女優というと、女優然とした美形が有利に思われがちだが、安藤サクラの場合は、個性的で、どちらかといえば非美形だが、実物を見た時(「百円の恋」舞台あいさつ)には、いやいやどうしてチャーミングでお茶目ですらりとしてかわいかった。
映画「愛のむきだし」(2009)が話題になったので、3時間以上(4時間近い)だったが見始めたら、長さを感じさせずに一気に見た。この映画を見た時には、出演者はほとんど知らなかったが、この映画から満島ひかりと安藤サクラが注目されたようだ。
この映画では、満島ひかりが、体当たり演技で印象に残るが、新興宗教の教祖の補佐的な役で、その凶暴性がすさまじかった。「誰だ、この女優は?」と思っていたら、あとから安藤サクラだとわかった。その後の活躍を見て納得した。
第3位は「愛と誠」。
不良女子高生グループの番長で、いつガムをも噛んでいるのでガム子と呼ばれ、新人が入ってくると挨拶に行かなければ、あとからしごきが待っている(笑)。「そんなの知らん」と入ってきた誠(妻夫木聡)は、校舎の2階から、ガム子を逆さづりにしてしまう始末。そんなガム子も誠に思いを抱き・・・。凶暴なガム子も乙女のようにハミングして歌うシーンもある。
第2位は「かぞくのくに」。
セリフのないシーンで、歩き回る場面など、動きが自然体でうなる。
第1位は、ダントツで「百円の恋」。
グータラ生活で、クッチャネ(食っては寝る)の自堕落アラサー女子が、コンビニの仕事帰りにボクシングを練習する男を見かける。
そのボクシング男の気を引こうとボクシングの練習に励むが、特訓でプロ並みの力を見せつける。前半と後半で、これが同じ人間かと驚かせるほどの変わりようで女優根性を見せた。この映画で、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を獲得した。
出演(公開済み27本中、15本鑑賞)
「風の外」(2007)
「むずかしい恋」(2008)
「僕らは歩く、ただそれだけ」(2009年動画公開/劇場未公開)
「SR サイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム」(2010)
「トルソ」(2010)
「愛と誠」(2012) ☆☆☆☆ 「かぞくのくに」(2012)☆☆☆ 「その夜の侍」(2012)★★ 「きいろいゾウ」(2013:声の出演) 「ペタル ダンス」(2013) 「今日子と修一の場合」(2013)★★ 「家路」(2014) 「春を背負って」(2014)☆☆☆ 「0.5ミリ」(2014) ☆☆☆ 「百円の恋」(2014)☆☆☆☆ 「娚(おとこ)の一生」(2015年)☆☆☆ 「白河夜船」(2015) 「ディアスポリス -DIRTY YELLOW BOYS-」(2016)
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映画・芸能一家。
父親は俳優・奥田瑛二、母親はエッセイストの安藤和津、姉は映画監督・安藤桃子。映画デビューとなった「風の外側」には両親が出演しているほか、姉・桃子も助監督として参加。2012年3月、俳優の柄本佑と結婚。
2011年1月、第84回キネマ旬報ベスト・テン助演女優賞を受賞した。
2013年1月、映画「かぞくのくに」の演技が高く評価され、第86回キネマ旬報ベスト・テン主演女優賞を受賞。また同賞で助演女優賞を受賞。主演女優賞、助演女優賞のダブル受賞はキネマ旬報ベスト・テン開始以来初めての快挙。
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