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<span itemprop="headline">映画「二重生活」(2016)門脇麦主演。</span>




小池真理子原作の「二重生活」(2016)を見た。MOVIXさいたまにて。
主演はドラマ「まれ」や映画「愛の渦」(2014)などで注目され、現在最も旬の女優の一人、門脇麦(かどわき・むぎ=本名、23歳)。新感覚心理エンターテイメント作品と言われ、引き込まれた。


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大学院の哲学科に通う白石珠(たま)(門脇麦)は、19歳の時のある出来事により深い喪失と絶望に苛まれていたが、そんな日々からようやく回復。現在は恋人の鈴木卓也(菅田将暉)と同棲生活を送っている。



しかし、無意識のうちに穏やかな波風のたたない生活を望み、卓也との関係は平板などこか体温を伴わないものであった。ある日、珠は大学院の憧れの恩師・篠原弘(リリー・フランキー)から修士論文のテーマとして、フランスの女性アーティスト、ソフィ・カルによる『文学的・哲学的尾行』を実践してみてはどうかと勧められる。

それは一人の対象を追いかけて、生活・行動を記録するというもので、尾行の対象者と絶対に関わらない事が条件であった。

そんな折、彼女は、美しい妻と娘とともに近所に住む編集者の石坂史郎(長谷川博己)を見かけ、突発的に彼の尾行を始めるが、ある日石坂の不倫現場を目撃してしまう。



他人の秘密を知ることにぞくぞくとした興奮を覚えた珠は石坂の尾行を繰り返し、次第にその秘密は珠と卓也との関係にも大きな影響を及ぼしてゆく。さらに珠は、彼女が信頼を寄せる篠原の秘密をも知ることとなる。

半信半疑ではじめた、隣人である石坂への尾行だったが、石坂の秘密が明らかになっていくにつれ、珠は異常なほどの胸の高鳴りを感じ、やがてその禁断の行為にのめりこんでいく。

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大学の修士課程に在籍している女子学生が、論文テーマとして、もともとは100人にインタビューして、それぞれの人生の目的などをまとめる予定でいたが、担当教授から、それよりも見ず知らずの1人を尾行して、どんな行動を取っているかをまとめてはどうかと提案される。

同棲しているゲームのデザイナーの男とは、なぜ一緒にいるのかなど心に空洞のようなものがあったが、尾行によって、空虚感が埋められていく過程などが描かれる。

尾行するターゲットとは決して接触してはならないというルールがあったが、ターゲットの気づかれてしまい、相手から「なぜ自分を尾行しているのか」ときつく問われ、釈明しなければならなくなり、意を決して、説明することになる。



人には誰しも、悩みや秘密のひとつくらいはあるもの。
尾行のターゲットとなった石坂(長谷川博己)の秘密とは・・・。
また、大学院の教授の篠原(リリー・フランキー)の妻と暮らしていると思われた私生活が明らかになるくだりは、あっと驚かされた。

門脇麦は、NHK連ドラ「まれ」で注目されたが、映画では「愛の渦」でもかなり大胆な演技に挑戦、「二重生活」でも、大胆なところを見せている。

最近テレビのトークショーなどでも見かけたが、なかなか芯があって、女優として期待されているようだ。「二重生活」では、メガネで野暮ったさが目立つ女性を演じ、素顔の美貌は封印しているが、それだけにリアルさが伝わってきた。



脇役では、西田尚美(上写真:右)が光った。篠原(リリー・フランキー)の母親を看病し、スーパーで一緒に買い物などをしている光景は、夫婦そのものだったが、実は・・・と言った驚き。

今年上半期の邦画では、「殿、利息でござる」とともに、いまのところ暫定1位に押したい作品となった。河合青葉も出演。

  予告編

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