中国映画産業の最高監督機関である中国電影管理局の統計によると、春節(旧正月、Lunar New Year)の中国では、国内映画史上最高の興行収入を記録した。
春節(2月10日から17日まで)の連休期間中、1億6300万枚のチケット販売で80億2000万元(約1674億3675万円)の興行収入を記録し、前年同期比でそれぞれ18.47パーセント、26.36パーセント急増した。
安藤サクラ主演の映画「百円の恋」の中国リメイク版(英題「YOLO」=You only live once./日本公開未定)が2月17日、中国での興収が27.24億元(約544.8億円)を突破する大ヒットを記録したという。
中国でリメイクされた日本映画の最高興行収入記録を達成した。公開8日目で早くも塗り替えた。
これまでの最大ヒット作は「ザ・マジックアワー」(リメイク作品の邦題「トゥ・クール・トゥ・キル 殺せない殺し屋」)で興行収入26.27億元(約533.8億円)だった。
「百円の恋」(2014)は、年末の12月20日に公開され、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞など国内外合わせ通算21冠の映画賞を受賞し、異例のロングランヒットとなった。
「YOLO」は、東映および東映ビデオが中国サイドよりオファーを受け、実現した作品。作品には、オリジナル作品の脚本家・足立紳、監督・武正晴、プロデューサー・佐藤現が監修を行い、中国を代表するコメディエンヌである女優ジャー・リンが主演・監督を務めた。
こちら主演・監督を務めた女優ジャー・リン
ジャー・リンは、同じく主演・監督を務めた前作「こんにちは、私のお母さん」(2021年公開)が興収54億1300万元(約900億円)の大ヒットを記録。
この数字は中国映画市場における興収歴代3位となっており、ジャー・リン自らが熱望した企画である“中国リメイク版「百円の恋」”は公開前から注目が集まっていた。
脚本の足立氏は「『百円の恋』の公開から10年、外国でリメイクされるなど当たり前ですが1ミリも思っていませんでした。しかもそれが大ヒットなんて夢のようです」と喜びのコメントを寄せた。
武監督も「大ヒットおめでとうございます。我が事のように嬉しいです。公開10年後のうれしいニュースに、観ていただいた中国のお客様に感謝です。中国スタッフ、キャストの皆様に深謝です。特にジャー・リンさんの勇気と情熱に拍手です」と祝福した。
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