あの「太陽がいっぱい」の原作者として知られるパトリシア・ハイスミスの「殺意の迷宮」を原作とする「ギリシャに消えた嘘」(原題:The Two Faces of January)を見た。サスペンスタッチでおもしろかった。
「ラ・ラ・ランド」のライアン・コズリングが主演して話題になった映画「ドライヴ」(2011)の脚本家ホセイン・アミニの監督デビュー作品。出演は、ヴィゴ・モーテンセン、キルステン・ダンストのほか、グアテマラ出身の俳優兼歌手のオスカー・アイザックほか。
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舞台は1962年。
ギリシャのアテネでツアーガイドをしている米国人青年ライダル(オスカー・アイザック)が、パルテノン神殿で詐欺師チェスター・マクファーランド(ヴィゴ・モーテンセン)とその妻コレット(キルスティン・ダンスト)と出会うことから物語は始まる。
リッチで洗練された紳士淑女の風貌をした夫妻に、たちまち魅了されたライダル。
彼は、チェスターには亡き父を、コレットには若き日に裏切られた恋人の面影を重ねていたのだった。
3人はその日の観光を終え、楽しい夕食のひとときを共にする。ところがその夜、チェスターは自分を追ってホテルの部屋に現れた探偵を、もみ合いの末に殺害してしまう。
それを目撃したライダルは、二人の逃亡を手助けする。同時にライダルは、チェスターが大勢の投資家を欺き、大金を奪った詐欺師だということを知るのだった。
そうして、偽造旅券が届くクレタ島へ逃亡する3人。
しかしその道中、ライダルはコレットと親密な関係となっていく。
それを見ていたチェスターは嫉妬に駆られ、徐々に平常心を失っていく。
やがて警察の捜査網にも追いつめられた3人が向かう先は、後戻りできない破滅への道だった・・・。
アテネで観光客などからギリシャ語ができないことをいいことに、ギリシャ人と組んで、お金をごまかしたりしている、胡散臭そうなアメリカ人の若者ライダル。このライダルという男、どことなく若き日のアル・パチーノに似ているところもある。
ラストは悲劇的な結末だが、飛行場で警察の追手から逃れられるのか、といったハラハラさせるシーンや、搭乗券の外国の目的地は?といったひねりもあっておもしろい。
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「ギリシャに消えた嘘」
原題:The Two Faces of January
監督:ホセイン・アミニ
主な出演者:ヴィゴ・モーテンセン、キルステン・ダンスト、オスカー・アイザック
日本公開:2015年4月11日
上映時間:96分
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