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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">丹波哲郎追悼シリーズ②「砂の器」(1974年)</span>


 丹波主演の追悼第2弾は「砂の器」(1974)です。

 この映画は、松本清張の原作もベストセラーとなりましたが、サスペンス映画として同じ清張モノの初期の古典的名作「点と線」などと比べても勝るのではないでしょうか。
 日本映画のこれまでの数多くの作品の中で、個人的には、思いいれの深い映画として、
 「邦画My Best 5」は、今のところ不動です。
 このコラムで、1度紹介していますが、手短に再登場です(笑)。

 この映画のすばらしさをいくつかあげれば、
 ①映画のテーマともなっている親子の宿命を描いた音楽のすばらしさ
  (はじめて巡礼姿の親子が登場するシーンは、胸が詰まります。)
 ②息もつかせぬ、ストーリー展開
  (迷宮入りかと思われた事件に、針の糸ほどの手がかり・・・)
 ③丹波哲郎加藤嘉(よし)、緒方拳などの名演
  (とくに、加藤嘉の演技は、圧倒的でインパクトがあります。)
 ④四季折々の北陸などの風景の美しさ

 ・・・などが印象に残ります。

 みどころ:
 終戦直後の当時は、不治の病といわれたハンセン氏病に冒された父親(加藤嘉)は、
 幼い息子と離れ離れになって20数年、隔離施設へ。かつて、自分たち親子の世話をしてくれた元・巡査(緒方拳)だけが、唯一の交信相手。往信が約20通。その内容は、息子の安否を問う内容ばかり。
 これらの事実を紹介する今西警部(丹波哲郎)のシーン。
 今西は、元・巡査の励ましの手紙を紹介するくだりでは、目頭を熱く。
 その内容は ”「あなたの息子は見所のある、頭のいい子だから、きっとどこかで成功しているに違いない」と繰り返し、繰り返し”励ましております・・・」というあたりは、ジーンです。 

 テレビ・シリーズしか見ていない方は、必見中の必見です。
 30年以上前の映画で、若干古いという印象はぬぐえませんが、大感動作品に変りはありません。超・お勧めです。

 丹波哲郎の名演が光ります。

 特に捜査会議の今西警部の捜査状況の説明シーンは圧巻。
 丹波節がさく裂します。

 こちら:http://youtu.be/rqEtyNV1ISE

 この映画、日本映画の大傑作でしょう。


 ☆☆☆☆