ込みで公開されたため、
子供はご法度だったようです。
私は、10代でしたが、なんとか大丈夫でした(笑)。
内容が、一部かなりエロティックなもので、興味本位で見に行った(爆)と
いえるかもしれません。多感な少年でしたから(でもないか。爆)
正式には「千一夜物語」で、アラビア語で“Alf Layla Wa Layla”、英語では、
よく知られるようにアラビアンナイト(“The Arabian Nights' Entertainments”)です。
「千一夜」というかについては、にわか知識ですが、2つの理由があるようです。
第一には、千は無数という意味を表している。無数に一を加えると数知れない夜を表す
というのものです。
第二には、この物語の編者らは偶数を凶数と見て「千一」にしたという説です。
まあ、どちらでもいいです。
この世界最大のおとぎ話が最終的にまとめられたのは、16世紀ごろのカイロにおいてであると
いわれています。
有名な話は・・・
「アラディンと魔法のランプ」
仕立屋の息子アラディンは、とんでもないグータラで、父親が死んでからというもの、悪友と
遊んでばかりで母親を悲しませていた。
ある日、アラディンの前におじさんだと称する男(実は魔法使い)が現われて、お守りだと言って
指輪を与え、ほら穴に隠されたランプを取ってくるよう言いつける。
アラディンは、穴を出る前に、先にランプをよこせという男の言うことをきかなかったばっかりに、
ほら穴に閉じ込められてしまう。思わず両手を合わせて、アッラーに祈るアラディン。ところが、
その拍子に、指輪がこすられると、ものすごいノッポの魔王がむくむくと姿を現わす・・・。
「アリババと40人の盗賊」
ペルシアのある町に、アリババとカシムという兄弟がいた。アリババは貧しいながらも誠実な男。
カシムは欲が深く腹黒い兄だった。
あるとき、アリババは盗賊のすみかを見つける。盗賊のかしらのの真似をして、「ひらけゴマ!」
と呪文を唱えると、どうでしょう、入口がぽっかり開くではありませんか。
アリババは金銀財宝をがっぽり家に持ち帰りました。
その話を聞いた兄のカシムも呪文を聞き出し、こっそりすみかに行ってみました。ところが、
出るときの呪文をすっかり忘れてしまいました。
カシムは帰ってきた盗賊たちに殺されてしまうというもの。
「シンドバードの冒険」
「アラビアンナイト」の第536夜から第566夜にかけては、「海のシンドバードと陸のシンドバード
との物語」が語られています。
物語はハールーン=アッラシードの御代のある暑い夏の日に、バクダードの貧しい荷かつぎ人夫の
シンドバードが、あるきっかけから富裕な大邸宅に連れ込まれたところ、その家の主人もシンド
バードという名であった。
この富豪のシンドバードが、荷かつぎシンドバードに、7回にわたる海の冒険談を7日間にわたって
話すという趣向になっているものでした。
声の出演が実に豪華。
主役のアラディンを演じた青島幸男は、当時は人気タレントであり参議院議員。後に東京都知事。
芥川比呂志、岸田今日子、小池朝雄と、劇団雲の錚々たる顔ぶれが出演。遠藤周作、大橋巨泉、
大森実、大宅壮一、木崎国嘉、北杜夫、小松左京、佐賀潜、立川談志、筒井康隆、野末陳平、
前田武彦、吉行淳之介と、著名人が一言出演をしている。主題歌を唄っているのは、「ルパン三世」
第1シリーズ(1971年)の主題歌で知られるチャーリー・コーセー。彼は当時、本作の音楽に演奏
として参加していたヘルプフル・ソウルの一員で、ベースを担当していた。「千夜一夜物語」
の縁で、同じ田代音響監督の「ルパン三世」第1シリーズに参加することになる。
機会があったら、もう一度見てみたいですね。