たまには、誰も見ていない映画を紹介します。
「マルキッド・サドのジュスティーヌ」です。
これは、サド侯爵(マルキッド・サド)が、今から200年以上も前の1787年に著した小説
「美徳の不幸」を原作としています。
「美徳の不幸」を原作としています。
原作は、後に大幅な加筆・訂正がなされているようです。1969年に映画化されました。
ストーリー:
主人公ジュスティーヌ は、3歳上の姉ジュリエット と共にパリの由緒ある修道院で育てられていた。
しかしジュスティーヌが12歳になった頃、一家が破産し、父親はイギリスに逃亡し、母は悲嘆の余り
死んでしまう。
しかしジュスティーヌが12歳になった頃、一家が破産し、父親はイギリスに逃亡し、母は悲嘆の余り
死んでしまう。
残された娘2人は、わずかばかりのお金を親族から受け取り、このお金で何でも好きなことをするよう言われて修道院を出ねばならなくなった。
奔放なジュリエットは、一家の崩壊という一大事にも拘らず、自由の身になったことを喜んだ。これに対しジュスティーヌは、自分自身の将来を案じて悲嘆にくれるばかり。
金を持っている男の愛人として生きる道もあると示唆するジュリエットをジュスティーヌは拒絶、以後姉妹は別々の人生を歩むこととなる・・・。
修道院を出てから15年の月日が経った。
ジュリエットは窮屈な修道院から解放されたのを幸いに、淫蕩生活の限りを尽くして伯爵夫人の地位と莫大な富を手に入れていた。
重罪に問われ、処刑を待つばかりであったこの女に興味を持ったジュリエットは、事の経緯を女囚自身の口から聞きたいと係官に頼み込む。その夜、宿の一室でジュリエットと相対した女囚は、自らの来し方を語り始める。
本作は、彼女が嘗めた辛酸の数々を通じて、「美徳を守ろうとする者には不幸が降り掛かり、
悪徳に身を任せる者には繁栄が訪れる」というサドの哲学的主題が描かれている。
悪徳に身を任せる者には繁栄が訪れる」というサドの哲学的主題が描かれている。
なお、悪徳の追求の結果に関しては、ジュリエットを主人公に据えた「悪徳の栄え」で詳述されている。(以上は、HPなどから紹介)
サド侯爵の独自の悪徳を肯定する考えが描かれています。サドさんにとっては、いまの”悪徳”
商法という言葉に見られるような、悪いことを正当化しているといえますね。
商法という言葉に見られるような、悪いことを正当化しているといえますね。
こういった映画も、芸術的価値があると思われる作品であれば、ときどき紹介します。