fpdの映画スクラップ貼

「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

★山手線の新駅「高輪ゲートウエイ駅」を電車から”チラ見”。

都内の基幹交通路線のひとつ「山手線」。正確な読みは「やまてせん」で、申請当初は「山ノ手線」だった。ただ、一般的には「やまてせん」と呼んでいる。「秋葉原あきはばら)」も、”アキバ”と呼んでいるし(笑)。

それはともかく、きのうは、五反田(品川区)に”小”雑用があって出かけたが、新宿経由の湘南新宿ラインではなく、上野・東京周りの上野東京ラインを使った。どちらも時間的には変わらない。湘南新宿ラインでは、恵比寿での乗り換えに時間がかかる。上野東京ラインでは品川での乗り換えが簡単。

上野東京ライン田町駅を過ぎると、品川駅までの途中に、山手線の30駅目となる建設中の新駅「高輪ゲートウエイ駅」がちらりと見えた。「おぉ、あれがパリの灯か、でなく高輪ゲートウエイか」(笑)。

  f:id:fpd:20191125081111j:plain 建設中の新駅

先日(16日)にマスコミ向けに公開された。

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駅名は公募されたが、カタカナの「ゲートウエイ」とはいるのは最初から決まっていたようで、多数決は無視された(笑)。古い世代の人たちが考えた”時代錯誤”のネーミングと後世に批判されるかもしれない。

そもそも過密的な駅の数のある山手線に新駅が必要かどうか…。

JR五反田では、東口は30年間、かつて乗降していたが、東急ストア界隈の裏手には住宅など高層ビルが立ち並び、密集化している。

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東急ストア前の通りを品川方面に進む通りは、ソニー本社があったことから、ソニー通りと言われる。天下のソニーが誕生したのは、1946年のことで、当時は「東京通信工業」と呼び、当初は炊飯器を作っていた。その後、トランジスターラジオ、ブラウン管の「トリニトロン」、リチウムイオン電池ウォークマン、ノートPC、プレイステーション液晶テレビスマホなどを開発し、アメリカでは映画会社の「コロムビア映画」を買収するなど、国際企業になった。最近はゲーム会社なのか、映画会社なのか、保険会社なのか、金融会社なのか…少なくとも、もはやパナソニック(家電最大手)のようなエレクトロニクス企業ではないようだ。

・・・

かつてソニーの大賀社長は、「ソニーの資産、強みは何か?」という問いに「SONYの4文字だ」と答えていたのが印象的だった。主力商品は時代によって変化するが、根底に有るのは、技術に裏打ちされたブランド力と言いたげだった。確かに海外ではSONYって日本の会社、と思っている人は少ないようだ。

 

 

★NHKドラマ:「ミス・ジコチョー~天才・天ノ教授の調査ファイル~ 」第6話見る。


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f:id:fpd:20191124215607j:plainNHKの秋のドラマの一つに「ミス・ジコチョー~天才・天ノ教授の調査ファイル~ 」があり、1話完結なので、6話を見た。最初にこのタイトルを見たときに「ジコチュー(自己中)」かと思ったが、そうではなく「事故調査委員会事故調=ジコチョー)」のことだった。

民放の人気ドラマ「ドクターX」をかなり意識しているような作りになっている。「ドクターX」の主人公・大門未知子(米倉涼子)の決め台詞は「私、失敗しないので」だが、NHKの天ノ真奈子ノ教授(松雪泰子)は、「私、失敗するので・・・」(笑)。何しろ大学での専門が「失敗学」なのだ。

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第6話はこんな話。

講義後に学生から恋愛の失敗学の講義が聞いてみたいと言われ、検討すると答える真奈子。そこに事故調査委員会からの依頼の電話が入る。工場での作業中に、女性作業員の水沢が死亡する事故が起きていた。高所での作業時に操作ミスでバケットと天井に挟まれて圧死したと思われた

事故調査委員会に出席した野津田だったが、真奈子はいつものように既に現場にいた。安全管理責任者の若林から事情を聞く真奈子。

若林は、バケットを下げようとした水沢が誤って上げてしまったことが原因だと考えていた。バケットの上げ下げは、バケットの中か車両の外側からもできると言う若林。工場内の防犯カメラに気づいた真奈子は確認するが、事故当時車両のそばには誰も近づいていなかった。

作業車を調べていた真奈子は、タイヤのホイール部分に輪っかのような物(ゴムベルト)がついているのを発見する。若林も分からないと言うが、念のため回収するのだが・・・。

 ・・・

他の作業員にも話を聞くと、若林が不憫だと言われる。訳を聞くと、若林は水沢とつきあっていたと聞かされるのだった。研究室に若林が訪ねてくる。水沢との関係を聞くと、現場で知り合って付き合い始め、秋には結婚の予定だったと言う若林。現場で真奈子が回収した部品(ゴムベルト)が作業車の物かもしれないと考え、検証したいと言う若林

 

実は、回収したゴムベルトこそが”犯人”が現場に残した証拠品だった。バケットに乗ったまま亡くなった水沢が天井に挟まれた時の体制が不自然だった。作業コントロール装置の反対側に挟まれていたのだ。操作ミスとしたら装置側に倒れているはずだった。

・・・

研究室に帰った真奈子たちだったが、同僚の郁美が突然「若林が好きになった」と言う。郁美はバツイチで、子供が3人いる。若林をデートに誘う郁美。ラジコン・カー競争で、真奈子は若林のラジコン操作中に郁実の子供にわざとぶつかって、反応をみることにした。その時に、若林の本性が現れるからだ。案の定、コースからはずれてしまった若林は、激しく怒り出す。

子供たちに起きな声で怒鳴る姿を見て、怯えた子供たちが郁美に助けを求める。それを見た若林は「お母さん?」と引いた顔をするのだった。その後、ラジコンカーを作っている人たちを見て、何かを思いつく真奈子。スマホにアプリをを入れ、それをラジコン代わりに操作していたのだった。

実は、水沢から結婚の約束を破談にされた若林の細工による計画殺人だった。車両の下の操作で、バケットの操作ができないように細工をしていた。下の操作装置にゴムベルトを取り付けて、それをスマホで遠隔操作をして、操作ミスに見せかけたものだった。

・・・

真奈子が事故後に回収したゴムベルトは、その装置に付属していたもので、若林が回収した際に外れてタイヤについてしまったのだった。急に別れを切り出され、やってしまったことだったと告白する若林。

後日、恋愛の失敗学について講義する真奈子。

恋愛に失敗することはダメージが大きいがチャレンジをすることだと言い、その先には学びや幸せがあるのだと言う真奈子だった。

講義の後、学生から「好きです、付き合ってください」とバラの花束を渡される真奈子。真奈子は動揺しながらも「ごめんなさい、イケメンじゃないとダメなの」と断るのだった。     f:id:fpd:20191124221002j:plain

 余貴美子高橋メアリージュンなどが共演。

松雪泰子がメガネでクールビューティかつコメディエンヌっぽいところが見所。

★きょうは終日都内へ。急に寒くなり、”厚着”で防衛。

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2,3日前から急に気温が下がり、寒くなった関東地方。

きょうは朝6時30糞(←変換ミス。「分」)には家を出て、都内に…。まだ小雨がパラパラ。今日から天気は良くなるという予報だったが…。

昨日のテレビの朝のレポーターは、寒くて「5枚重ね」で着ているという話だった。

fpdもコートを含めると5枚だった(笑)。

きょうは相撲も千秋楽。近年休場、出場を繰り返している”大”横綱白鵬が千秋楽を待たずに14日目で優勝。実に43回目。追いかける力士が✩一つなら面白かったが、2個差・3個差では・・・。出場してくれば優勝をさらう、この横綱は、来年のオリンピックまでは、いやそれ以降も、当分、最強の地位にありそうだ。

”それじゃあダメじゃん” (この力士が休場している時に優勝する力士があっても、出てくると優勝をさらわれるようでは・・・。)

 

大鵬が32回優勝した時には、この記録は永久に不滅と言われた。

それも軽くクリアした白鵬白鵬の記録は、どう考えても、今度こそは、永久に不滅となりそうだ。

 

では・・・。

映画「遊星からの物体X ファーストコンタクト(旧ビギニング)」(原題:The Thing, 2011)を見る。

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遊星からの物体X ファーストコンタクト」(原題:The Thing, 2011)を見た。

公開時は「遊星からの物体X ビギニング」だった。この映画のラストが1982年公開のジョン・カーペンター作品「遊星からの物体X」  (1982)につながっていく前日譚にあたる作品となる。グロテスクな物体が登場するSFホラー映画。カーペンター作品は、巨匠ハワード・ホークス製作「遊星よりの物体X」(1951)のリメイク。どちらも見ていないが、カーペンター作品はデジタルリマスター版があるようなので見てみたい。 

原作はジョン・W・キャンベル(「影が行く」)。監督は本作が長編デビュー作となるマティス・ヴァン・ヘイニンゲンJr.。脚本は「ライト/オフ」「ファイナル・デッドブリッジ」のエリック・ハイセラー。主演は「ファイナル・デッドコースター」のメアリー・エリザベス・ウィンステッド。音楽は「ブレイド2」「ヘルボーイ」のマルコ・ベルトラミ

・・・

1982年、南極大陸でノルウエー観測隊が氷の下にある巨大な構造物を発見する。探査チームは、古生物学者のケイト・ロイド(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)に白羽の矢を立てる。具体的な発見物については言わなかったが、チームリーダーのアシスタントをしているアダム(エリック・クリスチャン・オルセン)は旧知の仲であり、そのアダムが「(ボスが)こんなにも興奮しているのは初めてだ」という言葉を聞いて「イエス」の返事をするケイト。アメリカ人とノルウェー人で構成された国際探査チームに加わり、南極を訪れる。その目的は、発見された巨大宇宙船と地球外生命体の調査だった。

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氷漬けの地球外生命体は基地に搬入され、生態を調査されることになる。基地の隊員たちは歴史的大発見に喜んでいたが、その夜に生命体(=「物体」=映画のオリジナルタイトル)は氷を破砕して蘇生し、基地外に逃走する。「物体」はノルウェー隊が飼っていた犬を殺害したうえ、隊員の1人を襲って倉庫に逃げ込もうとするも、隊員が放った燃料に放火したことで倉庫ごと焼却された。

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隊員たちは焼却された「物体」の死骸を解剖し、その細胞がまだ生きていることや、襲った隊員を体内で取り込んでその姿に擬態するという生態を知る。さらには、隊員の骨折した骨に埋められていた金属プレートが「物体」の体内から発見される。「物体」は、有機細胞ではない金属製のプレートについては同化・複製できなかったのである。

隊員たちの数名は他の基地へ移動しようとヘリで離陸するが、ケイトはシャワールームで大量の血痕と共に歯の詰物の破片を発見する。ケイトがヘリに基地への帰還をうながすも、すでに搭乗した隊員の1人に擬態していた「物体」により墜落してしまう。

観測隊の多数の隊員たちは基地から避難することに意見の一致を見るが、ケイトは「もうすでに隊員の誰かに『物体』が擬態している」という意見を主張し、立ち向かうことを促す。

しかし、それは誰が本物の人間で、誰が「物体」なのか不明なまま、恐るべき力を秘めた不死身の怪物と対決する事を意味していた。次々と襲われ、その体細胞を侵食されることで同化していく隊員達。徐々に怪物化していく仲間の姿を前に隊員たちは疑心暗鬼と恐怖に襲われていく。f:id:fpd:20191123100400p:plain

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・・・

ほとんど「エイリアン」と同じ、不気味で気持ちの悪い化物。とにかくおぞましいクリーチャー(造形物)。異なるのはその物体が人間を飲み込んで、その細胞がその人物に変貌してしまい増殖、見分けが付かなくなる恐怖。人間の体内に侵略し擬態をする“物体X”に対する疑心暗鬼をスリリングに描いているところは面白い。

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二つ頭の化物が90度エビぞってイナバウアーもびっくりの姿は奇怪。ケイトが、火焔銃(銃の先が松明のような炎で燃えている)で”ゴーストバスターズ”のように、化物が乗り移った”元仲間”を焼却するシーンは見所。

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ラストシーンでは、ケイト以外に生き残った男・カーターにケイトは「あなたはピアスをしていた」というと、カーターは、右の耳を手でなぞる。「ピアスは反対側にしていた」とケイトはいうと火焔銃で・・・。f:id:fpd:20191123101529p:plain

エンドロールが流れる中に映像が細切れで現れる。犬が飛び出し、雪の中を走る。死んだはずの犬が、実は化物が乗り移っていた・・・。ヘリで追いかけ、銃で撃つのだが・・・。(「遊星からの物体X」は犬のシーンがオープニングで出るというのでそれに続く事になるのか)

主な出演者:

ケイト・ロイド: メアリー・エリザベス・ウィンステッド(作品の中心人物で生物学者。古代脊椎動物の専門家)

■サム・カーター:ジョエル・エドガートン (サンダー博士の助手。ヘリ操縦士で耳にピアスをしている。ケイトに好意がある。終盤ケイトと共に行動する)

■サンダー・ハルヴァーソン博士:ウルリク・トムセン: (イカれた博士。ラスボスとなる)

■デレク・ジェイムソン:アドウェール・アキノエ=アグバエ

■アダム・フィンチ:エリック・クリスチャン・オルセン(ケイトとは旧知の仲)

エドヴァルド・ウォルナー :トロンド・エスペン・サイム

■ジョナス:クリストファー・ヒブュ

■ペダー:スティグ・ヘンリック・ホフ

■ラース:ヨルゲン・ラングヘラ(ごついおじさん。中盤ケイトと行動する。英語が喋れないことが不幸を招く)

■グリッグス :ポール・ブローンスタイン

■ジュリエット: キム・バッブス

■コリン:ジョナサン・ロイド・ウォーカー

■ヘンリック: ヨー・エイドリアン・ハーヴィン

■オラフ:ヤン・ガンナー・ロイズ

■カール :カーステン・ビョーンルンド

■マティアス :オーレ・マーティン・オーネ・ニルセン

■警備員: マイケル・ブラウン

 

まれに「SFホラーに進路を取る」映画スクラップ貼。

 

映画「いつか読書する日」(2005)田中裕子主演。

 

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いつか読書する日」(2005)を見た。部分的には見ていたが完全に見たのは今回が初めて。20代の頃の田中裕子も良かったが、近年では年相応の味わいがある。代表作の1本かも知れない。

中年の独身女性を主人公に、青春時代に交際していた同級生と、その病床の妻との関係を中心に、背景には介護、認知症児童虐待などが描かれている恋物語

・・・

幼い頃に父と死別し青春時代に母も失った大場美奈子(田中裕子)は、未婚のまま故郷の町で50歳を迎え早朝は牛乳配達、昼間はスーパーのレジ係をしている。美奈子には古くからの母親の知人・皆川敏子(渡辺美佐子)がいるが夫・真男〈上田耕一)は認知症の初期にあった。

一方、彼女と交際していた同級生の高梨槐多(かいた、岸部一徳)は、役所の児童課に勤務し親の虐待を受けている児童の保護にあたっている。彼には余命いくばくもない病床の妻の高梨容子(仁科亜季子)がおり、昼はヘルパー、夜は槐多自身が献身的に介護をしている。

二人は青春時代に運命のいたずらで仲を引き裂かれた暗い過去があった。美奈子の母親(鈴木砂羽)と高梨の父親(杉本哲太)が不慮の事故死をとげ不倫関係が世間の明るみとなり、以降は互いの恋愛感情を封印するのが最善と考え相手を無視しつつ別々の人生を歩んで来た。しかし美奈子はその想いをラジオへ匿名で密かに投稿してしまう。「私には大切な人がいます。でも私の気持ちは絶対に知られてはならないので…。」

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ある日、高梨宅に配達時、牛乳箱に自分宛のメモを見つける。容子のメモがあって、「至急会いたい」とあった。不信に思いつつ訪問する美奈子へ「夫は今でもあなたを慕っている。あなたも想っているはず。私が死んだら、すぐにとは言わないが夫と一緒に暮らしてほしい」と告げる。美奈子は「ずるい」と精一杯の言葉を返すが、容子には二人の感情が見えていたのだ。

唐突な内容と頼みを受け激しく動転する美奈子。だが、容子は死期を迎えることになった。葬儀も終え一段落し高梨を誘い、お互いの親の事故現場を訪れた二人は今までの積年の想いを伝える。そして初めて結ばれたのだが…。

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槐多(かいた):ずっと思ってきたこと、したい。

美奈子:全部して。

・・・

皆川敏子は痴呆症にかかった夫の真男を介護しながら小説を書いている。作家のようで、あるテーマの原稿依頼を頼まれるが断り「50歳独身女性の話なら書ける」と話していて、この物語の語り部の役を担っている。

敏子が、高梨が川で子どもを助けるために亡くなったことで、美奈子に「これからどうするの?」と聞くと、美奈子は「これから? 本でも読みます」という印象的なラストだった。美奈子は、新聞を購読していて、書籍案内広告を丁寧に切り抜きをしていた。これからそれらを読むことになるのだろうと思わせる。

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映画の冒頭は、鉛筆削り器で、鉛筆を削る女子中学生。原稿用紙にその鉛筆で書き始める。タイトルは「未来の私への、私からの手紙」といったものだった。そんな未来の私(現在50歳)の主人公のはなし。

毎日、石段を上って高台の家に牛乳配達をしながら、スーパーのレジ係で働く主人公・美奈子を田中裕子が演じているが、てきぱきとして慣れている。

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スーパーでの仲間うちのエピソード、自身の両親のエピソード、それにまつわることから、思いを寄せる同級生への思慕を封印して生きる姿が描かれる。その数十年にも及ぶ封印が解けて、新スタートかと思った矢先に思いがけない事態が・・・。それでも、これまでと変わらず、「よし!」と自身を鼓舞して、牛乳配達を続けるのだ。

田中裕子主演のラブロマンスだが、芯の強さを感じさせるドラマ。

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岸部一徳香川照之といえば硬派な役が多いが珍しくラブシーンを演じている。

役所に勤める高梨槐多(岸部一徳)が85歳の老人に「今50ですが、85歳までは長いですか」と聞くと「長げぇぞ」という返事。確かに35年は長い気もするが、人生あっという間の気もする(笑)。役所の課の名称が「みらいのおとな課」(おそらく児童相談の課)「ゆうゆう人生課」(高齢者、シニア担当課)「もの忘れ課」(認知症担当の課)というのが面白い。

 

■キャスト

大場美奈子:田中裕子

高梨槐多:岸部一徳

高梨容子:仁科亜季子

皆川敏子:渡辺美佐子

皆川真男:上田耕一

スーパー店長:香川照之

高梨陽次:杉本哲太

大場千代:鈴木砂羽

田畑牛乳店店主:左右田一平

渡辺看護師:神津はづき

伊藤喜美子:田根楽子

吉田 毬:馬渕英里何

河合裕次郎山田辰夫

児童相談所課長:柳ユーレイ

児童福祉司堀部圭亮

萩田淑恵:江口のりこ

淑恵の男:石井洋輔

田吉則(子役):儀間悠吾

萩田 聖(子役):相澤滉希

学生時代の大場美奈子:奥田佳菜子

学生時代の高梨槐多:山口信人

槐多の母:諏訪ひろ代

ラジオDJ塚田恵子

医師:田中隆三 (俳優)

市役所の老人:藤田傳

画廊主人:諏訪太朗

ラジオのアナウンサー(声):寄川淑仔

   〃         :村山仁志

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★きょうのランチは”安楽亭”の「特盛りダブルカルビ250g」

今日のランチは、焼肉では定番の安楽亭

そこの一番人気の「特盛りダブルカルビ250ランチ」(ドリンク飲み放題つきで1,290円)。(注文がいつも同じで、記事は「コピペ」のよう。笑)。

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ご飯は大盛り、ドリンクはカフェオレとオレンジジュース。焼肉はたっぷり250グラム。わかめスープとデザート付き。パイナップルと杏仁スイーツだった。

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f:id:fpd:20191121220424j:plain 完食。ごっつあんでした!

最近は月に一度は「カルビ焼肉」だ。満腹、満足。

 

 

映画「恋妻家宮本」(2016)愛妻家でも恐妻家でもなく…。

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恋妻家宮本」 (2016)を見た。主演は阿部寛天海祐希

脚本が面白いと映画もかくも面白くなるものか(笑)。タイトルの“恋妻家”は造語。これを作ったのは「家政婦のミタ」(2011)「偽装の夫婦」(2015)などの脚本家・遊川和彦。今回監督としてデビュー。

子どもが巣立って2人きりの生活を送る中年夫婦を主人公に、妻が隠していた離婚届を見つけしてしまった夫の戸惑いと優柔不断男の”あるある”と混乱をコミカルに綴る。共演には菅野美穂相武紗季富司純子佐藤二朗工藤阿須加早見あかり奥貫薫、など。

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50歳の中学校教師、宮本陽平(阿部寛)は、何ごともすぐに決断できない優柔不断男。ファミレスのメニューも、決められない。妻、美代子(天海祐希)は専業主婦。

一人息子が結婚して家を出たことで、できちゃった婚だった2人は初めて夫婦2人きりの生活を送ることになる。しかし、どこかぎこちなさが拭えず、居心地の悪さを感じてしまう2人。

そんな中、陽平は本棚の「暗夜行路」の本に隠してあった美代子の捺印済みの離婚届を見つけてしまう。理由が分からず困惑する陽平。優柔不断な陽平は直接問いただす勇気もなく、ただオロオロするばかりだ。

1年前から通い始めた料理教室で仲間に相談するも、“奥さんが不倫しているに違いない”と言われ、ますます混乱してしまう陽平だったが…。

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          妻の携帯を覗く夫。

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妻・美代子から「あなたって本当に結婚に向いてないよね」と言われる陽平。阿部寛が主演の人気ドラマ「結婚できない男」を皮肉ったようなところがおかしい。プロポースの時も「あなたが作る味噌汁を死ぬまで食べたい」と言ったことを引き合いに出されて「なんて自分はいい人、と自分に酔っている」とまでいわれてしまう。

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不器用でダメダメ男が、中学の活発な女子生徒から「先生にも向いていない」と言われる始末。そんな陽平があるクラスの”ドン”と呼ばれる男子生徒の家庭の問題を解決するなどで、教師らしさを身につけていく姿などが描かれる。

人気脚本家の初監督作品ということで、ストーリーのテンポもよく見ごたえがある。原作が「ファミレス」で、舞台は”デニー”のシーンが多い。

もしあの時、別な人生だったら…と言った妄想シーンも散りばめられ面白い。

料理教室に通うグループの女性たちとの関係もコミカル。あわやというシーンもいろいろあるが、結局はおさまる所に収まるエンディング。

それにしても今どきの中学生は、小生意気というか、教師を自分たちと同じレベルの仲間のように見るとは・・・。生意気な男子生徒の「先生、悩みがあるなら相談に乗ってもいいぜ」や、しっかり女子生徒の「先生に向いてないんじゃない」など、一人前の口をきく(笑)。

妻がなぜ離婚届を準備していたかなどが明らかになっていくくだりもいい。

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結婚向きでない、教師向きでない、などさんざん言われる中で50歳にして、自信を持つに至る教師を、阿部寛が熱演する。

天海祐希は、駅での線路を挟んで夫に語りかける一人芝居が絶妙。途中で口をはさもうとする夫に「話は最後まで聞いて」といい、離婚届の理由を説明。「こちらからは以上です。どうぞ」が抜群にいい。中学生の母親が浮気などで家庭を顧みないことから、愛想を尽かした祖母が孫の面倒を見ると厳しく当たろうとするが、そうした昔気質の方針に固執する頑固な祖母を富司純子が演じ、一見正論だが「正しいことをすることと優しいこととは違う」と陽平から言われ、ハットする。

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ラストにかかる吉田拓郎の名曲「今日までそして明日から」では出演者全員が歌うシーンは意表を突くミュージカル仕立て。いろいろ問題を乗り越えてハッピーエンドというのが心地いい。

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スタッフ

監督・脚本:遊川和彦 

原作: 重松清 「ファミレス」(日本経済新聞出版社刊)