「映画」を見る機会が少しスローになっているので、先日、気分転換で、都内に出るついでに申し込んでいたセミナーに参加したことを記事に。
講演の2日前の29日にヨーロッパから帰国したばかりということで、ヨーロッパ、アメリカ、アジア、日本などの状況を、コンパクトに紹介していた。
それと同じような言葉として「バルコニーに駆け上がれ」という言葉を紹介していた。
「ダンスホールで自分はダンスを踊っている。肩が触れ合うほど混んでいて、バンドの音はいい、照明もきれいだと思っている。でも本当にそうなのか。バルコニーに駆け上がって上から見てみろ。全く違う景色があるかもしれない。混んでいると思ったら半分はがらがらだった。バンドはいいと思っていたけれどやたらビートがきついだけだった。小さな空間の中にいて感じることと、上から見たことは違う。それが分かったらまたダンスホール、つまり現場に行くということ。」リーダーというのはそういう風に俯瞰して見ることができる人だということ。
電力事情の話では「日本では、電力不足が懸念されている」とヨーロッパの人に話したところ「信じられない」という言葉が返ってくるという。
ヨーロッパでは、電力は自由化されていて、需要と供給により、価格が(上がったり下がったり)調整されている。日本は、自由化されていない。電力会社の独占体制。小泉内閣の時に自由化を求めたが実施されなかった、という。電力会社は、原発がなくても電力は足りている。自由化して価格も自由化すべきだ、というのは、鳥の目で見れば当たり前のことだという。
「鳥の目」経営というのは、マクロ(大局的)マネジメントだという。
船が沈没しようとしているのに、船室のドアのノブをどう変えるかとか、花瓶をどこに置こうか、というような仕事で、全体のかじ取りがなっていないお粗末さ。
雇用、仕事の問題では、日本人の仕事は(給与の安い)中国人にもできるようになった。中間所得層といわれるサラリーマンの仕事も、パソコン、エクセルでできるようになり、仕事の中身も、パソコンでできないような仕事に取り組むべきだという。企画だったり、ホスピタリティ、コックさん、芸術的な仕事だったり、創造的な仕事だったりというわけだ。
日本経済は、5年前の2007年の平均株価18,000円だったが、現在は半分の
9,000円になった。アメリカは、5年前の13,000ドルと現在もほぼ同じ。このような状況で、内閣はつぶれてもおかしくない状況。異常な状況になったのは、異常な政策が続いているからだときっぱり語っていた。
いろいろと”変な政策”の事例が紹介されていたが、枚挙にいとまがないので割愛。日本の失業者は、公表数字は300万人と言われているが、実は、企業内失業者が465万人もいるというのだ。
決められない政治が続いているが、決まるまで、何回も選挙をするというのが外国のようだ。政治の空白といっても、選挙は12日で終わるらしい。
ところで、セミナーの直後に、数百人の参加者の中で、女性から「竹中先生、助けて~」(爆)という声が飛んでいた。中小企業か何かの経営者なのか、冗談なのか、悲痛な叫びなのかわからなかったが・・・。

虫眼鏡で、小さいことをほじくるよりも、鳥の目で、全体をまず見通したほうがいいようだ。映画も、細かいところの突っ込みどころを探すよりも、何を言いたいのか、なぜ映画にしたのかを「鳥の目」で見てみようか・・・とは思わない(笑)。
”面白いかどうか”だけでいい!(笑)。
「鳥」といえばヒッチコック。CGなどなかった時代に、恐怖を感じさせた映画だった。
話がよく脱線するブログだ。
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