「昨日・今日・明日」では、3話で、まったく違った役を演じて ”一粒で3度おいしい”映画でした。
<第1話 アデリーナ>
軍隊帰りの夫(マルチェロ・マストロヤンニ)は無職。妻(ソフィア・ローレン)が、ヤミ煙草の
街頭販売で家計を支えるといった生活。警察の取締りで、妻が刑務所に送られそうになってしまう
のですが、それを救ったのがイタリアの法律。妊娠中の女性は産後六か月まで猶予されるというもの。 出産後半年が経ち、警察が逮捕にやってくると、なんとまた、お腹に子供が宿っていて・・・
おかしさ。ローレンの勝ち誇った笑顔と、バイタリティ。警官は、「おめでとう!」といい笑顔で
帰っていくしかないですね。
<第2話 アンナ>
富豪の夫人 アンナ(ローレン)はイギリス製の高級車で 不倫相手(マルチェロ・マストロヤンニ) とドライブに。なんとなく、かみあわない会話や、空虚さ。そこで事件が・・・。
<第3話 マーラ>
18歳の神学生ウンベルト(ジョヴァンニ・ルドルフィ)はアパートの向かいに住む美貌の女性
(ローレン)が気になって気になって。ある晩、彼は思いきって彼女に話しかけデートに誘いました。 その夜、ボローニャから、実業家の御曹司(マストロヤンニ)が彼女との情事を期待してやって
来るのですが、三角関係はいかに・・・?
第1話での、イタリア女の奔放さ、バイタリティ。イタリアの街並みを舞台に、情熱あふれる
イタリア民衆の生活ぶりや人生が描かれていました。
ソフィア・ローレンはリアルタイムで、「ひまわり」(1970)を見て以来のファンで、過去の作品にさかのぼって
見たものでした。イタリアのトップ女優でしょう。同時代には、ジーナ・ロロブリジーダ、
クラウディア・カルディナーレ、シルバーナ・マンガーノ、アヌーク・エーメなどがいます。
初期の作品では、「島の女」「ふたりの女」(アカデミー賞主演女優賞受賞)などは、写真くらい
しか見たことはありませんが、「楡(にれ)の木蔭の欲望」などは、タイトルに引かれて(笑)、
テレビで中・高生くらいで、”木陰に隠れるように”(笑)見たような記憶があります。
ソフィア・ローレンの主な作品:
NINE (2009) ☆☆☆
微笑みに出逢う街角(2002)
アルマーニ(2000)
プレタポルテ(1994)
ふたりの女(1989)(リメイク)
リベンジャー(1979)
ブラス・ターゲット(1978)
特別な一日(1977) ★★
カサンドラ・クロス(1976) ☆☆☆
ガンモール/おかしなギャングと可愛い女(1975)
愛の終りに(1974)
逢いびき(1974)(リメイク)☆☆☆
旅路(1974)
ラ・マンチャの男(1972)☆☆☆☆
結婚宣言(1970) ★★
ひまわり(1970)☆☆☆☆
イタリヤ式奇跡(1967)
伯爵夫人(1967) ★★
アラベスク(1966) ★★
栄光の丘(1965)
クロスボー作戦(1965)
レディL(1965) ★★
ああ結婚(1964) ☆☆☆
ローマ帝国の滅亡(1964) ☆☆☆
アルトナ(1963)★★
昨日・今日・明日(1963) ☆☆☆☆
ボッカチオ'70(1962)☆☆☆
真夜中へ5哩(1962)
エル・シド(1961) ☆☆☆
戦場を駈ける女(1961)★★
西部に賭ける女(1960)
ナポリ湾(1960) ☆☆☆
バラ色の森(1960)
ふたりの女(1960)
求むハズ(1960)
私はそんな女(1959)☆☆☆
鍵(1958)
黒い蘭(1958)
月夜の出来事(1958)
楡の木蔭の欲望(1958)★★
島の女(1957)☆☆☆
誇りと情熱(1957)
河の女(1955) ☆☆☆
殿方ごろし(1955)
バストで勝負(1955)
侵略者(1954)
ナポリの饗宴(1954)