「まぼろし探偵」は、漫画を読んでいて、テレビも見ていた記憶がある。
当時14歳の可憐な吉永小百合も出演していたが、後に日本映画界の大女優になるとは予想もしなかった。この頃のテレビ映画は、少年漫画が原作で、漫画雑誌では「少年画報」「ぼくら」などが人気だった。吉永小百合は、ラジオの「赤胴鈴之助」では声を担当していた。
主題歌にもあるように、赤い帽子、黒マスク(目の周りを覆うのみ)、黄色いマフラーをトレードマークとする少年探偵が主人公。
事件が起きるとさっそうとオートバイに乗って現れる。その正体は誰も知らないが、日の丸新聞の少年新聞記者である富士進である。
その父親は警視庁警部であり、事件に関する情報は自然と耳に入ってくる。
いざという時はまぼろし探偵に姿を変え、悪漢を相手に二丁拳銃で立ち向かい、難事件を解決していく。
1959年からラジオとテレビでドラマ化され、3本の映画が製作されている。
「まぼろし探偵」の真似をして、黒マスクを作ったが、厚紙か画用紙をハサミで切って、輪ゴムで止めるという簡単なもので、子どもでも簡単に作れた安上がりの「マスク」だった。
テレビ化では、オートバイが空を飛ぶという奇想天外なものに変えられていた。
空飛ぶ自動車”まぼろし号”という設定。銃も、マンガではワルサー型の拳銃だったが、テレビでは電波ピストルという特殊な拳銃になっていた。この拳銃は殺傷力はなく、相手の身体をシビレさすだけというもの。
普通の拳銃では、銃器不法所持となるので、テレビ放映上まずかったのだろう。
主題歌も100%、アタマに刷り込まれている(笑)。