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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「ラスト、コーション」(2007、日本公開2008)</span>


「ラスト コーション」(2007)は、以前から話題となっており、中国映画で、二時間半というところで、躊躇していたが、思い切って観てみました。R-18指定だけあって、かなり激しいシーンがあるが、映画の流れ、孤独感の表現上、必要だったのかもしれない。それにしても、衝撃です。

アン・リー監督といえば、この「ラスト、コーション」の前作が「ブロークバック・マウンテン」(2006)だったが、あの映画も衝撃で、あまり好みではないものの、全体の山を背景にした美しさ、音楽、俳優の魅力など見所があった。今回の作品も、”再び”の問題作ということになる。

今回は戦争が始まって数年経過した1942年の上海が舞台。

実質的に日本の支配下にあり、その手先である現政権は抗日運動を企てる自国民に厳しい弾圧を加えている。抗日運動に身を投じる若き女子大生、ワン(新人女優・タン・ウエイ)は、激しい時代の流れの中で女スパイとして弾圧側のスパイ組織のボス、イー(トニー・レオン)に近づき、イーの心をつかむことに成功、愛人になる。しかし、見せかけであったはずの彼らの恋愛がいつしか本物のそれと見分け難くなる・・・。








アジアでトップクラスの俳優であるトニー・レオンが多少老け役で挑む。
「2046」でも、髪をオールバックにして、チャン・ツイイーと共演していたのを思い出す。 


現政権側の人々によりブルジョワ的な快適生活は、同胞を弾圧し、敵国日本の保護を受けてのみ可能な“見せかけ”の生活。この映画での上海は、虚構の世界のようでもある。ヒロインとその演劇仲間がいきなり過激な抗日運動組織へと変貌する香港を舞台とした前半と、3年後の上海を舞台とする後半とドラマは展開。

新人タン・ウェィがフレッシュな魅力を振りまいている。まったく、新人とは思えない、大胆さ。
トニー・レオンは、紳士的な振る舞いであったが、常に孤独感を感じさせ、それを埋めるための愛人が
必要だった、ということだが、ラストシーンは、非情といえば非情な結末だった。

中国映画でも、分類は「洋画」(=外国映画のくくり)の分類。

キャスト
梁朝偉トニー・レオン) : 易 (イー)氏
湯唯 (タン・ウェイ ): 王佳芝 (ワン・チアチー)= 麦 (マイ)夫人
陳冲 (ジョアン・チェン) : 易夫人
王力宏ワン・リーホン) : 鄺祐民 (クァン・ユイミン)
庹宗華 (トゥオ・ツォンファ) : 呉 (ウー)
朱芷瑩 (チュウ・チーイン) : 頼秀金 (ライ・シュウチン)
高英軒 (ガァオ・インシュアン) : 黄磊 (ホァン・レイ)
柯宇綸 (クー・ユールン) : 梁潤生 (リャン・ルンション)
阮徳鏘 (ジョンソン・イェン) : 欧陽霊文 (オウヤン・リンウェン)= 麦氏
銭嘉楽 (チェン・ガーロウ) : 曹 (ツァオ)副官
蘇岩 (スー・イエン) : 馬 (マー)夫人
何賽飛 (ホー・ツァイフェイ) : 蕭 (シャオ)夫人
樊光耀 (ファン・グワンヤオ) : 張 (チャン)秘書
Anupam Kher (アヌパム・カー) : 宝石店マネージャー


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