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米ドラマ「ボナンザ」(カートライト兄弟)(第6話・第7話)見る。”勧善懲悪”1話完結。

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アメリカで大ヒットしたドラマ「ボナンザ(別名:カートライト兄弟」は、自宅で篭ることが多い人には”勧善懲悪”の後味のいいすっきりしたドラマで楽しめる。約50分で、1話完結というのがいい。きょうは、手元にあるDVDの30数話のうちの2話を見た。全DVDは「四丁目ギドラのお伽噺DVDライブラリー」提供。

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タイトルの「ボナンザ」とはスペイン語で豊かな金の鉱脈のこと。時代背景がアメリカのゴールドラッシュであるからだ。日本では2年弱の放送だったが、アメリカでは1959年から1973年まで実に14シーズン(20年間)まで放送され、その放送回数は430回に及ぶ。

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 第7話の「2人の復讐者」は面白かった。

大牧場を営み、正義感にあふれるカートライト一家。カートライト一家は、父親ベンと三人の異母兄弟(長男アダム、次男ホス、三男ジョー)の息子たち。

ベンとアダムは、カートライトを追放しようとホーキンスの策略によって冤罪により処刑を宣告された。ホスとジョーは、何とか2人を救おうと請願書に署名を集める。そこに流れ者として「謎の男」が現れるという話。

謎の男を演じるのが、後にアメリカの戦争ドラマ「コンバット!」のサンダース軍曹役で日本でも絶大な人気を得たヴィック・モロー。「シェーン」のアラン・ラッドのようなカッコよさを見せている。

父親を殺された娘は、その現場を見ていないのが、とにかく犯人が殺したいほど憎い。そんな時、街の乗っ取りを目指すホーキンスの配下の一人のカートライト一家の仕業だと吹き込み、その言葉を鵜呑みにして、カートライト一家の二人が殺したと唯一の証言者として証言。それだけで、ホーキンスの軍門にある保安官たちによって、まさに二人が縛り首にされようとしていた。

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拘置所にいるベンに面会に来た息子ホスとジョーに、ベンが3つのことを伝える。第一に、娘の証言を取り下げてもらうこと、第二に、街の住民に死刑取り下げ嘆願書に署名してもらうこと、第三に、新聞の号外を印刷して、無実を訴えることだった。

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署名集めは、ホーキンス一味の復讐を恐れて、関わりたくないと殆どの人間が署名を拒否。保安官など、わずか5人の署名しか集まらなかった。また、ホーキンスの子分たちは号外新聞印刷を妨害し、印刷機を破壊してしまう。死刑執行の時間が刻一刻と迫ってきた。そんな時、ふらりとよそ者がやってきた。男は、ある人物を探しているという。その男は子供の頃、目の前で、父親をやはり冤罪で殺されていた。父を殺した人物を追ってきたのだ。拘置されている囚人がその目的の人物か対面するが、ベンと息子たちとの会話を聞いて、自分が探している男とは正反対の良心の持ち主だと直感した。

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男は、ベンの息子たちに加勢する立場にまわり、証言した女に、証言が嘘でないなら、刑の執行を直視するようにいう。囚人として捉えられている人物が、その女の知る子供の両親が大変な時に馬をプレゼントしている事実なども知る。

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子供の話を聞いて、さすがに女は、そこまで親切な人物だったかと動揺する。

縛り首の階段を二人が上り、まさに縄が首にかけられる瞬間に、女が現場に走り、嘘の証言をしたと告白するのだ。

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しかも、ホーキンスこそが、流れ者の男の探し求めていた人物だった。ホーキンスの拳銃が火を吹く前に、流れ者の拳銃が勝った。子分たちも銃を撃ったが、カートライトの兄弟二人が銃撃戦を制した。

カートライト兄弟一家は、流れ者に救われ感謝し、この街に残らないかと進めるが、ほかにもまだ何人も探している人物がいると街を去っていくのだった。まさにシェーンのラストのような展開だった。

 

■「ボナンザ」は日本のテレビ草創期に放送されたアメリカの番組の一つ。1960年(昭和35年)7月4日から1962年(昭和37年)4月30日まで日本テレビ系列局で放送された。1962年10月から1965年4月まで「カートライト兄弟」と改題されて同じく日本テレビ系列局で放送された。西部劇では「カートライト兄弟」「ララミー牧場」「ローハイド」「ライフルマン」などを毎週見ていた。「拳銃無宿」も一部は記憶にある。1960年代の前半では「ララミー牧場」と「ローハイド」は、高視聴率外国ドラマだった。「ララミー牧場」を解説した淀川長治が”さよなら”おじさんとして人気となり、その「サヨナラ・サヨナラ・サヨナラ」は日曜洋画劇場の解説を担当するきっかけを生み、「サヨナラ・~」の言葉は、洋画劇場でも引き継がれることになった。

■「ボナンザ」は、アメリカではなんと20年にわたって連続放映された最高傑作。ネバダの銀鉱近くで牧場を営むカ-トライト家の物語。無法地帯のなかで様々な苦難と闘いつつ牧場を守る四人のたくましい姿を描いている。 父親ベンがロ-ン・グリ-ン。長男アダムがパ-ネル・ロバ-ツ、次男ホスがダン・ブロッカ-。三男ジョーがマイケル・ランドン。父親役のロ-ン・グリ-ンが白髪で、アメリカの良心を示すような良識派でカッコよかった。三男ジョーは、のんびり屋だがイケメン。マイケル・ランドンは、4年後の「大草原の小さな家」でも知られている。 

 

第6話の「3人の逃亡兵」も見た。3人の脱走兵たちは鬼のようなボルトン大尉に追われる。大尉は、殴る蹴るの暴力的な上官だったからだ。脱走兵のうちの1人、ジミーは、昔の恋人ネッタのもとを訪れ身を隠すことになる。

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ジミーはやや身勝手な男で、もうひとりの若い男(写真)は、若くしてある小連隊を任され、27名の仲間を数百人の敵に向かって無駄死させないために後退したことを咎められ軍法会議にかけられたのだった。男は勇気がなかったと恥じるがネッタはそれは正しかったと、性格も誠実でネッタが飼育しているポニー(子馬)の面倒を見るなどの姿を見て、ネッタは青年に惹かれていく、といったラブストーリーも描く。ポンデローザで大牧場を営み、正義感にあふれるカートライト一家は、ネッタの行動を不審に思い…。

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■「第1話・第2話」記事:

fpd.hatenablog.com