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映画「疑惑の影」(原題:Shadow of a Doubt, 1942)ヒッチコックの中期のサスペンス映画。

映画「疑惑の影」(原題:Shadow of a Doubt, 1942)はヒッチコックの中期のサスペンス映画。「見知らぬ乗客」などと同様に善と悪、光と影など人間の持つ二面性の対立というヒッチコックのテーマが描かれる。

疑惑に満ちた叔父チャーリーの役を不気味に演じるのはジョセフ・コットン(「第三の男」)。じわじわとその恐ろしい本性が現れてくるところが怖い。叔父と同名のチャーリーを演じるのは「ミニヴァー夫人」(傑作!)でアカデミー賞助演女優賞を受賞したテレサ・ライト

ヒッチコックはこの映画で「恐怖とは、よそ者ではなく、自分たちの中にいる」という不気味さを描きたかったようだ。チャーリー叔父はその象徴で、我々観客は最初は好感を持つが次第に、これはおかしいと疑念に変わっていく。

ヒッチコックと脚本家のソーントン・ワイルダー(「わが町」の作者)は、アメリカの小さな町の穏やかな風景と、そこに隠された邪悪さのコントラストを最大限に活かそうとしたという。

「日常に潜む恐怖」「愛すべき人が実は怪物だったというショック」「小さな町の閉鎖性と無自覚な無防備さ」が描かれている。

叔父チャーリーの性格は厭世的で、お金にも無頓着。仕事も定職についていないようで、詐欺まがいの犯罪で生きているのか。くしゃくしゃになった札束の現金をもって、義弟(妹の夫)が勤務する銀行に預金に行き、義弟の案内で支店長に会うが、行内中に響くような大声で、嫌みや悪態をつくような人物で全く共感できない。

そんな身勝手で自己中の叔父チャーリーを大歓迎する妹や姪たちの気持ちも理解できない。自分の秘密を知ってしまった姪にも何度も毒牙が向けられるが、上手くいくはずもなく、壮絶な最期を迎える。真相は、姪チャーリーとその恋人となる刑事の胸のうちに収められるのだった。

 

・・・
<ストーリー>
カリフォルニア州サンタ・ローザの町に住むニュートン一家は平和な生活を続けていた。そんな中、叔父のチャーリー(ジョセフ・コットン)が町にやってくるという電報が届く。

長女のチャーリー(テレサ・ライト)は、はつらつとした日々を送るためにも母エマ(パトリシア・コリンジ)の弟のチャーリー叔父に来てもらいたいと思っていた矢先だったので「以心伝心」と喜んだ。

当のチャーリー叔父は、ある犯罪のため身に迫る危険を知ってカリフォルニア州へ高飛びしてニュートン一家に滞在することにしたのだった。

そんなチャーリー叔父の思惑など知らずに、ニュートン一家は悦んで彼を歓待した。
そんなある日、ジャック・グラハム(マクドナルド・ケリー)とサンダース(ウォーレス・フォード)という二人の男がニュートン家を訪れて来た。

彼等は政府の調査員として米国の中流家庭の調査に来たとのふれこみだった。しかし、チャーリー叔父は彼等が探偵であることを見破り二人を避けていた。

ところが、うっかり写真に撮られてしまい、彼は怒ってフィルムを奪った。そのただならぬ様子に傍らにいた姪チャーリーは怪しんだ。

その夜チャーリーはジャックから、叔父はある殺人事件の容疑がかかっており、彼らはその確証を握りに東部の警察から派遣されて来たのだと言われ、協力を求められるのだった…。

・・・

新聞記事、指輪のイニシャル(頭文字)などがカギとなっていた。戦時中(1942年)のアメリカ映画で、日本公開は戦後間もなくの1946年だった。

戦中、日本がスローガンの「欲しがりません勝つまでは」と勝利を信じて竹やりをもって訓練したり防空壕の生活をしているころ、アメリカの豪邸などセレブ一家の生活ぶりが垣間見える。

<主な登場人物>
■チャールズ・オークリー:ジョゼフ・コットン…チャーリーと呼ばれる叔父。未亡人連続殺人事件の犯人として追われていた。
■ジョゼフ・ニュートンヘンリー・トラヴァース…シャーロット(チャーリー)など3人子供の父。エマの夫。
■エマ・ニュートン:パトリシア・コリンジ …ジョゼフの妻、チャールズの妹。3人の子供の母。
■シャーロット・ニュートンテレサ・ライトニュートン夫妻の娘。叔父が名付け親で同じ名前のチャーリーと呼ばれる。
■アン・ニュートンエドナ・メイ・ウォナコット…シャーロットの妹。
■ロジャー・ニュートン:チャールズ・ベイツ…シャーロットの弟。ある距離を歩数で示すなど数字、数学にこだわりがある。
■ジャック・グラハム刑事(マクドナルド・ケリー)…殺人事件を追う。容疑者の一人、チャーリー叔父の写真を撮るためにニュートン家を訪問。姪チャーリーに好意を抱くようになる。
■フレッド・サンダース刑事(ウォーレス・フォード)…グラハム刑事の相棒。
■駅長:アービン・ベーコン
■ポーター:クラレンス・ミューズ



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