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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">1970年代(63)「わが緑の大地」</span>



              ↑、ポール・ニューマンヘンリー・フォンダ、りー・レミック、 
                マイケル・サラザンらが出演
 
 「わが緑の大地」(1971)は、ポール・ニューマンの監督第2作目。監督第1作は
 「レーチェルレーチェル」。音楽はヘンリー・マンシーニ。出演は、ポール・ニューマン
 ヘンリー・フォンダリー・レミックマイケル・サラザン、リチャード・ジャッケル、
 リンダ・ローソンなど。

 ヘンリー・フォンダを家長とする、森林伐採業者一家の大自然と人間の壮大なドラマ。
 遥かなる空の彼方までオレゴンの森林地帯がのび、深い緑におおわれた雄大大自然
 何代にも渡って、一族がきこりとして伐採業者として生き続け、今なお昔ながらの生活を
 送っていたが・・・。

 “一歩もゆずるな"(Never give an inch)の焼印を切り倒された巨木に押していくのは、
 一族の気概を誇示したもの。みな、持ち前の頑固さで同業仲間や町の者との争いも頻繁に起こった。

 ハンク(ポール・ニューマン)は、父親ヘンリー(ヘンリー・フォンダ)同様に、製材工場と契約をして
 いる以上、ぜひとも材木を運びだそうと思っていた。争議は長引き、組合員たちは殺気だっていた。
 ちょうどそんな時、ハンクの腹違いの弟リー(マイケル・サラザン)が帰ってきた。

 トラックが崖から落ちた。ブレーキがこわされていたのだ。
 トラックもなく仕事の期限も迫っていたが、ヘンリーは、誰にも邪魔されずに材木を運び出す方法を
 思いついた。水かさの増していた川に大木を落とし、いかだを組んで流すというのだ。

 ヘンリーは、自分の骨折している腕などにかまわず、先頭に立って仕事をしたが、伐採中倒れてきた
 巨木はヘンリーの腕をもぎとり、ジョー・ベン(リチャード・ジャッケル)を下敷きにして河岸の泥地
 に沈んだ。

 ハンクは、父やジョーの死にもめげず、大きなイカダで流そうというのだ。リーもやはり誇り高い
 ー家の血をひいていた。町の者たちが、川のもくずになるに違いないと嘲笑する中を、2人は悠々と
 イカダを流し始めた。ハンクは曳き舟の上に柱を立て、その先にヘンリーの片腕をしばりつけた。
 中指の1本がピンと立っていた。その指には一族の気概がこめられているかのようだった。

 ラスト・シーンの死んだ父親の片腕を、棒のようなものに縛りつけて、悠然といかだで進むシーンは
 見ものだった。大きな木々が倒れるシーンなども迫力があった。ポール・ニューマンの奥さん役の
 リー・レミックがいい。また、息子役のマイケル・サラザンのヒッピー姿も適役で、その時代を反映
 していた。マイケル・サラザンは、「一人ぼっちの青春」というマラソン・ダンス映画で、ヘンリー
 フォンダの娘のジェーン・フォンダと競演。珍しいですね。