「いやー、映画ってホントにいいもんですね」
昭和のテレビの洋画解説で、独得の語り口で人気があった”ひげ”がトレードマークだった
映画評論家の水野晴郎さんが、亡くなった。肝不全、76歳。
水曜ロードショーなどを担当して、TVの洋画普及に貢献した。
20年以上前、洋画劇場は、淀川長治さん、荻昌弘さん、小森和子さん(いずれも故人)などと
まじって、水野晴郎さんも人気があった。そのほかでは、品田雄吉さん、白井佳夫さん(元・キネマ
旬報編集長)、高島忠夫さん、増田貴光さん(「それでは、またあなたとお会いしましょう!と
かっこよかったが、奇○発覚で降板)などがいた。
中でも、水野さんは、警察官の免許も取っていたようで、その道ではプロ級。
映画も監督した。「シベリア超特急」シリーズだが、見る機会はなかった。
岡山県高梁市で生まれ、家族と旧満州へ。
戦後は故郷に引き揚げ、映画の大ファンになった。
上京して映画配給会社に勤務した。
まったく知らなかったが、ノルマンディー上陸作戦を描いたハリウッド大作「The Longest Day」を「史上最大の作戦」の邦題をつけたのは水野さんだったという。映画は大ヒット。このタイトルでなく、原題どおりの「一番長い一日」というタイトルだったらヒットしたかどうか。
もっとも、日本映画で、「日本の一番長い日」というのがあったような(笑)。
ご冥福を祈ります。