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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画:「ばしゃ馬さんとビッグマウス」(2013)</span>


 
ばしゃ馬さんとビッグマウス」(2013)は、青春ラブコメディで、軽いタッチながら面白かった。ご贔屓女優の一人、麻生久美子が本格的な主演で、等身大で、リアルな演技を見せる。アメコミやCG映画よりも、こういう日常的なリアリティのある映画がいい。
 
 
 
馬淵みち代(麻生久美子)は34歳独身で、シナリオライターを目指して、ばしゃ馬のように一生懸命にシナリオを書き続けてきたが、新人コンクールなどで、落選続き。
 
シナリオスクールで出会った、いかにも軽薄そうで口先だけのおめでたいビッグマウスの天童義美(安田章大)は、みち代に惹かれて、なにかと話しかけてくるが、まるで水と油。それにしても”てんどうよしみ” って聞いたことがある名前だ(笑)。
 
学生時代から必死でシナリオを書き続けているがシナリオコンクールに落選続きの馬淵みち代は、人を見下したように大口をたたく天童に嫌悪感を抱く。一方、みち代に一目惚れをした天童はみち代に認めてもらうためにシナリオを書くことを決意する。
 
まるで水と油の二人は反発しながらも、周りで巻き起こる騒動などに翻弄されながら、自分の「夢」にむかって突き進んでいく。しかし一度抱いた夢は叶えるのも諦めるのも難しい。そしていつか決着をつけなければならない。
 

・・・
シナリオの中で、天道が「仮に馬淵さんを好きになったら、付き合ってくれるか」とあったとしたらどうか、とみち代に聞くが、「無理無理。あり得ない」と最後まで言い続けるところが面白い。水と油ではあったが、やがてお互いに心が通う部分もあったのだが、最後まで、「恋愛感情はなし」を貫いたみち代に好感が持てる(笑)。
 
一生懸命書いたシナリオが、元カレからも天道からも「薄っぺらい内容」といわれ、実力のなさを痛感して悩むみち代を麻生久美子が自然体で演じている。
 
シナリオコンクールに落ちるなんてと小ばかにしていた天道だが、自身が書いたシナリオが一次審査で落選。一度だけ落選したくらいで落ち込む天道だが、その落選を何年も味わっているみち代に対して、「すごい。尊敬する」と見方を大きく変える。
”優しいし、大人だし、かわいい”と・・・。
 
シナリオのテーマとして、みち代は、介護を扱うことにした。
元カレが介護の仕事をしていたので相談したのだった。
みち代は、現場を知るためにボランティアで看護の仕事をするのだが、その元カレが「老人と介護士の心温まる物語」なんて言う、上っ面だけの現実は存在しない、ときっぱり。実際にその介護現場は、みち代にとって厳しいものだった。
 
・・・
シナリオを書き続けることをあきらめて実家に戻る決意をしたみち代に「田舎に帰って何するん?」と聞く天道。「実家の旅館の手伝いと、介護の勉強でもしようかと考えている」と、都会を後にするみち代だった。
 
天道は、みち代に対する未練を断ち切れず、シナリオのテーマとして「田舎にいる好きな女性を迎えに行く”天才作家”の物語」というのはどう? と聞いてみる。
 
みち代の答えは・・・。
 
「寒ぅ~!」
「ごめん。それはちょっとないかな」
 
だった(笑)。
 
・・・
身の程を知らず、大口(ビッグマウス)ばかり叩く天道をみち代が叱り飛ばすシーンは痛快だった。これ以上ない、というくらい痛烈だったが、見ていてスカッとする。

馬淵みち代の父親役で井上順が出演。天童義美(安田章大)の友人・亀田大輔役で、清水優(ゆたか)が出演。
 
■馬淵みち代 ( 麻生久美子: 34歳。口癖は「私、こんなに頑張っているのに!」。学生の頃からシナリオライターを目指してコンクールに応募しているが、当選したことは無い。ばしゃ馬のようにシナリオを書き続けている。
■天童義美安田章大:)28歳。口癖は「俺、本気出したらスゴイで〜」。
他人の作品に毒舌を吐き講釈を垂れるものの、当の本人はまだ一度も作品を書いたことが無いビッグマウス。みち代と同じ社会人コースのシナリオスクールに通っている。天童はそこで出会ったみち代に一目惚れをする。
 
 
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