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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「人間の値打ち」(原題:(伊)IL CAPITALE UMANO(英)HUMAN CAPITAL、2013)を見る。

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人間の値打ち」(原題:(伊)IL CAPITALE UMANO(英)HUMAN CAPITAL、2013)を見る。イタリア、フランス合作。人間の真の価値とは何かを問うミステリータッチの群像劇。アメリカで「Human Capital」(2019)のタイトルでリメイクされている。

クリスマスイヴ前夜、イタリア・ミラノ郊外で起こった一件のひき逃げ事故。 この事故をきっかけに、経済格差のある3つの家庭に隠された秘密があばかれてゆく。その夜、誰が誰と一緒にいたのか、真実を知るのは誰なのか。

金持ちと彼らに群がる人々が織りなす欲望と打算の赤裸々な人間模様を巧みな筆致で描いている。

イタリアのアカデミー賞といわれるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞7部門で受賞。監督は「見わたすかぎり人生」のパオロ・ヴィルズィ
出演は「ふたりの5つの分かれ路」「ミュンヘン」のヴァレリア・ブルーニ・テデスキ、「ブルーノのしあわせガイド」のファブリッツィオ・ベンティヴォリオ、「レインマン」のヴァレリア・ゴリノマティルデ・ジョリなどイタリアを代表する俳優が集結。

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不動産店経営のディーノ(ファブリッツィオ・ベンティヴォリオ)は娘セレーナ(マティルデ・ジョリ)のボーイフレンドであるマッシミリアーノの恋人の父親である富豪のジョヴァンニ(ファブリツィオ・ジフーニ)に近づき、大金を得るために借金をしてジョヴァンニが手掛けるファンドに投資する。      

一方、ジョヴァンニの妻カルラ(ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ)は裕福な生活を送りながら、心は満たされない日々を過ごしていた。

ある日、町で唯一の劇場が老朽化のため取り壊される予定であることを知った彼女は、劇場再建のために奔走する。

そんな中、ディーノの娘セレーナは、マッシミリアーノの恋人との愛に疑問を持ち始めていた時、心療内科医である継母ロベルタの病院でひとりの少年と出会い、心惹かれていく。そんな中、マッシミリアーノの車がひき逃げ事故を起こしてしまうのだったが…。

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主要な登場人物3人からなる3章: 第1章(ディーノの場合:セリーナの父)第2章(カルラの場合:マッシミリアーノの母)第3章(セリーナの場合:マッシミリアーノの恋人)の3人の視点で描かれ、最終章「人間の値打ち」で終わる。

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交通事故死した人間の保険金額が、これから将来亡くなった人物が稼ぐだろう予想額などによって算出されるが、約20万ユーロ(約2,500万円)という評価額だった。これがタイトルの「人間の値打ち」となっている。

一つの事象が3人のそれぞれの立場から角度を変えて何度も繰り返して描かれる。こういった映画は既視感がある(「バンテージ・ポイント」など)。

交通事故を起こした車を運転していたのは実は別人だったというサスペンス的な要素もある。群像劇として、複数の話が、最後は集約されていくところはお決まりだが、おもしろかった。

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